悲しみの向こうにはばたく勇気ください



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2003/11/14


HAL  「今日はちょっと議題を持って話をしてみようか」
末 莉  「ぎだい?」
HAL  「そう、『”少年深夜外出”に親への罰則規定』ってやつに対して自分なりの意見を出してみようと思ってね。
 そもそもこのネタは、崎山伸夫のBlog経由の東浩紀日記で知ったんだけれども、東さんじゃないけど驚いたね。」
引 用   首都圏の4都県では、東京都を除く千葉、埼玉、神奈川県の条例で、18歳未満の青少年の深夜(午後11時―翌日午前4時)の外出を制限する規定があるが、保護者については、いずれも「外出させないように努めなければならない」との努力規定にとどまり、罰則はない。
   YOMIURI ON-LINEより
HAL  「なんてこと、埼玉県に住んでたときも神奈川県に住んでる今も知りもしなかったよ。まあ、罰則規定がないのだから、知られにくいっていうものもあるだろうけど」
末 莉  「だって、ぱぱ独身だしー彼女もいないしー」
HAL  「うるせー(/_;)」
末 莉  「あ、もうすぐ罰金がつくようになるかもって書いてあるね。
 もしこの条例ができたら、あたしも夜遊びしちゃ駄目なの?」
HAL  「俺の責任問題になるからやめてくれってことになるだろうね」
末 莉  「なんかやだなぁ」
HAL  「『なんかやだなぁ』じゃないって。
 そもそもこの条例って何の意味があるのか俺にはさっぱりわからんのよ」
末 莉  「もちろん、夜に子供が出歩くのを防ぐためでしょ?」
HAL  「そういうけどさ、本当に防げると思う?
 確かに崎山さんのBlogの日題に書いてある『破れ窓(ブロークンウインドウ)』理論は、小さな犯罪を厳しく取り締まることによって、大きな犯罪を未然に防ぐっていう、小さな犯罪は大きな犯罪を呼ぶ呼び水であるって感じの理論だったはずで、効果も結構あるって言う話だけど、根本的に小さな犯罪──この場合は夜外出かな──が減るかどうかが疑問で、減らない場合はこの理論も効果がないと思うんだよ」
末 莉  「どうして減らないと思うの?」
HAL  「まず、夜に外出している18歳未満の青少年──確か法律上の児童だったかな?──を大雑把に分類すると、必要不可欠に外出している人があるよね。そして、犯罪予備軍と非犯罪予備軍──これは主に夜遊びやプチ家出とかかな?──があるだろうし、他には犯罪者があるかな。」
末 莉  「本当に大雑把だね」
HAL  「ま、いいから最後まで聞いてよ。
 そこで、この条例で減る可能性があるグループってのは犯罪予備軍と非犯罪予備軍になると思うんだ。」
末 莉  「でも、その人たちって一番多いんだよね?」
HAL  「族とかを予備軍と呼ぶかどうかもあるけど、一番多いかな?」
末 莉  「だったら効果はあるんじゃないの?」
HAL  「まだ最後まで言ってないから、結論は待ってね」
末 莉  「うん」
HAL  「で、だ。まず、犯罪者予備軍だけど、ここに属している人たちって親が罰せられたくらいでやめる人たちじゃないよね。下手をすると親に罪をかぶせたがる人だっているかもしれない」
末 莉  「そんなことないんじゃない? ぱぱやままが外出禁止!ってキツク言えばいいんでしょ?」
HAL  「親の言うことなんて聞くのかね。ああいう人たちって」
末 莉  「え〜と……(^^;;)」
HAL  「もちろん全部が全部そうだって言ってるわけではないさ。ただ、今の若い人には、刹那的で自分中心主義な人が結構いると思うから、親が罰せられたり罰金で生活が厳しくなったりすることまで考えるのかな?っていう疑問が根底にあるのよ」
末 莉  「なんか違う気もするけど、どうなんだろ」
HAL  「んで、非犯罪者予備軍の場合だけど、ここ属してる人たちも「非」がつかない人たちとそんなに違わない気がする。
 夜出歩くことに価値を見出しだり、夜出歩くことで仲間を作れたり、夜出歩くことで精神を保っていたりする人たちにとって、禁止されることは論外だろうし、自分に罪が及ばないのだから守るかどうか微妙だよね」
末 莉  「そっか。全部ぱぱやままの責任だもんね」
HAL  「それに、ただでさえ親子の関係・コミュニケーションが薄い家庭が多いって聞くのに、親が法(この場合条例か)を盾に子供を従わせてたらロクな関係築けないって。
 必要なのは、夜、不必要に出歩くことをやめさせられる家庭を作ることであって、罰することではないと思うよ」
末 莉  「なんか理想論だよね」
HAL  「理想論なのかな?
 確かに俺は独身だし、もちろん子供だっていないけど」
末 莉  「あたしは?」
HAL  「しらん」
末 莉  「ひど〜い、もう泣いちゃう(/_;)」
HAL  「なんかもう、言ってることも書いてることもぐちゃぐちゃになってしまったな」
末 莉  「一回まとめてみたら?」
HAL  「そうだね。まとめると、『この条例では、効果的に取り締まれるとは思えない』し『社会的に逆効果を生む可能性があるのでは?』ということかな」
末 莉  「その逆効果っていうのが、こみゅにけ〜しょんってやつなんだね」
HAL  「そう、それだけじゃないだろうけどね」
末 莉  「んじゃ、ぱぱはどうすればいいと思うの?」
HAL  「そういわれても困るんだけどね。じゃ、いっしょに考えてみようか」
末 莉  「うん」
HAL  「まず前提条件としては、『児童の夜外出は破れ窓(ブロークンウインドウ)理論の”破れた窓(ブロークンウインドウ)”である』ということにしておこう。この辺は、政治やその他の知識が追いつかないんで決めうちってことで」
末 莉  「そうすると、みんなが夜出歩くことを減らさないと駄目だよね。どうやったら減るのかな?」
HAL  「う〜ん……”どうやったら減るのか”ではなくて、”なぜ出歩いてはいけないのか”が必要なんじゃないかな?
 例の条例ができれば、ここに『条例違反だから』って言えるようになるんだろうし、それが目的の一つって感じるしね」
末 莉  「どうして駄目なんだろう、えーとえ〜と……夜の外って暗いから犯罪者とかに襲われやすいよね。そういうのって駄目な原因にならない?」
HAL  「そうだなぁ、『自分は大丈夫』とか『夜の街は暗くない』とか言いそうだよね」
末 莉  「『自分は大丈夫』なんて言ってたら、駄目な理由なんてなくなっちゃうよ」
HAL  「それもそうだね。難しいな」
末 莉  「どうすればいいのかなぁ」
HAL  「いい案ねえなぁ」
末 莉  「あ、そろそろ時間じゃない?」
HAL  「っと、時間か。んじゃ次回にでも続き考えますか」
末 莉  「明日じゃないの?」
HAL  「今晩、顧客先宿泊だぞ!? 無理に決まってるって(T-T)」
末 莉  「ぱぱ、がんばってね〜」
HAL  「いってきます……」

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