北京雑感

100を糧に、一からの再出発

『北京かわら版』編集部

   『北京かわら版』は、10年を超える歴史の中で、中国在住日本人の声、中国の埋もれた部分を切り取って、紙面にしてきました。号数だけ見れば、「すごい」とお褒めの言葉を頂けそうです。しかし各方面から、編集部にとって耳が痛いご意見をたくさん頂き、我々は、「何のためのコミュニケーション紙か」「読者が必要とする情報とは何か」という自問自答を続けてきました。
   そして、101号。より幅広い読者に興味を持って頂くため、新たなスタイルで再スタートを切りました。
   表紙では、「ホッとする」「親しみを感じる」風景や人の営みを取り上げます。例えば、数年後には街角から消えてしまうであろう風景。あくせくせずにのんびりと優雅に暮らすおじいさん、おばあさん。そんな、郷愁を感じさせる中国ならではの空間をお届けします。
   また北京を飛び出し、中国各地の皆様と交流し、各地域のホットな話題や歴史に触れた記事も掲載していきます。
   200号が誕生する頃、中国にはどんな空気が流れているでしょうか。『北京かわら版』の役割は、(1)歴史を記録し、保存すること、また、(2)独自の視点・コンセプトで情報を発信していくことだと考えています。未来のある時に『北京かわら版』を読み返し、歴史の変化を肌で感じられる、保存価値ある紙面作りを目指します。

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