しかし真のヒロインは、ルネサス打線を散発の3安打に封じ込んだコートニー・デイルだろう。初回に岩渕有美、喜村留美子を連続三振に斬り捨てたのを皮切りに、ルネサス打線を翻弄。2併殺など味方の好守もあって、4回までルネサスの攻撃を3人ずつで片付ける。三科真澄にはクリーンヒット2本を許したが、結局7回まで一度も二塁を踏ませることはなかった。
前日2失策を記録したレオパレス守備陣も、この日はデイルをバックアップした。2、3回には先頭打者に出塁を許したものの、佐藤理恵を中心とする内野陣がともに併殺を成功させ、相手の好機をつぶした。
大きかったのは、延長突入後の8回表のプレー。先頭の鈴木英都巴を、2ストライクと追い込んでバントをあきらめさせ、遊ゴロにしとめる。このとき、二塁走者の島袋優美が、隙あらば三塁をと少し塁から離れていたのを、一塁手の井上絵里奈が見逃さなかった。とっさの二塁送球で島袋を刺し、またたく間に二死走者なし。下位打線のルネサスに、ゼロからチャンスを作り直す余力はなかった。
ルネサスは3回表に、柳川直子、乾が連続して送りバントを失敗するなど、拙攻も響いた。リーグ戦で2敗を喫したレオパレスにまたしても敗れ、チーム初のリーグ3連覇の夢は、決勝を目前にしてついえた。ルネサスが決勝に残れなかったのは、1999年以来5年ぶり。
2004日本リーグ/決勝トーナメント/第2日/第1試合/11月21日(日)/京都府京都市・西京極野球場
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1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
計 |
| レオパレス21 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
| 豊田自動織機 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1x |
2 |
| レオパレス21 |
豊田自動織機 |
| [4] |
藤本索子 |
| [5] |
白井奈保美 |
| [9] |
渡邊潤子 |
| [3] |
井上絵里奈 |
| [6] |
佐藤理恵 |
| [8] |
佐藤由希 |
| [7] |
薮内布由子 |
| [2] |
C.スコット |
| [D] |
小野奈津子 |
|
| [7] |
長谷川朋子 |
| [4] |
小笠原美弥 |
| [1] |
M.スミス |
| 走 |
柴田鮎美 |
| [6] |
内藤恵美 |
| [8] |
狩野亜由美 |
| [3] |
長澤佳子 |
| [D] |
前川仁美 |
| 打 |
持丸朋子 |
| [2] |
D.シュナイダー |
| [5] |
瀧澤美香 |
| 走 |
福井薫 |
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創部3年目にして初の進出を果たした決勝で、レオパレス21は打順を組み替えてきた。前日にミッシェル・スミスから安打を放った白井奈保美を2番に上げ、渡邊潤子、井上絵里奈へとつなぐ打線。また左腕のスミスに対し、右打ちの小野奈津子を再び起用してきた。先発投手は、2日で3連投となるコートニー・デイル。
いっぽう、3年ぶりの優勝を狙う豊田自動織機は、昨日とまったく同じジグザグ打線で臨む。
織機は1回裏に、スミスが四球の後、内藤恵美が右前にうまく運んで、早くも二死一、二塁のチャンスを作る。しかし、地元・西山高出身の狩野亜由美が左飛に倒れ、先制はならず。
逆に直後の2回表に、昨日と同じく凡ミスをきっかけに失点を喫する。一死後、佐藤理恵の二ゴロをさばいた小笠原美弥からの何でもない送球を、一塁手の長澤佳子が落球し、打者走者を生かしてしまう。二盗、投ゴロで二死三塁となり、薮内布由子がスミスの足元を打ち抜いて、レオパレスがまたも先制した。
織機は3回表にビッグチャンスを作る。先頭の瀧澤美香、長谷川朋子の連続左前安打や、スミスの二塁へのゴロを藤本索子がこぼすエラーなどで、一死満塁と一気に逆転の好機を迎える。しかし内藤恵美の打球は、タッチアップできない浅い中飛、続く狩野亜由美も左飛に倒れ、絶好の逆転機を逃した。
織機は続く4回裏にも、長澤、瀧澤の安打で二死一、二塁として、トップの長谷川へとつなぐ。ここでレオパレスベンチは、長谷川への2球目から、デイルに代えて秋元理紗を投入。前日の対戦で投手交代が後手に回った反省からか、早めの継投を選択する。これが成功し、長谷川を左邪飛に打ち取って窮地を切り抜けた。
しかし一度織機に傾いた流れは止まらなかった。5回裏の一死後、スミスが今日の2試合では唯一の長打となる二塁打を右中間に放つ。織機ベンチも勝負どころと見て、代走に柴田鮎美を投入。さらに続く内藤が、これまた右中間をもう少しで抜ける強打の右前安打を叩き出す。右翼手の渡邊潤子が辛うじて追いついたものの、柴田は余裕の生還。用兵が的中し、織機がまたも中盤で追いついた。なおも二死二、三塁で、前日に殊勲打を放った前川仁美を迎えたが、秋元が踏んばって同点にとどめた。
その後、レオパレスは6回表に二死二、三塁、織機は7回裏に二死一、二塁と、それぞれチャンスを迎えたが得点なく、決勝は2年連続で延長戦となった。
8回表のレオパレスの攻撃は、藤本の送りバント失敗・併殺などで、あっさりと終了。リードオフマンとして、レオパレスの快進撃をここまで引っぱってきた藤本だったが、決勝トーナメントでは一度も見せ場なく終わった。
その裏の織機は、DEFOの持丸朋子が先頭打者として、前川に代わって登場。送りバントは決まらなかったが、結果として投ゴロで走者を三塁へと進めた。続くデビー・シュナイダーの打球は、前進守備を敷いていた二塁手の藤本へのゴロ。一塁へ送球すれば三塁走者に本塁を突かれるとみてか、藤本は自らタッチに行き、シュナイダーと衝突して落球する(記録は藤本のエラー)。一死一、三塁となり、打席には主将の瀧澤が立つ。
7回途中からリリーフに立った柘植香奈子の3球目を狙った打球は、フラフラと左方向に上がった小フライ。バックホーム態勢を取っていた三塁手の白井が懸命に後退し、左翼手の薮内布由子も前進して必死のダイビング。しかしどちらも及ばず、打球は両者の中間にポトリと落ちた。
ファウルグラウンドへコロコロと転がっていく打球を尻目に、三塁から長澤が生還。サヨナラで織機が3年ぶり6度目の優勝を飾った。