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−−− OB会 −−− |
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「じゃあ、ここは君らに任せると言うことでいいかな」 「任せちゃっていいんですかぁ?」 「アハハハ」 「じゃあ、あと決まってないのは…」 ここは高校時代のOB会会場。 OB会そのものは1時間以上も前に終っていて、今は幹部連中の打ち合わせの時間になっている。 年1回発行する会報の編集を幹事連中で行うのだ。 広は文章能力、編集能力をかわれて去年に引き続いて今年も…いや今年は編集長として担当することになった。 編集部員として数名がその傘下に付けられ、部屋の一画を占有しつつ記事の割り振りを決めている。 「私決まってませんけど」 編集部員唯一の女性、久美が手を挙げる。 「ん、ああ。それじゃーねぇ…」 割り振りを記録したメモを見ながら担当をチェックしていく。 「編集長やって」 幹部長からじきじきに編集長を言い渡されたはずの広の言葉に皆があ然とし、数人が笑う。 「編集長はあなたじゃないですかぁ」 久美がほほを膨らませる。 「ちっ、バレたか。んじゃ副編でいいや」 「なんでぇ、私も取材とかしたーい」 「別に副編だって取材しても構わないさ」 「じゃ、名前だけ?」 「いやぁ、仕事はあるさ。取材をしつつ、他の人たちの期日の確認、記事のチェック、その他もろもろ」 「やだぁ、雑用じゃないですか」 久美は肩書きと言う責任と雑用を押し付けられるものと最初は嫌がったが、面白い発想をするからという意見のもと、全員一致で任されることになった。 「んじゃ、こんなもんかな。記事の原案は2〜3週間中に僕か彼女のところへ提出、と」 さらに1時間ほどでは話がまとまり、解散となった。 「さぁて、帰ろ帰ろ。電車で帰る人、駅まで送るよ」 広は車で来ているのだ。 何人かが手を挙げるが、広の車は普通車だから4人、せいぜい5人までしか送れない。 手を挙げたのはぎりぎり5人、久美を助手席に乗せ、後部座席に4人を強引に乗せて広の車は発進した。 「ちなみにうちは大宮の方だけど、そっちまで乗っていきたいって言うずうずうしい輩がいたら乗せてくけど?」 「はーい!」 久美が即座に返事をし、後部座席の一人も手を挙げた。 それから10分ほどで3人が降り、更に20分後に後部座席の一人も降りた。 残った久美は広の家から10分程度の距離だったことがその後の話しで判明して、家まで送ることになったのだ。 「でもそれじゃ倫理審査委員会ってのに引っかかるんでしょ?」 「だから、それを如何にごまかすかがポイントなんだって」 「始めから引っかかることしなければ…」 「それじゃつまらないでしょ。なに、そう?言うの嫌い?」 「え、嫌いってわけじゃ…」 「じゃ、好きなんだ。久美ちゃんエッチィー」 「なーんでそうなるんですかぁ」 車内では如何に読まれる会報を作るかと言う話しから、ワイ談に流れていた。 「じゃあ、編集長は好きなんですか?って聞くまでもないですね」 久美が呆れた様にため息をつく。 「あったり前じゃないの。人として、いや、生き物として当然の三大欲求の1つじゃないか」 「欲求であっても私は結婚するまではいやですよぉ。そう思いません?」 「うーん、どうだろなぁ」 「結婚、いいですよぉ。白いウェディングドレス、憧れちゃうなぁ」 「あはは、じゃあ結婚するぅ?」 「え!?やだぁ、からかわないでくださいよ、もう」 それまで平気でワイ談するほど互いに異性と言うことを気にしていなかったのに、結婚するかと言う問いに久美が意識してしまい、つられて広まで意識してしまった。 「し、CDでも聞こうか。適当に選んで入れて」 センターにあるCDボックスを久美に渡す。 開けてみると、ケースも歌詞カードもない、CDのみが十数枚。 「わ、いっぱいある。あ、ウインクだ。懐かしー、これにするね」 CDをケースから抜いてデッキのスロットに挿入する。と、デッキのイルミネーションが点灯した。 初期設定してあるランダムのマークがつき、曲が始まった。 イントロを聞いた途端、広が硬直しそうになる。 「わぁ、懐かしー。これなんて曲だっけ。あ゛…」 “結婚しようね”…。歌詞カードはないが、歌が入って久美もタイトルを思い出したようだ。 なんとタイミングの悪い曲だろう。 曲だけが流れ、更に沈黙が続いてしまった。 「さ、さてここからどっちに曲がればいい?」 十数分の沈黙の末、目印の駅に近づいたので広が口を開いた。 「あ、えっとね。2つ先の信号を右に入って…」 それからほんの数分で車は久美の自宅前に到着した。 「あ、ここです。そこの空き地に車置けますから、お茶でもどうですか」 女性から誘われてムゲに断ることも出来ないが、広は躊躇した。 さすがにさっきまでの沈黙が痛かったのだ。が、しかし。 「編集のことでちょっと聞きたいこともありますし」 そこまで言われては断ることも出来ない。久美を副編集長にしたのは広自身なのだから。 久美に気づかれないような小さなため息をついて広は車を空き地に入れた。 一応いたずら防止の警報機をセットして、広は久美に促されるままアパートの一室に入っていった。 「どうぞ」 入ってみると、こざっぱりとした清楚な部屋だった。 「へぇ、さすが女の子。いつでも人を呼べる様に片付けてあるんだね」 テーブルの奥に座りながらざっと見渡す。 「そうでもないですよ。お茶がいいですか?コーヒー?それともお酒?」 「おっ、いいねぇ。でも飲酒運転はしない主義なんだ。コーヒーでいいよ」 そして編集作業に関する座談会が始まった。 久美は編集と言うものを全く分かっていないようだが、勉強家のようで広に事細かに質問をぶつける。 広は自分の知識をフルに活用して答えつづけた。 「そ、つまり編集としてはここまで。あとは印刷会社に頼んで終り、と」 編集の一連の工程を、質問を受け付けながら説明し、質問のたびに話しを大きくそらしながら展開させ、どうにか最後まで説明を終えそうなところにまでもってこれた。 「それで終りですか」 終りなのに久美はしつこく質問をぶつける。 「更にチェックしたければ試し刷りを依頼して、ミスがないかを確認することもあるけど、いまどき指定通りに出来ない印刷会社なんてないしね」 「ふうーん。わかりました。どうもありがとうございました」 いったい何杯のコーヒーを飲んだだろう。 討論が出来るほどに理解してもらえたことに安堵して時計を見ると… 「げっ、何でこんな時間に!?」 夜中の2時だ。 いくら家が近いとは言え、今から帰るのも馬鹿馬鹿しい。 「こんなんだったら酒にすれば良かったか」 「だったら今から飲みます?」 そして今度は宴会が始まってしまった。 再びワイ談に花が咲く。 2人揃ってピッチが早く、当人たちは気付いていないが1時間ほどで泥酔してしまっていた。 「なーに言ってんだか、貧乳が」 広、一口グイッ。 「へーんだ、触ったことないくせに分かるわけないですよーだ」 久美、一口グイッ。 「触る必要なんかないのっ。僕ぐらいになるとね、着痩せであろうが何であろうが、服の上からでも大きさは分かるのっ。君は貧乳、決定!パチパチパチ」 広、二口グイッ。 「えーっ、嘘だぁ。パッド入れてたら分からないもん」 久美、大きく一口グイッ。 「あー、最近の水入りパッドは難しいねー。でも古いパッドはね、バレバレ」 広、水割りを作る。 「じゃあじゃあ。私が今パッドしてるか分かりますぅ?」 久美、自分の分も作れとばかりに広にコップを突きつける。 「ええっ、付けてるの!?今つけてるんなら貧乳も貧乳、AAカップだね」 広、一口飲みながら久美の水割りを作る。 「なんでAAなんてサイズを知ってるんですか!」 AAカップはAにも満たない胸のことだ。一応、トップとアンダーの差が3センチ程度と言うことになっているが、実際はないに等しい。 「知らいでか。僕は貧乳の方が好きだからね、常日頃から研究してるの」 出来たばかりの水割りを久美が奪い取る様に取り、何度目かの乾杯で二人とも半分ほどを一気に飲む。 「へぇー、あ、じゃあ。私の胸が好みだって遠まわしに言ってる!やだぁ、この正直者ぉ」 久美、照れつつ一口グイッ。 「なーに勘違いしてるんだか」 広、呆れつつ一口グイッ。 「照れない照れない。おしっ、遠回しながら私の胸が好みだって言ってくれたから、触らせてあげるっ」 久美、一口グイッ、グラスをテーブルにおいて胸を突き出す。 「貧乳でも洗濯板はゴメンだよーん」 広、茶化して一口グイッ。 続けてグイッ。 「ほらぁ、可愛い女の子が触っていいって言ってるんだよぉ。照れないのぉ」 広もう一口グイッ。 だが久美は引っ込みがつかなくなり、四ん這いで広のすぐ隣に移動した。 目いっぱい広に近づいて、再び胸を突き出す。 「ほーらぁ」 広の鼻先に突き付けた胸を両手で寄せてアピールする。 が、広の目は冷めてる。 「ぶわーかぁ。男っ気なくて触ってほしいなら触ってほしいってそっちこそ正直に言いな」 それでも久美の引っ込みがつかなくなっていることは広にも分かっていた。 そこで広はグラスをテーブルに置くと、久美の胸元へ手を伸ばした。 久美はその手の先をじっと見つめている。 どんな風に触るのだろう、酔いながらも期待と不安が久美の心を占有する。 あと少しで触れる、その直前。 広は親指と人差し指で輪を作った。 そして力をこめて親指の腹をはじいた。 すると、勢いのついた人差し指は久美の胸をもはじいて大きく反り返った。 とどのつまり、広は久美の胸先にデコピンをしたのだ。 広は何でもなかったふうに再び一口飲んだ。 最初は状況の掴めなかった久美も、全身をプルプルと震わせ始めた。 「こっ、この〜っ。乙女の大事な胸をつま弾くなんてぇ。こうしてくれる!」 スパッツの中にしまっていたシャツのすそを引っ張り出すと、勢いのままシャツを胸の上にまでめくり上げた。 次の瞬間、広は視野を失う。 「わっ、こ、こらっ。何を!?」 広の頭は久美のシャツの中に押し込められていた。 「どうだっ、これでも触る価値がないほどの貧乳だと言い張る気!?」 広の頭をシャツの上から押さえ、乳房が顔面に当たるようぐりぐりと押し付ける。 もともと泥酔していた広だが、シャツの中に立ちこめる女の香りと顔に押し付けられる柔らかい感触に更に酔わされ、頭を振り回されたので本格的に自我を失いかけた。 しらばくして満足したのか、久美は広を開放し、広は反応できずにしばらく呆然としていた。 「ふっふっふっ。これでどうよ?」 テーブルの向かいに戻った久美は広の反応を期待した。 我を取り戻そうと髪を掻き揚げて乱れを直しつつ、広は久美をぴっと指差した。 「おまいさん、飲みすぎッ」 酔うと淫乱になる者がいると言う話は広も知ってはいたが、実際に見たのは初めてだった。 これならヤッてしまっても平気かもしれない、そんな悪魔的な思いも心のどこかにはあったのだがそのままヤッてしまってはいけないという天使的な考えの方が勝っている。 「君は数時間後には会社に行くんだろ。シャワーでも浴びてすっきりして、少しでも寝た方がいい」 と、言いながら時計を見ると6時だった。 2人とも2時間ぐらいのつもりで飲み始めたはずなのだが、気がつけば部屋にある全てと言っていた3本の酒は全て空になっていた。 「えー、寝るのぉ。エッチィ」 「って意味がちがーうっ。いいからシャワー浴びろっての」 「うん、浴びる。動いたからもう熱くってぇ」 久美はよたよたとふらつきながらキッチンに向かった。 さすがに広もこのままでは車を運転できない。数時間だけでも寝るつもりで場所を作り始めた。 キッチンに到着した久美はその場で服を脱ぎ始めた。そう、広にも良く見える位置で。 風呂はキッチンの脇、トイレの隣にあるがスペースの都合で脱衣所がない。久美は酔っているためにいつもの癖が出てしまっているのだろう。 寝る場所を作り終えて、まさかそんなところで脱いでいるとは知らなかった広は何気なくキッチンを見た。 そして久美が最後の1枚であるパンティを脱ぐところをしっかりと見てしまった。 女性らしい華奢な背中。おいしそうに膨らんだお尻を包む青くてちっちゃなパンティ。それが下ろされて生のお尻がデンッとあらわになる。 広の視線など知ったことではないのか、気付きもしないのか、久美はそのまますたすたと風呂場に消えた。 間もなくシャワーの音が聞こえ始める。 「あっ」 風呂の中から声が聞こえる。 何事かと横になりかけていた広はむくりと起き上がった。 すると、素っ裸で水を滴らせた久美が風呂場の扉を開けてこちらに駆け寄ってきた。 「一緒に入らない?狭いから密着しちゃうけど洗いっこぐらいなら出来るよ」 前をろくに隠さずにキッチンから声をかける。 Bカップ程度の胸と、濃い陰毛が視界に入るが、ヤらないと心に決めていた広は、シッシッと久美に向かって手を振った。 「ねぇえ、一緒に入ろうよぉ。私だけ裸なんて、ずるぅいー」 シャワーを浴びるために自ら裸になったのだろうに、という理論は酔っ払いには通じない。 滴る水もそのままに、久美は部屋に入ってきて広の服を脱がせようとしてきた。 「シャワー浴びたら熟睡しちゃうからいいんだっての」 だが久美に強引に脱がされ、強引に起こされ、広はとうとう久美と一緒に風呂場に入った。 風呂場と言っても、まるで土葬用のつぼのように小さい湯船があるだけで、二人とも立っていないと入っていられそうもない。 久美の全裸を見たものの、ある程度はコントロールできる広のイチモツは若干反応しつつも通常とほとんど変わらない状態だった。 が、一緒に湯船に入り密着に近い状態で向き合うとわずかに起き上がりかけ、先端が久美の太ももの辺りをつつき始めた。 そんな状態で互いの両手にボディシャンプーを垂らし、素手で互いの全身を洗う。 腕に始まり、背中、首筋、髪の毛、胸、腹、お尻、股間、洗っているというよりも撫で回していると言う感じで互いの全身が泡だらけになっていく。 さすがに撫でまわされ、泡をローション代わりに撫でさすられつづけると広のイチモツも元気になる。 自分の腹につくほどとは言わないまでも、ほぼ密着状態の久美の腹に先端がこすり当てられている。 そんなところに当たり続ける限りイチモツは落ち着くことは出来ない。 さっきまでの天使はどこへやら、広の両手は久美のお尻を広げるように撫でまわし、久美は自分の胸を広に押し付けるように抱きついていた。 肩にしがみつくように久美がわずかに背伸びをして広はわずかに腰を落として、泡だらけの二人は絡みつくようなキスを始めた。 互いの舌が絡みつく中、久美は片足を湯船の縁に乗せてさらに背伸びをした。 久美は爪先立ちになり、広に抱きつく力がより一層強まる。 それまでお尻を撫でていただけの広の手もそれを手伝うように、お尻の下のほうを搾るように掴んで持ち上げた。 二人の顔がほぼ同じ高さになり、さらに持ち上げると久美の方が少し高くなる。 それでも二人の唇は離れることなく続いている。 そのころ下の方では…久美の股間が広のイチモツの先端より少し上の位置に到達したところだった。 互いに言葉もなく、合図があったわけでもないのに、久美の身体を持ち上げていたそれぞれの力が緩められて久美の身体がゆっくりと降りていく。 「んっ…」 キスが始まってから初めての声が漏れた。 久美の股下に広の先端が触れたのだ。 久美がわずかに腰を動かして位置を合わせると、再びゆっくりと久美の腰が降りていく。 「んっ、んっ…」 イチモツがスリットに、確実に入っていく。 浮いていた足が爪先立ちになってやっと半分ほど、かかとがわずかに浮く程度になってやっと全てが埋まった。 「ふはあーっ」 長かったキスがようやく解かれる。 そして広が腰を動かし始めた。 「あっ、あっ、あんっ、あんっ、くっ、ひっ、あっ、ああんっ…」 突き上げられるたびに久美は歓喜の声をあげ、しがみつくところを首に変えた腕の力を強めていった。 「あっ、あひっ、はっ、ふっ、すっ、すごいっ、もっと、もっと、もっとぉーっ」 広の動きが早まり、久美のしがみつく力が強くなる。 「はっ、はっ、はっ、いっ、いっ、いくうーっっ!!!」 絶頂とともに久美の全身の筋肉が引き締まった。 足がつるのではないかというほどぴんと伸び、広の首に回されていた腕はさらに強く締めつけ、指先にまで力が入り、爪の先で広の背中を引っかく。 膣の中でも筋肉が収縮し、イチモツをこの上ないほど締めつけた。 「う、うおっ、出る!」 さすがに出るときは外で、と思っていたのだがあまりの気持ち良さに、広は久美の中で一気に出してしまった。 そのまましばらく余韻に浸り、背中に痛みを感じた広は泡が妙にしみることに気がついて、全身の泡をシャワーで一気に流した。 イチモツを挿したまま今だ余韻に浸っている久美を引き離し、湯船と同じくらい狭い洗い場に出て鏡越しに背中を見た。 「うわぁ、血が出てるっ」 大した量ではないが、背中にはくっきりと6つの傷が付いていた。 「うわぁ、いたそー」 せっかく余韻に浸っていたのに、抜かれてしまって多少気分を害した久美が広の背中を見ての第一声だ。 「人事みたいに。その爪が凶器でしょうが」 「ふーんだ、さっき私の胸をバカにしたからだよーだ」 そういいながら久美は自分の身体に残る泡を洗い流してさっさと出て行ってしまった。 酔った状態でこの程度の出血なら確かに大した事はない。広もそう考えて風呂を出た。 「はい、これ着てっ」 部屋で待っていた久美はタンスから出した大きなTシャツを広げていた。 「パンツぐらいはかせなさいっての」 しかし久美はそれを許さず、まだ少し濡れている広にTシャツを着せた。 かなりぶかぶかで丈もかなりあって長身の広の膝まで隠れてしまう。 「パジャマっつってもデカくないか、これ」 すると久美はにこっと笑った。 「それでいいのっ」 久美は広の前で突如しゃがみ、Tシャツの裾を軽く持ち上げたかと思うとその中に潜りこんだ。 シャツの中ではなえたイチモツがそのままぶら下がっているのだ。広は心持ちあせった。 しかし久美はぶら下がっているイチモツをすり抜け、そのまま立ちあがったのだ。 「じゃーんっ」 頭を出し、袖から腕を出すと競り上がった裾を下ろして出来あがったようだ。 Tシャツがぶかぶかだったのはこのためだったらしく、この状態でほぼぴったりになった。 この状態…裸の二人が向かい合って1枚のTシャツに袖を通している姿はハタから見ればちょっとエッチなカップルの微笑ましい姿ともとれるが、その中はかなり卑猥になっていた。 首周りはさほど大きくないのでわずかに顔をそらし合う二人のほほは常に密着。 Tシャツによって久美の胸が広の胸板に押し付けられ、股間では互いの陰毛が絡み合っている。 そして身体を自由に動かせない束縛感が互いを高めていく。 「そーれっ」 久美が広を押し倒すようにジャンプした。 「うわっ」 広は後ろにあったベッドに倒れた。 「私、人と密着するのが一番安心するんだ。お休みっ」 それだけ言って久美は広の上にうつぶせに乗った状態でいきなり寝息を立て始めた。 「お、おーい…」 最初は困惑した広も、本気で寝息を立てている久美に飲まれるように、やがて寝息を立て始めた。 ・ ・ ・ 久美が眠りから醒めたのはそれからほんの3時間後、電話が鳴ったからだった。 「う、うーん」 半分寝ぼけながら久美は身体を動かそうとしたが動かない。 それでも電話を取らなければならないのでやけに重たい腕を伸ばして電話を取った。 「はいもしもし…」 「あ、久美ぃ!?まさか寝坊!?課長心配してるよ!」 電話口から聞こえてきた声は同僚だった。 がばっと顔を上げ、時計を見ると9時半、いや、もう10時前といったほうが的確だろう。 「うー、ごめぇん…。全身が重くってぇ。まともに動けないの。寝坊は確かにしたけど、体調不良で休みたいって伝えて…」 嘘は言っていない。どうしたことか久美の身体は重くてまともに動けないのだ。 「うーん、わかったぁ。お大事にねー」 普段真面目に出勤している久美だからこそ、本当に調子が悪いんだろうと久美の同僚はそのまま電話を切った。 そして電話を置こうとした久美は自分の下の物質が動いたことに気がついた。 すぐ下はベッドのはずなのに…。そう思いつつ見ると、そこには男がいた。 え、ええ、えええーっ!?心の中で叫び、パニックに陥る。 離れようにも1枚のシャツを一緒に着ていて離れられない。それどころか身動きすら取れないのだ。 「んんっ」 目の前の男がセキ払いをする。まだ起きてはいないようだが、起きる前ぶれかもしれない。 一度はパニックになった久美だが、我を取り戻してとにかくこの状況を何とかしなければならないと判断し、状況を確認してみた。 Tシャツの中がどうなっているかは見えないが、感覚ではっきりと分かる。 自分の胸が男の胸に直に押し付けられていて、自分の股間は男の腰に押し付けられている。 そして自分の太ももには男の陰毛の感触と、何かぐにゃりとした感触がある。 つまり、Tシャツの中は二人とも裸だ。 久美の顔が真っ赤になる。 とにかく現状を打破するにはTシャツから抜けるしかない、そう思った久美は脱いでみようとした。 まず男の足の間に入りこんでいた自分の左足を外に出し、両膝で踏ん張れるようなポジションを確保する。 襟を引っ張って広げ、頭を抜き始める。 男の胸板に押し付けられていた乳房がズリズリと滑り、もう少しで頭が抜けるというとき、男の体が起きる前兆を示し始めた。 久美からは見えていないが、イチモツがむくむくっと起きあがり始めたのだ。 両膝で踏ん張るために大きく広げていた股の中央に、その起きあがったモノがペトッとくっ付いたのは間もなくだった。 「うっひゃあっ」 女性である久美が朝立ちなど知るはずもない。 誰もいるはずがないと思って裸と知りつつ大股を広げていたのに、誰か他にもいたのだろうか。 一番敏感な部分を誰かに見られ、触られたと思い、触られたショックでまた出してしまった頭を一生懸命振り向かせて確認するがやはり誰もいない。 目の前の男はまだ眠っているし…。 気のせいかと思い、久美は挑戦を再開した。 しかし、さっきまではなかったはずのものに阻まれることになる。さっきまでは男の腹部には何もなかった。 だからさっきは自分の股間を男の腹部で滑らせながら頭を抜いていたのだ。だが、今は何か熱いものがそこにあり、それがつんつんと股間に当たってしまって滑らせられないのだ。 「ん、ふぁー…」 ついに男が起きてしまった。 どうしようと思いつつも、どうしようもない状態に久美は困惑する。 「あ、おはよ。あれ?会社があったんじゃないの?」 男の妙になれなれしい口調に、多少肩透かしを食らいながらも、パニックにならずに済みそうだと安堵する。 「お、おはよう…。あの、その…えっと…」 それでも何を言えば良いか分からず口篭もる。 そんな間もずっと久美の全身は男に密着したままだ。 Bカップの胸が自分の体重でつぶれるほどに男の胸へ密着させられている。 陰毛も絡み合っていることが感じ取れる。 何より股下を熱いモノがトントンと突いている感覚がたまらない。 「とりあえず離れないか?」 「そうしたいのは山々なんですけど、あの、おなかの上のものをどかしてもらえません?」 「おなかの上?ああ、そりゃ無理だ。これは生理現象だし、君の身体に密着しているせいで当分おさまりそうもないし」 その言葉で、その熱いモノが何であるか分かり、久美は再び顔を真っ赤にした。 「じゃ、じゃあコレって…」 つまりTシャツから抜けようとしていたさっきの行為は、自らの股間を男のイチモツに押し当てていた行為だったのだ。 そんな時、またイチモツが久美の股間をトンと軽く叩いた。 「ひゃっ。や、やめてください。そんなもので突つかれたら…」 「そんなこと言われても…。この状況で立つなと言う方が無理だよ」 男として当然だろう。 しかも、数時間前の淫乱な久美と違い、ウブで純情そうな様相を見せられてはサディスト的な思いがイチモツをより元気にさせてしまう。 「あ、あ…お、押さないでください、そんなところっ」 イチモツがよりしっかりと立とうとすることは久美の股間を押し上げる行為でもある。 がばっと広げたままの無防備な股間が押されることで久美は驚愕をおぼえたのだ。 「だったら出るのを諦める?」 だがTシャツから出ないわけにはいかない。久美は覚悟を決めてTシャツに自分の頭を潜らせた。 股間をわずかにずらし、当たるイチモツをなんとか避ける。 腹部はなんとか触れずに済んだが、Bカップながらも下に垂れる乳房は熱いイチモツにすっと触れた。 恥ずかしく思いつつ離そうとするが離しきれずにそのまま腰を引き胸もTシャツの外に出せた。 そしていよいよ頭。頭を出すためには顔がイチモツのそばを通らなければならない。 触れることこそはなかったが、顔のすぐ脇にイチモツの暖かさを感じながらゆっくりと腰を引く。 「ぷはーっ」 やっと開放された安堵感でその場で気を抜くが、何気に下を見て立ったままのイチモツを見、更に自分の格好を見、男がそんな自分を見ていることに気がつくと慌てて胸を隠してキッチンの方へ逃げ隠れた。 そして、夕べ脱ぎ捨てたのであろう、自分の下着類を見つけると、とりあえずこれでいいやとそれらを身につけ、スパッツをはき、シャツを着た。 そして落ち着いて部屋に戻る。 男の顔を見ると…見覚えがある。 少し考えてやっとそれが広であることを思い出した。 「あ、すいません。私、お酒飲み始めて途中からの記憶が…」 広が苦笑いする。 車の中では、エッチは結婚してから、と言っていたのに夕べのあのよがり方は変だと広は変だと思っていたのだ。 恐らく、本人に記憶はないのだろうがこういう経験はすでに何度もあるようだ。 「人と密着するのが一番落ち着くって言って一緒に寝ただけだよ」 さすがに一緒に風呂に入って洗いっこしましたとか、そのまま中に出しましたなどとは言うわけにもいくまい。 恐らく今まで彼女と似たような事をしてしまったであろう男達も同じことを言ったのではないだろうか。 「とにかく、今日は会社を休んだんでしょ。OB会の取材をするも良し、好きにしてよ。僕は帰るからさ」 それから数ヶ月後。 広と久美はOB会が縁で付き合うようになったが、酔うたびに自ら腰を振り、広に技を磨かされていることを久美は今なおもって知らない。 |
....おわり |
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