これぞ逸品!

これは贋物!

book02a.gif  現代中国の書  

                                                                  「美の彷徨」の筆者による新コーナー。

                                                                  巷にあふれる逸品と贋物の見分けかたを伝授します。

   ビルの名前やら店の看板など、今でも中国では毛筆書の文字がいたるところで活躍中。それぞれの地域で有名な書家達が腕を揮るっているだけあり、地方色も豊かで、なかなか趣があります。さて北京の街で最も多く見かけるのが、啓功氏の書。すっきりとした縦長の楷書や行書にその特色があります。学者らしく一本筋の入った凛とした書は、まさに現代中国を代表していると言ってもいいでしょう。その姓が愛新覚羅。清朝の後裔です。一文字ウン万元?と言われるだけあり贋物も多く、琉璃廠や潘家園等には堂々とニセ物が売られています。既に多くの作品集が出ていますので、それぞれの文字を比較したり、印を比べてみたりと、現代中国の贋物製作のレベルをチェックされてみたらいかがでしょうか。

   

右側が本物

和田 廣幸(号・大卿) 中国美術・工芸品専門店「運甓齋」総顧問 unpeki@public3.bta.net.cn

戻  る