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−−− 第4章 −−− |
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「今日、酷いことしたでしょ、秋穂ちゃんに」 たった一言のセリフが俺の頭の中で一気に広がっていく。 他の全ての思考を一瞬のうちに覆い尽くし、信じられない勢いで脳裏を占有していく。 全ての思考が停止を余儀なくされた。 他に何も考えることが出来ない。 何か考えようにも夏香のセリフがあっという間に覆い被さって、思考そのものをかき消してしまう。 それが嘘であれば驚きつつも一笑し、話の入り端としてはなかなかのネタだったろう。 しかしそれは事実だ。笑い飛ばそうにも衝撃が大きすぎて言い返すどころか何の反応も出来ない。 「全部知ってるんだ、私」 どういうことだ?どこかで見られていた? いや、そんなはずはない。あの場所は周りからは死角だったし、いくら熱中していたとしても草木を踏んで近寄ってくる足音ぐらいは十分に気付けたはずだ。 では、秋穂が実は起きていてあの後で夏香に相談した?それならばあの場所に戻ったら秋穂がいなかったと言うこともうなずける。 しかし、あんな状態で寝たふりなど秋穂には出来はしないだろう。 もしかして夏香はあてずっぽうで、俺にカマ掛けているのではないだろうか? そう思って笑い飛ばしてしまいたいのだが、顔の筋肉が引きつって上手く動かせない。 動揺していることは自分自身で自覚できるが、どうしようも出来ない。 「どうしたの?黙っちゃうなんてらしくない。座ってビールでも飲んで気を落ち着けたら?」 言われて、手渡されたままにしていた缶ビールの存在を思いだした。 プルトップを引くと、プシュッという音がどれほど冷えているかを教えてくれる。 「かんばーい!」 俺とは対照的に何とも自然に満面の笑みを浮かべる夏香が俺の手元の缶ビールに自分の缶のフチをコツンと当てた。 ゴクッゴクッゴクッ…。 大きな音を立てて夏香はビールをのどの奥へと流し込む。 俺は舌を濡らす程度にちびりと飲み、夏香ののどを見つめた。 「プハーッ。ねえ、おいしいよ」 テーブルの上に広げられた柿ピーに手を出しながら夏香は俺にビールを勧める。 しかし俺はそんな気分ではないのだ。 夏香は全部知っていると言っていた。全部とは一体どこまでの全部だ? 俺が秋穂にやったこと?まさか夏香や春奈にやったことまでも?クロロホルムのことも知っているというのか? 「そんなにビクビクしなくていいよ。順を追って話してあげるから」 どうやら夏香は今の俺の心情までも知っているようだ。 俺はビールを飲む気にもなれず、缶を置いて夏香に注目した。 「順を追って…。そうねぇ、やっぱり最初は私にエッチしたことかな?されてた時は確信はなかったよ、もちろん。朝起きても夢だったのかなとも思ったし。確信を持ったのはその翌朝ね。春奈にも手を出したでしょ。知ってる?お尻でエッチするとね、お通じが嘘みたいにすっきりするの。知らない春奈は無条件に喜んでたけどね」 俺は手を出した翌日の春奈の様子を思い出した。言われてみれば確かにことのほか機嫌が良かったように見えた。 「このまま、最後は全員にエッチしちゃうのかなって最初は不安だったんだけど…。その後しばらくは大人しくしてたみたいで、ほっとしてたんだ」 夏香のお喋りを聞いていた俺は、1つの疑問にぶつかっていた。 こいつは、だれだ?夏香はこんな性格だったのか? 「だけど、とうとう中学生に手を出しちゃった…。他のバイトの子にエッチしちゃうのは許せないけど、子供にエッチするのはもっと許されないよ」 大きなため息混じりに、俺を見下げて言い放つ。 怒っているのは分かるが、夏香の心理が分からない。 夏香の考えが分からなければ手を出すことすら出来ない。 何も出来ずにいると夏香は続けた。 「…法治国家って、知ってる?近頃はトチ狂った使われ方をしてるけど、あなたほど正常な判断が出来る人が犯罪を犯せば、法はかなり正当にあなたを罰してくれるわ」 法治国家…聞いたことがある。と言うより義務教育を受けていれば知っていて当然だ。 法律、犯罪、処罰…少し考えれば分かって当たり前なのに、他人から言われてこれほど重いものだったと感じるなんて…。 バレなければ罪じゃないなんて言葉があるが、言い逃れ出来ないほどにバレている。 夏香、春奈、秋穂の3人に薬を嗅がせてそれぞれを強姦した俺はどんな裁きを受ける? 強姦罪?強制わいせつ罪?そう言えば18歳以下の少女相手だと和姦でも罪になるんじゃなかっただろうか。淫行条例なんて言葉も思い浮かぶ。 俺は牢屋に入れられるのか?死刑になるのか?そんな…そんなのはいやだ。冗談じゃない。 どうしよう?どうしたらいい?どうすればいいんだ? そうだ、いっそのこと、夏香の口を封じてしまえば…!! 思わず服の下の小瓶に手を掛ける。が…、中身は入っていない。秋穂に使ったきり、補充してないのだ。 「そう、そこにクスリがあるの?見せてよ」 これは見せちゃいけない。そんな気がして即座に手を離すが、とうにバレていた。 首に回っている鎖をつままれて、小瓶を引き出されてしまった。 「あれ!?空っぽ…?そっか、秋穂ちゃんに使ったからだね」 もはや何も言い返せない。 小瓶を引っ張られたことで、顔を前に突き出す格好になる。 すぐ側に迫った俺の顔を見て、夏香はさげすむような笑みを浮かべた。 「もちろん、どこかにストックがあるんでしょ?あるとすれば…部屋よね、やっぱり」 まるで、首輪に繋がれた紐を引っ張るかのように夏香は鎖を引っ張りながら立ち上がり、俺は追従するように立たせられた。 「じゃ、行きましょうか」 行くって、どこへ?警察?いや、その前に館長室?どうしよう、どうしよう!? 夏香の言動1つ1つに考えが勝手にめぐってしまう。 抵抗したいのに抵抗も出来ず引っ張られるまま付いていくと、そこは俺と悪友の部屋だった。 そうか、まずは証拠品押収…。せめて事前に悪友と連絡が取れていれば、隠してもらうことも出来ただろうに。 もう逃げられない。 夏香は躊躇することなくドアを開けた。 「あ、いたの?ゴメーン、ちょっと2人っきりで話しがしたいから出ててくれない?」 部屋には悪友がいた。 悪友は夏香の突然の登場に驚いたようだが、その後ろに俺を見つけるとニヤリと勘違いした笑みを浮かべて出ていってしまった。 「バッグは…あれね?勝手に探るから」 探るも何もない。 クロロホルムの瓶は取り出しやすいように手前に入れてある。 ファスナーを開けた次の瞬間には夏香はもう見つけてしまった。 茶褐色のいかにも薬品が入っていますという雰囲気の瓶。 中身は半分を少し切ったくらいだ。 「これね。じゃあ、小瓶を貸して」 再び鎖をぐいっと引っ張る。 またしても俺の顔が夏香に急接近する。 鎖の輪が頭を抜けて、小瓶は完全に夏香の手中に入ってしまった。 それを一体どうする気だ?証拠品にするつもりか?なんとかしないと…。 と、夏香は妙に慣れた手つきで2つの瓶を開け、適当な量を小瓶に移してふたをしてしまった。 「はい。大事なものなんでしょう?」 何をしようとしているのか皆目見当が付かずにア然としている俺の首に、夏香は再び小瓶をぶら下げた。 そうか、これで完璧な格好。これで警察に突き出すつもりか…。 いや、そんなことはさせない。クロロホルムが手中に戻ったのだ、このまま一気にケリを付けてやる。 そうとも、このまま寝かして、他のやつらを呼んでヤらせてやろう。 複数人からヤられたともなれば、夏香もきっと泣き寝入りするだろう。 …いや、だめだ。他のやつらにばれたら計画が広がってもっとヤバくなる。 そんな俺の不安と裏腹に、頭に来るほど至上の喜びを表情で表現して、夏香はベッドに座った。 風もないのに顔がひんやりとする。俺の顔は今ごろ真っ青になっていることだろう。 「なーに、おっかない顔してるのよ。ちょっと座ってよ」 すぐ隣をポンポンと叩いて、そこに座るようにと俺に促す。 とにかく今は拒絶しないほうがいい。 ゆっくりと夏香の隣に座って少し広げた両膝にヒジを置いて組んだ手をじっと見つめた。 「まさかこれ以上何かしようなんて思ってないよね?」 完全に読まれている。これでは何も出来ない。 固まる俺を夏香はじっと睨むように見詰め…いきなり笑い出した。 「どうしたの?そんなに深刻になっちゃって。ただの浮気でしょ」 思わず絶句する。 どう言うことだ?浮気?何の話をしている? 虚を突かれて黙っていると夏香は喋り続けた。 「彼女が彼氏の浮気を怒るのは当たり前じゃない。そんなに反省してるならこれ以上は追及しないけど、ね」 彼女?彼氏?誰の話をしているんだ? 「やだ、何を呆けてるのよ?ねえ、こっち見てよ」 言われるがままに体を起こして夏香を見る。 「私のこと好きだから、そんなクスリなんか使ってエッチなことしたんでしょ?」 「え?ええ?」 「いいの、何も言わなくて。私もあなたのこと、いいなって思ってたんだから」 夏香の顔が俺の顔に近づいてくる。 俺は硬直して動けない。 「もう、他の子とはしないでね。私がいるんだから」 そのまま夏香からのディープなキス。 俺はベッドに押し倒された。 掴んだ俺の手を自分の胸に押し付け、グニグニと揉ませる。 まだ硬直している俺の顔中に半開きの唇が押しつけられていく。 夏香は自らのTシャツを捲くり上げ、俺の手をブラのカップに押し込んだ。 久々に感じる夏香のナマの乳房だ。相変わらずあるべき突起物の感触はない。 全身はまだ硬直しているというのに男のサガというものなのか、ぎこちないながらも俺の指先は乳房の感触をもっと得ようと動きだした。 指の動きを感じ取ったからか夏香は俺の手を離し、今度は俺のTシャツを捲くった。 腹筋から胸板を撫でさする夏香。まるで発情期でも迎えたのかと思うほどの豹変ぶりに、俺の硬直はなかなか解けない。 しかし乳房の柔らかさが腕を伝って脳を刺激すると、徐々にではあるが全身の硬直が取れ始め、代わりに硬直は一点に集中していった。 その一点に夏香の手が伸びる。 硬くいきり立っていることを確認できてよほど嬉しかったのか、Gパンの上からイチモツを痛いくらいに握り締める。 ただでさえキツいGパンに納められているというのに、握られたら痛くてしょうがない。 それを言おうとしたとき、夏香は俺のGパンのファスナーを下げ、いつの間にベルトとボタンを外したのかGパンの前を広げてしまった。 トランクスの上からイチモツの先端を執拗に撫でる。 まるでそこが俺のツボだと知っているかのように手を動かす。 刺激が脊椎に到達するたびに俺の全身は痙攣を繰り返した。 「お、おおっ」 しかもいつの間に動いたのか、先ほどまで顔にキスをしていたはずなのに、いきなり俺の乳首に噛みついた。 「くあっ!?」 乳首が感じるのは何も女だけではない。夏香はそのことを十二分に心得ているようだ。 痙攣のおかげで筋肉がだいぶほぐれた俺は、今度は俺が夏香のGパンを脱がしてやる、とのけぞらせていた頭を上げた。 しかし…夏香はとっくにGパンを脱いでいた。 信じられない。夏香のGパンはスリムタイプだったはず。俺に執拗な愛撫をしながらの片手間で脱ぐことが出来たのか? 驚いていると、再び刺激。 「うっ」 再び頭がのけぞる。 されるがままなんてのは俺のポリシーに反する。しかし反撃に転ずることが出来ない。 いつの間にかに下半身を裸にされ、イチモツは直に撫でられている。 夏香もとっくに全裸になっていて、どうやら彼女自身の股間の準備も出来あがっているみたいだ。 騎乗位になった夏香は自らの股間を俺の反り返っているイチモツの上を前後にスライドさせた。 夏香から分泌されたヌルヌルしたものがイチモツにまとわり付くが、そんなものよりもスリットの感触が気持ちよくてイッてしまいそうになる。 このままイッたんじゃ情けなさすぎる。そう思ったとき、夏香は俺のイチモツを自身の中に挿し入れた。 ヌチュッという音が俺の耳にはっきりと聞こえる。 「!?ばっ、やめっ、ろっ。出ちまう…!」 俺は必死に堪えた。 熱くてキツいがヌルヌルして滑りが良く、それでいて抵抗感も十二分に備わっている夏香のモノ。 薬を使ったときは、処女かも知れないと言うことにこだわりすぎて結局入れなかった場所に、今は夏香の意志によって入れられている。 ちょっと卑猥なことを考えただけでイッてしまいそうだ。 中出しはマズい。何としても堪えなければ…。歯を食いしばる。 その表情に気付いた夏香は、優しい笑みを浮かべた。 「いいよ、出しても。安全日だから」 たとえ相手が安全日だと言っても中出しだけはするなと伯父貴からもきつく言われていた。 だが、言葉は麻薬だ。 許されたと言う思いが精神の枷を麻痺させた。 「くううっ」 ドクッドクッ!! 「あああっ!ハアアーッ」 俺の発射と同時に夏香の胸が大きく弾んだ。 とは言っても夏香自身はまだイッてなさそうだ。 幸い、放出した直後でも萎える様子はない。 白濁液を最も奥で受けとめることで得た満足感の余韻に浸っていた夏香を、俺は真下からグンッと突き上げた。 「あっ、んっ、あっ、ああっ…」 夏香もまた、自身をイかせるために腰をくねくねとうねらせている。 「ふっ、くっ、んんっ」 それから夏香がイッたのは数分後。ぐったりする夏香の中で遅れること数十秒で俺は2発目を放出した。 されるがままと言うのがこれほど体力を使うものだとは思わなかった。 ベッドの上で力尽きたとばかりにぐったりする全裸の男女。まさに全身全霊で楽しんだ直後ですと言わんばかりの状況だ。 本来ならしばらく放心していたいところだが、俺はそれどころではない。考え、まとめなければならないことが山ほどある。 俺と両想いで付き合っていると夏香が思っていること。中出ししてしまったこと。ろくに動くことができないほど気圧されたこと。 そして最も考えなければならないことが1つ。夏香がクロロホルムの存在を知り、3回の使用の全てを知っていたと言うこと。 そもそも、そんな危険な状況だと言うのに性欲に任せてヤッてしまって良かったのだろうか? とてもじゃないが、すぐにはまとまりそうにない。今はとにかく時間が欲しい。 すぐ隣に夏香の存在を感じながら、今すぐそれが消えてくれればいいのにと考えてしまう。 と、俺の心が伝わったのか夏香が急に起きあがった。 「シャワー浴びてくるね。あとで私の部屋に来て。ビールもそのままだし。ね?まさか、逃げないよね?」 そう言って服を着た夏香が出ていく。 ドアの隙間から可愛らしげに手を振って出ていった夏香を見送った俺はベッドに座ったまま頭を抱えてしばらく考えた。 最後の「まさか、逃げないよね」というセリフは明らかに脅しだ。 どう言うつもりかは知らないが、彼氏彼女として付き合わなければ、俺を社会的に潰すと言っているわけだ。 素直に付き合うか?確かに夏香は美人だし、彼女にするには十分な魅力もある。 しかし脅された状態では付き合うとは言えないだろう。 一方的に付き合わされ、一方的にいい様に扱われて、一方的に切られる。果ては全てをバラされて…。 そう考えると得策とは思えない。 夏香の何らかの弱みでも掴めれば…。しかしそんなものはあるのか? あったとしてもそれを探しているヒマはないだろう。 では、一体…? そんなものを短時間でまとめようというのがそもそも間違っている。 俺は気分を変えるべく起き上がった。 余韻の残るイチモツをティッシュで拭き、俺と夏香のモノを吸ったゴミを捨てるべくトイレに向かう。 ゴミを捨てたことで一息ついた俺は他に何も思いつかず夏香の部屋に向かった。 主のいない部屋に入ると部屋の香りが俺にまとわり付く。 テーブルの上には飲みかけ…と言うよりも口を付けただけのビールが置かれている。 ベッドに腰掛けると一気にあおった。 短時間だったこともあって、さして気の抜けてないビールが身体中に染み渡っていく。 さあ、どうする? 少なくとも今は回りにばれていない。が、時間の問題だ。かと言って素直に付き合うのも得策とは思えない。まぎれもなくその場しのぎだからだ。 さっきの別れ際の言葉のごとく、逃げなければ黙っていてくれるのだろうが、それは逆に言えば爆弾を抱えることになってしまう。 ふと思い立って、夏香のバッグを開ける。 中から少しヨレた感じのするピンク色のパンティを見つけて取り出す。 洗ってあるらしく目立った汚れはないそれを感慨深げに眺めた。 全てはこれが始まりだった。悪友が下着ドロなんてマネをしなければ今ごろは…。 そうだ、悪友だ。アイツが始まりじゃないか。 悪友のことを思い出したとき、俺はハッとした。 夏香は俺が夏香を好いているから性行為に及んだと思っているのではないか? ならば別の誰かが同じシチュエーションで夏香をヤッたらどうなる? やっと笑みを思い出した俺は、堪えることで含み笑いになっているまま食堂へ足を向けた。 「お疲れー。ヤッたんだろ?」 部屋を追い出されていた悪友は食堂で1人寂しく缶ビールを飲んでいる。 当たり前のように悪友から声をかけてくるが、無粋なセリフも混じっていた。 確かにあの状況ではそう思って当然だろう。 だが俺の持つヤッたと言うイメージからはかけ離れすぎていて素直にうなずけない。 しかし悪友は返事をしない俺を見て、ヤッたものと判断したようだ。 悪友に多くの期待はしてないが、それでも仲間は仲間だ。仲間を利用しない手はないだろう。 「お前もヤリたいんだろ?」 俺のセリフに悪友は驚いたようだ。 俺は今まで、兄弟になる…同じ女を抱くのは嫌がっていた。それを否定するような発言だからだろう。 だが、俺と違ってただヤリたいだけの悪友は何ら疑うことなくうなずき返した。 「今、夏香は部屋の鍵も掛けずにシャワーを浴びに行ってるぜ。ほら、これをやるよ」 そう言って持っていたものをテーブルの下で悪友の手に押しつけた。 「これは…」 手に乗せられたピンク色の布切れの正体を広げるまでもなく理解した悪友は驚きながら俺を見た。 「コイツも貸してやる。やり方はすぐそばで見てたんだから分かるだろ?今ならあの時と同じシチュエーションでクスリを使えるぜ」 薬の入った小瓶を渡して急がなければならないことを告げると、悪友は残りのビールを一気に飲み干して喜び勇んで食堂を出ていった。 さて後は、夏香の部屋に潜んでいるのが俺ではないと言うことを夏香に思い込ませるだけだ。 夏香がどのくらいでシャワーから戻ってくるか分からない俺は廊下を歩き回ってタイミングを計ることにした。 1往復目、変化なし。 2往復目、変化なし。 3往復目…。 「あれ!?こんなところで何してるの?」 さてもう1往復と振り返った途端、後ろから声を掛けられた。 慌てて後ろを見ると、そこには子供たちとさして変わらない背丈しかない冬美が立っていた。 どうやら風呂上りらしく、濡れた髪からシャンプーのいい香りがする。 名は体を表すのごとく、冬のイメージカラーである雪のような白さがウリの冬美の肌も赤く火照って色気をかもし出している。 「あ、ああ。いや、別に…」 「ふーん。だったら今ヒマ?ちょっと相談があるんだけどさ」 ヒマだけどヒマじゃない。思わずわけの分からないセリフを吐きそうになるのを抑えて少し困った素振りを見せた。 「ダメ?聞きたいことがあるんだけど」 どうも冬美には引く様子がない。 こうなったらここで立ち話で済ますか? 「いいけど、なに?」 壁にもたれかかり、話はここで聞くよという雰囲気を思いっきり前面に出す。 とにかく夏香と1度顔を合わせないと悪友をけしかけた意味がなくなる。 「えーっと、ここじゃなくてどこか…」 何も知らないはずなのに冬美が俺の妨害をしようとしているように思えてきた。 「落ち着けないと出来ないような相談?そんな難しいの、答えらんないぜ」 「んー、でもぉ。部屋は…」 「女性の部屋に入る気はないし。俺のところはツレがいるぜ。ツレがいていいなら構わんけど」 すでに何度も女性の部屋に入っているというのにそ知らぬ振りで拒絶を見せる。 こうなったら、ここでしばらくゴネてやる。 そんな気になりかけていた矢先、俺の視界に夏香の姿が映った。 瞬時に目が合い、次の瞬間、夏香は冬美の後姿に向かってものすごい形相で睨みをきかせた。 だがさらに次の瞬間にはその形相を解いて、俺が最もよく知る優しそうな笑みを浮かべる。 「どうしたの?めずらしい組み合わせじゃない」 「うん、ちょっと相談があったんだけど…また今度にするね」 さっきまでの勢いもどこへやら、ヤケにあっさりと身を引いて冬美は去った。 冬美の姿が見えなくなると、夏香は石鹸の香りを強調するかのようにオーバーアクションで俺の腕に抱きついてきた。 「私の部屋に行こう?」 「いや、ちょっとツレに用があるんだ。さっき追い出しちまったからな。後で行くから」 俺が一緒に部屋に行っては元も子もない。 夏香の部屋に悪友がいることなど知らないと言うことをアピールして俺はその場を去った。 …振りをして物陰に隠れ、夏香の後を追う。 夏香は何ら疑うことなく自室に向かっている。 悪友はすでにスタンバイしているはずだ。 夏香が自室に近づけば近づくほど、心臓が高鳴ってくる。 初めてクスリを使ったときのような不安の混じった高鳴りだ。 不安…悪友が失敗するかもしれないと言う焦燥感かと思いきや、そんなことはない。なぜなら悪友は失敗してもいいのだから。 たとえ失敗しても、夏香に対してクスリを使おうと言う者が他にいるんだとアピールできればそれでいい。 夏香が自室のドアに手をかける。 当然鍵は掛かっていない。 カチャリと開いたドアは夏香を招き入れると、ゆっくりと静かに閉まった。 足音を出来るだけ立てないように、かつ素早く移動するために少しジャンプ気味にドアの前へ駆け寄り、ドアに耳を当てて内部の音に聞き耳を立ててみる。 静かだ。何も聞こえない。どうしたんだ?見つかったのか? 耳を更に強く押しつける。 その直後! 「んーっっっ、んんーっっっ!!!」 ドア越しに夏香の激しい呻き声が響いた。 始まった! 今ごろ悪友はクロロホルムをたっぷりと染み込ませたパンティを夏香の口に押しつけているはずだ。 そして夏香は必死になってそれを振りほどこうとしているはず。 「んーーっ!んっ、んっ!!」 夏香の必死に暴れている様が思い浮かぶ。 が、悪友は屈強だ。後ろからがっちりと押え込まれたら夏香など身動きすら出来まい。 しばらくの叫びのような呻き声に混じって何かをひっくり返した音が響く。 何か破ける音がする。 中ではどんな乱闘が繰り広げられているのだろう。 悪友の手を除けようと爪を立てて必死に腕を引っ張る夏香。 しかしそれはかなわない。 クロロホルムを知っている夏香は息を止めたかもしれない。 だが息を止めたまま長時間暴れることは出来ない。 こうなったらとイチかバチかの賭けに出、全身全霊を持って派手に大きく暴れたに違いない。 勢い余ってテーブルの上のものをひっくり返すも、悪友の手は振り解けない。 もう息が持たないはずだ。吸ってはいけないと思っても、酸素を欲する身体は呼吸を強要し、少しずつだが確実に口から肺へ、肺から全身へとクロロホルムは夏香の全身を蝕んでいく。 それでも抵抗を試みる夏香。それでも逃がさない悪友。 派手な乱闘がさして広くない室内で繰り広げられる。 そんな想像の時間は間もなく終わりを告げる。夏香の意識喪失という形で。 …静かになったドアから耳を離してすっと立ち上がる。 あとは悪友が夏香に何をしようとも構わない。悪友はそれだけの功績をしてくれたのだから。 そうっとドアを開けて中の様子を確認する。 汗だくになった悪友がベッドにうつ伏せに倒れる夏香を征服感一杯の眼差しで見下ろしているところだった。 静かにドアを閉め、その場を後にする。 あとは頃合いを見計らって事後処理をしに行けばいいだろう。 自室に戻った俺は出しっぱなしにしてあった茶褐色の瓶を手に取った。 こんなモノがこんなにも人を狂わせることになるとは思いもしなかった。 悪友は少々頭の回転が遅いところはあっても、自分の欲求のためだけに他人に暴力を振るうヤツでは決してない。 やはりこれは俺にとって最高のシロモノだ。 少々のトラブルがあったところで、手放すことなど出来はしない。 とにかく夏香に見つかっている以上このままにしては置けない。 とりあえずジュースのビンに中身を移し、この茶褐色の瓶には水でも入れておこう。 ビンなら食堂に行けば何本かは転がっている。 大小2つのビンを見つけて中を綺麗にすると、自室に持ちかえって小さいほう一杯に入れて残りを大きいほうに入れた。 小さいほうの瓶はとりあえず何があってもいいようにGパンのポケットに入れておく。 これで本来の俺に近い状態に戻れたわけだ。 妙に安心したら、大事なことを思い出して部屋を出た。 忘れてはいけない、みぃちゃんのパンツを乾燥機から回収しておかなければならないのだ。 あんなことがあった後で、良くそんなことを覚えていられたものだと自分でも感心しながらランドリールームへ。 乾燥機のフタを開けると、たった1枚の布キレが寂しげにぽつんと這いつくばっている。 手に取ると、暖かいと言うよりも熱いくらいの温度が篭っていて、湿っている部分など微塵もない。 これで明日の朝何事も無かったかのようにみぃちゃんに渡せば、また普通の日々が始まるはず。 そう、明日からは何の問題もない日々が始まるはずだ。 「くっくっくっくっ…」 腹のそこから笑いがこみ上げてきた。 「はっはっはっ、はあっはあっはあっ!!」 間もなくして笑いを堪え切れなくなり、ランドリールームで1人大笑いを始めた。 何がこんなに可笑しい?俺にも分からないが、とにかく笑いが止まらない。 腹を抱え、腹筋どころか全身の筋肉を痙攣させながら笑い転げる。 と、人の気配…? さすがに笑い転げている姿を他人に見られたくはない。 必死に笑いをこらえて起きあがり、俺は奥に置かれている洗濯機の陰に屈んで身を隠した。 「あ、電気つけっぱなしだ。誰かいると思ったんだけど…ま、いっか」 声の主はどうやら冬美らしい。 がさがさと硬いビニール質の袋を開ける音がする。 洗濯機に何かを放りこむ音もするので、どうやら洗濯に来たようだ。 もっとも、この部屋へ他の用事で来ることも無いだろう。 「誰も…いないからいっか!」 洗濯物を移し終えたのか、静かになって数秒の間の後、こんな声が聞こえた。 どう言う意味かは分からないが、それからしばらくして洗濯機のフタが閉められ、スイッチが入れられた。 洗濯機特有の水流とモーターの音が始まる。 と、冬美は「トイレ、トイレ」とつぶやきながらパタパタと部屋を出て行ってしまった。 立ち去るなら今だろうか。いや、トイレに行ったのならすぐには戻ってこないだろう。冬美の洗濯物をちょっと覗いてみようか。 さして難しいことではない。今動いている洗濯機の前に立ってフタを開けるだけでいいのだ。 冬美は音と共にやってくるから、突然現れて気まずくなることもないはず。 見ると決めたら、早く見なければ、水に濡れてしまう。 俺は物陰からすばやく身を出し、洗濯機の一時停止ボタンを押してフタを開けた。 真っ先に目に飛び込んできたのは丁寧に置かれたとしか思えない下着1セットだった。 緑と青が混じったような…青竹色で揃えられたブラとパンティ。 残念ながら1番上に置かれていたせいで完全に濡れてしまっているが、そうっと手に取って眺めてみる。 特に見てみたいのは、やはり素肌に密着していたであろう裏側だ。 まずはブラの裏側を見てみる。 多分、この辺りに冬美の乳首が当っていたのだろうかと想像しつつ撫でてみた。 ソフトな触り心地が、冬美の胸もソフトなのだろうと想像させてくれる。 が、触り心地の良いブラよりも裏側が気になるものがある。パンティだ。 股の部分に手を当てて、くるっと裏返す。 「!!??」 パンティの裏を見て、俺は一瞬身を引いた。 これは…血だ。 生々しいばかりの血が冬美の股間に密着していたであろう部分に広がっている。 だが、ケガによる血とは思えない。とすると…これはアレの血だろうか? そうっと撫でてみると、意外なことにその血は俺の手についた。 「えっ!?」 血はまだ乾いていなかったのだ。 赤くなった指先を鼻に近づけてみる。 血独特の匂いはするが、少し違う気がする。やはりこれは普通の血ではない。 今度はパンティの股間の部分を鼻に近づけて匂いをかぎつつ、舌でぺろりと舐めてみた。 変な味が舌の上に乗り、口に入れると、その変な味が口中に広がった。 これがアレの血の匂いと味…。 人によっては、血を見た途端に萎えると言う。だが、闘牛を見ても分かるように赤色は興奮材料でもあるのだ。 普通ならば絶対に見ることも触れることもなかったはずの、まだ乾いていないおりものが付いているパンティを触り、見て、嗅ぎ、味わうなどという、禁忌を犯していると言うことも興奮材料になっているだろう。 思わず息が荒くなっていく。 このまま引き上げるなんて出来ない。 そうだ、今の俺は自由じゃないか。悪友の活躍のおかげでクスリも使い放題だ。今ここで冬美に使って何が悪い? そうとも、この小瓶に入っている分は冬美に使うべきだ。 だが、残念なのはこのパンティを使えないことだ。 仕方がない、みぃちゃんのパンツをもう一度使うか? そう思ってみぃちゃんのパンティを取り出したとき、俺の視線に冬美の洗濯物が写った。結構な量がある。明らかに数日分だろう。 だとすると、まだ他にもパンティがあるのではないか? 俺は両手を洗濯機に突っ込んでかき分けてみた。 すると、出るわ出るわ、最終的に6枚ものパンティが出てきた。 いずれも最初のパンティほど汚れてはいないし、何より他の衣類に守られたおかげで濡れていない。 下着には気を遣っているのか、まぶしいほどにカラフルな色が揃っている。 選び放題の中から、パステルブルーのパンティを手に取ってみた。 これでいい。これに決めた。 他はとりあえず用がない。元のように洗濯機の中に入れてフタを閉めると、スタートボタンを押す。 間もなくして動き出すのを確認し、再び隠れた。 いろいろやっている間に結構経ったかと思っていたが、冬美はまだ戻ってくる様子がない。 間が持たないのでパステルブルーのパンティを触り、広げ、汚れを確認したりして、どうにか間を繋ぐ。 最後にはその汚れの部分を鼻に押し当てて深呼吸を繰り返すまでやったころになってやっと冬身が戻ってきた。 今度は洗濯機に向かう冬美からは死角になる場所に隠れたので、様子を覗き見ることが出来る。 頭を上げて冬美を見ると上下ともジャージだ。 これなら脱がせやすい。そう思っていると、冬美は洗濯機のフタを開けて何かを始めた。 「あーもう、コレひどいよぉ。落ちるかなぁ」 洗濯機の中身に集中しつつ、癖になっている独り言をつぶやく冬美が俺の存在に気付くはずがない。 静かに立ち上がって、そうっと冬美の背後に近付いた。 蛍光灯の位置が悪いので、ある程度以上近付くことは出来ない。 だが、あと一歩というところまで近付ければそれでいい。 じりじりと静かに近付いていく。 どうやら、冬美は酷い汚れをつまみ洗いで落とそうとしているようだ。 それほどの事をしなければならない汚れと言えば、1番上に乗っていたあのパンティだろう。 突然のアレに準備が遅れて下着を汚してしまった…と言うのが、今ここに冬美がいる理由かもしれない。 だが、今の俺はそんなことを考えている余裕はない。 本来なら洗濯機の中に入っていなければならないはずのパステルブルーのパンティを広げ、小瓶のフタを開ける。 中身を全てふり掛け、タイミングを見計らう。 冬美は小さな鼻歌を口ずさんでいるが、呼吸のタイミングが上手く掴めない。 俺は意を決して最後の一歩を踏み出した。 「!!?んうっ!?」 バシャッと洗濯機の中の水が跳ねる。 冬美は首を振って、俺の顔を見ようとしたが、そんなことはさせない。 ヘッドロックのような型がしっかりと決まっているのだから首など振れないはず。 と、やはり冬美も俺の手を解かなければ抜け出せないと気付いたのか、俺の腕を掴んだ。 ところが、冬美の手は滑って俺の腕を上手く掴めない。 洗剤だ。洗濯用の洗剤が冬美の指にまとわりついて、それが上手い具合にぬめってくれているのだ。 「んうう〜〜っ!!」 それでも最初のうちは、誰かの度が過ぎる冗談と思っていたようだ。 口に押し当てられているものがまさか自分のパンティだと思いもしないで、大きく息を吸っている。 そうだ、もっと吸え。もっとクロロホルムを全身に浸透させるんだ。 「ん〜っ、んん〜〜っ」 最初こそ冗談と思っていた冬美も、なかなか解こうとしない俺が本気であると気付き始めたようだ。 とうとう全身を使って抵抗を始めてきた。 「むぅーっ!」 前屈みになろうと踏ん張る。 が、そんなことはさせないとばかりに俺も踏ん張り返す。 すると突然、冬美は両手で洗濯機を押し、今までとは全く反対に反り返ってきた。 俺のあごと冬美の後頭部が衝突し、しまったと思う間もなく俺は冬美を抱えるような格好でひっくり返った。 2人分の体重に勢いを加えた力で腰をしたたかに打ちつける。 「ぐっ…!」 思わず声が漏れるが、声を出したら俺だとバレてしまう。 必死に堪えて、冬美を逃がさないようにしっかりと押さえる。 ところが冬美は小柄なのを利用して、俺の体の上で後転しようとした。 「むんっ!」 回りきられたらどう頑張っても押さえきれない。 まずい!口を押さえただけでは押さえきれないと、慌てて片手を下げる。 腕を掴むつもりだったが、むんずっと掴んだのは、小柄な身体には似合わない冬美の立派な胸だった。 「むぅ〜〜〜!?」 やっ、柔かい…。 余りの柔かさに腕どころか全身の力が抜けてしまいそうになる。 いよいよ持ってまずい。このままでは…。そう思ったが、意外なものが俺に味方してくれた。 テーブルが冬美の回転を途中で止めてくれたのだ。 いける!そう思った俺は床を蹴り、後転しようとしていた冬美に追従するように足を上げた。 止まってしまった冬美の足に俺の足を絡める。 全身の筋肉を使って冬美の身体を伸ばし、そのまま横に回転して、うつ伏せの冬美に乗り掛かるような体勢に切り替えた。 「ん、う〜〜っっ!!」 これでもう逃げることは出来ないだろう。 足をばたつかせているが、洗濯機を蹴るくらいしか効果がない。 手で俺の顔や身体を引っ掻こうとしても、上手く力がこめられないでいる。 耳を掴んで引っ張っているが、痛くも痒くもない。 無意味に近い抗いをすればするほど、冬美の呼吸量は当然増える。 また、暴れるほどに冬美は汗を掻いて香しい体臭を撒き散らしてくれる。それは臭いという字をつけるのが失礼に感じられれるほどいい香りだ。 その香りに惑わされて、イチモツがむくむくと元気になっていく。 大きく硬くなるにつれ、冬美の柔かいお尻に埋まっていく。 「う、う…ううんーーっ!! Gパンがきついが、イチモツが固くなったことに気付いたのか冬美はさらにばたばたと足をばたつかせた。 足に冬美のかかとが時折当たるが、少しも痛くない。 そんなことをしても無駄だと思っていると、耳を引っ張る手の力や、足の力が弱まった。 来た! 後はもうあっという間だった。 小柄な体格からは想像できない抵抗があったが、クロロホルムが全身に回ってしまえば、あとは今までどおりだ。 力なく伏せる冬美の口元からパンティを外し、洗濯機に放りこむ。 見下げるような位置で冬美を見ると、まるで俺が絶対君主になったような気分だ。 その気分を高めたくなり、冬美のお尻を踏みつけてみた。 ペタンッと踏みつけると、プルンと揺れ、それが太もものほうにまで伝わる。 ジャージ越しながらもそんな肉の質感がハッキリと伝わってくる。 そのままぐにぐにとひねりを加えると、意識的な力が加えられていない、やわらかなお尻に足が埋まっていく。 足の向きと位置をを少し変えてさらにひねると、足先はいとも簡単にお尻の谷間に潜っていった。 柔かいし暖かい。征服感と心地よさが足先から伝わってくる。 我慢できなくなり…そもそも我慢する必要すらなく、冬美の傍にしゃがむと、ジャージのパンツをめくるように脱がした。 「あっ!?」 なんと冬美はノーパンだったのだ。 そしてパンティの代わりにふんどし状に巻かれたトイレットペーパーが冬美の股間を覆っている。 お尻を踏みつけたせいかかなり破れてしまっているが、ある意味、鉄壁の貞操帯に匹敵するかもしれない。 トイレットペーパーなどトイレに行けばいくらでもあるが、証拠隠滅するには巻き方を憶えておかなければならない。 いらぬ手間が増えてしまったと閉口しながら、冬美の身体を仰向けにした。 ジャージのパンツを完全に脱がせ、足の間に入るとオシメを替える時のようにしてトイレットペーパーを剥いていく。 なるほど見た目どおり単純な巻き方のようだ。これならば巻き直すのは容易だろうと剥き終えると、冬美の股間には幾重にも折られたトイレットペーパーがあてがわれていた。 「?なんだよ、これ?」 ぺりぺりとめくるとそこにはスリットに沿って血が付いている。 なるほど、生理用品の代用と言ったところか。 トイレでそれなりに洗浄したようで、血がべっとりと言うことはない。 なんでこんなことを…? ふと考えて、1つの考えに至った。 冬美は洗濯を1週間かそこらサボっていたのだ。そこへ突然の生理。最後の1枚だったパンティが派手に汚れ、替えがないからこんな時間に洗濯に来たのだろう。 そして、誰もいないのを良いことに、ここで汚れたパンティを脱ぎ、そのままではジャージが汚れてしまうからトイレへ行ってトイレットペーパーをあてがった。 こう考えれば、冬美の独り言の意味も分かるし、トイレから戻ってくるのに時間が掛かった理由も繋がってくる。 無用な推理をしながら、ジャージのファスナーを降ろしていく。 ジャージの上だけをきっちり着ていて下半身丸裸と言う格好は、意外なほど興奮するが、どうせなら冬美の豊満な胸も見てみたい。 そんな思いでファスナーを降ろしていく途中、驚くべき事実に気付いた。 冬美はTシャツを着ていない。 しかも、ブラも付けていないようだ。 いくらファスナーを降ろしても肌色が途切れることはない。 みぞおちを越え、ヘソも通りすぎ、金具がライナーからポロリと外れる。 観音開きのように広げると、それだけで冬美は全てをさらけ出した。 豊満な胸の先には不似合いなほど小さな突起が乗っている。 俺は生唾を飲んだ。 まさに豊満だ。豊満と言う言葉は冬美の胸のためだけにあるかのようだ。 よくマンガなどではち切れんばかりの胸が描かれていたりするが、冬美の小柄な身体から2つの膨らみは溢れ出るほどにはち切れそうだ。 いや、豊満さゆえに、本当に溢れ出ている。 仰向けに転がる身体の両側へ、タプンッと揺れ落ちているのだ。 もちろん落ちていると言っても、張りがしっかりと形を保持している。 こんなのに顔をうずめたら、窒息してしまいそうだ。 そんな胸に手を伸ばしてみる。 柔かいそれを掴んでみると、当り前のように指が埋る。 とてもじゃないが片手で掴み切れるものではない。 両脇にこぼれ落ちている部分に手をあてがい、中心へ寄せていくと、2つの乳房は様々に形を変えながらぴったりと密着した。 手を離すと再びタプンッと広がるそれを様々にもてあそぶ。 これほど大きければ、パイズリもさぞかし気持ちいいだろう。 早速、服を脱ぎ始める。 と、同時に灯りが外に漏れないようにとカーテンを閉めていった。 素っ裸で寝転がる冬美のそばへ戻ると、何気に足で豊満な胸を踏み付けてみた。 女性の胸にはある程度神聖なものと言うイメージがあるが、それを足げにするのは気持ちいい。 親指と人差し指で乳首をつねり、冬美の顔がわずかに歪むのを眺めてから腹の上に馬乗りになった。 先ほどから立ったままのイチモツが冬美の胸の間に来るように位置を調整して、両脇にこぼれ落ちている乳房をこねながら再び中央へ寄せる。 いかようにも形を変えるやわらかな乳房が固く誇張したイチモツを包んでいく。 力の掛け方次第でイチモツはきつく締め付けられもするし、柔かく撫でられもする。 ある意味、オナニーと大差ないが、別の誰かを使ったオナニーは普段のそれとは意味合いが全く違ってくる。 本人の意識がない異性の身体を、本人が気付けないまま陵辱しているという感覚は、興奮を更に高めてくれる。 今、冬美の身体をどうこうしようとも俺の自由だ。 乳房を支える手を足に替え、手を自由にすると冬美の頭をぐっと持ち上げた。 そのままイチモツをぐっと突き出すと、先端が冬美の口に当る。 更に強く突き出すとフェラに…。いや、残念ながらあごが押し上げるようになってしまっていて上手く口が開いてくれない。 心の中で舌打ちをすると、豊満な乳房の先に乗っている小さな乳首をギュッとつねってやった。 「んっ」 パイズリしながらのフェラを素直に諦めると乳房に手を沿え直し、パイズリ一本に絞って気持ち良い暖かさと柔らかさの中でまず1発目を出した。 その白濁液が冬美の顔面に掛かったのはおまけだ。 特に口の周りが汚れた冬美の寝顔を眺めつつ、冬美の上で身体を後ろにずらす。 冬美の両足を持ち上げ、股を思いっきり広げながら冬美の身体をたたみ掛ける。 足をフルに開脚した状態のまんぐり返しだ。 その中心…冬美の大事な部分は俺の顔のすぐ下でこれでもかと言うほどに広げられている。 俺の身体で冬美の体を支え、放っておくと上がってきてしまう冬美の足に俺の足を絡めたので、手を離しても冬美の体制が崩れることはない。 自由になった両手で俺は冬美のスリットを思いっきり広げてみた。 そのスリットの向こうに、穏やかに眠る冬美の顔が見えるが、それが歪むことはなさそうだ。 やはり処女ではないのか…? 広げることでそこそこの大きさの穴になるスリットの内壁面は所々赤い。が、それでもトイレで拭いては来たようだ。 血がまだらについているし、赤く染まったティッシュの切れ端がこびりついているのだ。 目に付くティッシュをつまんで取ると、まだらに赤い内壁面に舌先を伸ばした。 舌の上にたっぷりと唾液を乗せて、内部を濡らしながらここそこにこびりついている全てのものを舐め取るようなねっとりとした舌使いを駆使する。 「んん…」 何度も、何度も舌を這わせ、自分の唾液の味しかしなくなるくらいにまで繰り返す。 そのついでと言うわけではないが、マメにも時折舌を這わせる。 「んう…んんん…」 太ももに鳥肌が立ち、わずかに声が漏れる。 が、表情はさほど変わらない。 意識がないとは言え、苦悶の表情くらい浮かべてくれなくては禁忌を犯しているという感が和らいでしまう。 ふと目に付いたもうひとつの穴…。何気に見ていたが、思いついて、その穴を親指の腹で押してみた。 「んうう…っ」 今まで普通に寝ているかのようだった冬美の顔が歪み、これぞ苦悶の表情と言う様相に変わった。 そう、これだ。これがなければ楽しみが半減してしまう。 押すことによってぴくぴくと痙攣しながらすぼまり、小さくなるその穴を突つきながら体勢を変え、俺は冬美のスリットにイチモツの先端を押しつけた。 まだ濡れていると言うほど濡れてはいない…どころか、俺の唾液で多少濡れている程度にしか見えないスリットは、まだ硬いと言う感が強い。 だが、多少の湿り気があれば何とかいける。そう確信した俺は、スリットの中央部へイチモツを押し進めた。 「んぐぐぐ…」 歯を食いしばるような嗚咽が冬美の口から漏れる。 処女でなくとも、準備の出来ていないそこに強引に侵入すれば痛くて当然だろう。 苦しげな表情にそそられながら、ずぶずぶとイチモツを埋めていく。 根元まで入るのにさして時間は掛からない。 強引に入れたせいで摩擦熱でも発生したのかと思うほど内部は熱い。 冬美の下腹部にそうっと手を当ててみるだけで、イチモツの先端の感触がそこにあると感じ取れる。 濡れていないせいか、冬美のスリットはぴったりと閉じて異物を包み込み、まるで動かされるのをいやがっているかのような印象を受ける。 だが、だからこそ俺は一気にイチモツを引きぬいた。 イチモツのところどころが赤くなっているが、気にせずにもうひと突き。 「ぐぐぐ…っ」 やはり摩擦が大きい。だが俺はピストン運動を始めた。 イチモツをギリギリ一杯まで引き抜いては、ヒダが巻き込まれようとも気にせずに根元まで深々と挿す。 5回、10回と繰り返すと、さすがに冬美の内部から分泌液が出てきて摩擦が滑らかになってきた。 それに合わせて慣れたせいもあるのだろうが、冬美の苦悶の色が薄らいできた。 冬美から苦悶の表情が消えたとき、どうすれば良いかは分かっている。 クスリと笑みを浮かべ、冬美の分泌液を指に取ると、適度に馴染ませ、肛門にひと突きっ。 「ふっ、うう…っ」 冬美の身体がびくびくとひきつり、肛門が俺の指を締めつけると同時に、スリットもイチモツを締めつけてきた。 今まではっきりとは見えなかった冬美の腹筋が浮き上がって、足もつま先までピンと伸ばして、全身に力を入れて強張っていることが良く分かる。 冬美にとって、肛門は恐ろしくもおぞましい場所に違いない。 これを利用しない手はないだろう。 冬美を四ん這いにさせ、指を1本から2本に増やして2つの穴でそれぞれにピストン運動を始めた。 苦悶の表情は横顔しか見られないが、四ん這いをバックから攻めるのは最高の征服感がある。 冬美は今、小汚い床に頬を押しつけて素っ裸のままお尻だけを高く突き上げ、意識がないのを良いことに、いいように弄ばれている。 これほどの陵辱感は他の方法で味わうことは出来ないだろう。 ピストン運動をしながらのそんな思いが、俺を一気に高めてゆく。 だが、1発目をすでに出してあるおかげでかなりの余裕が俺にはる。 最高の状態の中でピストン運動を繰り返し…!! 今度は冬美の背中に白濁液が散った。 出し終えても憤りの収まらないイチモツを、指を入れ続けていた肛門にあてがう。 「んぐぐぅ…」 あてがっただけで冬美の表情はこわばり、イチモツの先端で肛門をくぼませるだけで呻き声を上げる。 本当に意識を失っているのかと不安になるほどだが、大きい反応は俺の興奮を高めてくれる。 両手を冬美の尻たぶに添え、両親指で肛門を左右に広げ、その中央にあてがわれたままのイチモツを前にスライドさせた。 「うっ、ぐっ、ぐっ」 指2本とイチモツ1本とではやはり太さが違いすぎる。 冬身は今まで以上に苦しみ、これでは無理かと思われたのだが、冬美が苦しめば苦しむほどイチモツは硬さを増して挿しやすくなっていくのだ。 「ぐっ、がっ、くうぅぅ…!?むぐぐう!?」 先端が入ってしまえば後はあっという間だった。 無意識ながらも抵抗があったことが返って冬美にはキツい結果となったようだ。 カリを越えた途端に勢い余って一気に根元まで突き刺さったからだ。 冬美の閉じられたまぶたの隙間にキラリと光るものが見え隠れする。 だが俺は気にせずにまたしても挿したまま2発、3発と抜き、やっと大人しくなったイチモツを抜いたのは1時間近くも経っていただろうか。 洗濯機の中の冬美の下着で冬美の全身を拭いてやる。 冬美の肛門がぽっかりと口を開いていたので、内部も届く範囲で拭いてやった。 そしてトイレットペーパーを用意して、もとのように巻いて、衣類を整えさせる。 あとは椅子に座らせ、テーブルに突っ伏させれば、まるで何事もないまま寝てしまったかのようだ。 俺は、不敵な笑みを浮かべてその場を立ち去った。 ・ ・ ・ 翌朝。 上機嫌な俺と悪友は食堂に入り、いつものようにみんなと挨拶を交わす。 「おっはよー」 「おはよう」 「はよぉん」 その中には夏香や冬美もいる。 夏香は一瞬俺と視線を合わせつつもすぐに逸らした。 計画通りだ。俺は笑みを浮かべると空いている席についた。 ごく普通に食事が始まるが、ホンの数時間前に夏香の部屋で一悶着があったことを知るものはいない。 実は夕べ、悪友は部屋に帰ってこなかった。 念願がやっと叶った悪友は夏香を相手に猿のように腰を振り続け、挙句、夏香の中で何発目かの中出しをした直後そのまま根つぶれてしまったのだ。 自分のことで満足してしまっていた俺も事後処理をし忘れて寝てしまっていた。 そのまま放っておけば当然やがて朝が来る。 クロロホルムの効果も消えて寝起きの良い夏香が目を覚ましてしまったのだ。 「ん、んん…」 寝ぼけ眼のままむくりと起き上がったと同時に股間のスリットからちゅるんっと異物が抜ける。 「ひゃうっ!?」 その異様な感覚に夏香は飛び跳ね、それが悪友のイチモツだと知るや否や、悪友をベッドの上から蹴り落としたのだ。 そして2人とも全裸であることに気が付いて、夏香は自分の身体を毛布で隠す。今更遅いと分かっていながら。 「な、なんであんたがここにいるのよ!?」 叫んだことで腹筋に力が加わったのだろう、夏香のスリットから中に放たれた白濁液が漏れ出す。 そのおぞましい感覚に夏香の全身の力が抜けていく。 蹴り落とされたことで一気に目が覚めた悪友は何も言うことが出来ないまま、全裸のまま衣類をかき集めて夏香の部屋を飛び出したのだ。 そしてパンツ一丁の悪友に今度は俺がたたき起こされた。 「ゴメン、バレた」 「はあ?」 まだ意識がはっきりしていなかった俺は聞き直して、その意味を理解して飛び起きた。 悪友から話を詳しく聞くも要領を得なかったが、夏香にばれたと言うことだけは理解できた。 悪友には悪いが、それは俺にとっては好都合だ。 パニックに陥りかけている悪友をなだめ、何でもないことのように2度寝を決めこんだのだった。 そして今、夏香は俺と目を合わすことを避けている。 夏香が落ち込んでいるせいだろうか、いつになく静かな朝食を済ませ、いつものように子供たちのもとへ行こうとしたが…。 館長の名指しで俺と夏香は2人きりで街に行くことになった。 俺が運転する車の中は重い空気が支配している。 と、それを夏香が打ち破った。 「お友達から聞いたんでしょ、今朝のこと」 ふてくされているのか、怒っているのか、はたまた泣き出しそうなのか口調からは良く分からない。 「もしかして、2日目の時の相手もあなたじゃなくてあなたのお友達だったの?」 俺は答えない。俺にとってはその辺を勘違いしてくれると非常に都合がいいからだ。 勘違いまでしなくとも、混乱してくれるだけでも十分だろう。 「クスリのこと…バラすって言ったらどうする?」 それは…困る。が、夏香は言わない。なぜかそんな気がして、直後夏香がそれを肯定してくれた。 「なーんてね。ウソ。言わないよ。実はね、冬美と賭けしてたんだ。どっちがあなたの彼女になれるかって。もちろん賭けはお遊びだけど、付き合いたいって気持ちにウソはなかったんだ」 なぜか急に夏香の口調が普段のそれに戻った。 「だけどね、今朝、あなたのお友達に私がイタズラされたと知って…分からなくなっちゃったんだ、全部が。だから忘れて。冬美との賭けもご破算にしておく。だからバイトが終わるまで、今までどおりにやっていこう。ねっ?」 どうやら夏香の中でいろいろな葛藤の末、全てが済んでしまったようだ。 クスリのことが夏香にばれていると言う事実は消せないが、それ以外の条件は俺にとっては好都合この上ない。 俺は了承し、なんだかんだと残りの日数のバイトを無事に済ませ、久方ぶりの自宅に帰ろうとしたが、足先を変え、新婚の伯父さんのところへ寄っていくことにした。 薬をくれた人間への礼儀として、大雑把にでも成果を話しておこうと思ったのだ。 ところが。 居間に通された俺は意外な人物と出合うことになる。 「な、なっちゃん…!?」 夏香は俺の伯父さんと結婚した相手の親戚だったのだ。 余りに意外な繋がりに、場が一瞬静かになる。 なるほど、クスリの事実をよく知っていたわけだ。 驚きで言葉を失くしていると、夏香は深い黒を持つ瞳を輝かせて笑みを浮かべた。 「親戚として、これからも仲良くしてね」 |
....おわり |
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