ACT 9.0
モラトリアムの贖罪

原画

細木隆浩 西尾彰子 高津幸央 皆広一美
富樫博子 遠藤省二 坂田幸恵 清島ゆう子 
小田多恵子 神戸 環 はくや ひでゆき

98年11月27日放送

脚  本:庵野秀明 作画監督:薄谷栄之

絵コンテ:笠井賢一 演  出:笠井賢一
     

四字熟語のコーナー

いんがおうほう
因果応報

人の行いの善悪に応じてその報いがあらわれること。(もと仏教の語)
過去における善悪の業に応じて現在における幸不幸の果報を生ずること。よいことにはよい結果が、悪いことには悪い結果がついてくるということ。現在では、悪事を犯すと必ず報いを受けるという意味で多く使うわれる。
「因果」は原因と結果ということ。

 

みんなだまされてんじゃない

 最初はなんといっても8分割の前回のあらすじに驚く。(ちゃんと早送りで全て見せている) 手間を省くためもあるだろうが、一度実験としてやっておくのもいいかもしれない。

冒頭、雪野は自分がクラスに溶け込んでおらず、「お客さん」扱いであることを再確認する。今までこの問題は棚上げされてきた。雪野が優等生をやめてから、ほとんど輪郭のみか、一色塗りで表現されたクラスメイト達が再びしっかり描いてあるようになる。そのクラスメイト達との関係の話である。

 女子達の会話の中、井沢真秀が登場し、最近すっかり有馬と浅葉と仲のよい雪野は皆をだましていたと告げる。それで雪野はクラス中の女子から無視されることになるが、ここではまだ真秀の動機を語らないので雪野の人気をひがんでの行動と見える。
 適当に描かれたその他大勢ではなく、ちゃんと描かれたクラスメイト達から無視されるのは見ていてリアルなものがある。けれど雪野は屈するでもなく真剣に受け止めた。彼女の強いところでもあるが、元々友達がいないことも傷が浅い原因であろう。空き缶の角に頭をぶつけて反省するなど、話的にはシリアスであるがそれ一辺倒にならないこの作品の方向性が確個たるものになってきた。

 その雪野は学校に復帰した芝姫つばさに出会う。見た通りの美少女で、その顔のように澄んだ声を想像していたのだが、予想外の声に最初はとまどった。この回以降になればだんだん納得のいく方向性の声であるが…。
同時に佐倉椿、瀬奈りか、沢田亜弥の三人も初登場する。彼女らの声優も素人同然である。

 芝姫と有馬が会話している所に雪野は出くわし、彼女は芝姫と体面。ここでの芝姫の嫌がらせで彼女が自分勝手な子供っぽい子であることがよくわかるし、5話以降のいつものコメディーののりで表現された。ただここでは「宮沢がそんなことするわけないだろう」と雪野のことになると態度が変わるという有馬の変化が見えるシーンでもあり、その雪野を気づかい二人の仲の良さが垣間見えるシーンでもあった。
 芝姫も中学の頃から有馬の事が好きでありその回想もあるのだが、今一つピンとこないのは、「スケボーで石垣につっこんで入院」というハチャメチャな部分と、声の質と演技によるものだろうか。
 芝姫は雪野との仲が気に入らないことで有馬にも悪態をつく。それで芝姫の気持ちに気付く雪野だが、恋愛関係はど素人の彼女がこういうことは察しがいい。やはり女の子ということだろうか。
芝姫が去る時の「ばははーい」というセリフ。この話だけ見た際にはこのセリフには声があってると感じた。

 芝姫は雪野に敵意を燃やし、嫌がらせを続ける。浅葉の時はむきになったが、今回は動機がわかりやすいものであるし、別段ひどいことをされたわけでもないので怒ることはない。むしろ和解したがっていた。

 前半はクラス中に無視されるという重い内容だったが、後半の芝姫の登場により雪野、並びに視聴者も気が紛れたのではないだろうか。それほど深刻でない雪野だが、逆にいえば今回のクラスの女子からの無視が直接自分が原因でないことと、また家に帰れば明るい家族が待っているということもあるはずだ。
 ただ、今回のことをきっかけに芝姫を見て「いいな。あの娘には友達がいるんだ」と、思うようになる。

 奇しくも同時に起こった事件がどのように結び付いていくのか、次回へと続くこととなる。

この結果をまねいたのは自分自身だ

 

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