1942年
1943年8月11日,ザルツブルク,独奏ホルン Gottfried von Freiberg , Karl Boehm 指揮, Wiener Philharmoniker
独奏ホルン,フルート2,オーボエ2,クラリネット2,ファゴット2,ホルン2,トランペット2,ティンパニ,弦5部
シュトラウス78歳の時の作品で、第1番の作曲から60年近く経って再び作曲されたホルン協奏曲。
第1楽章はいきなり音程の跳躍を多く含んだホルン・ソロから始まる、全く自由な楽章。第2楽章は3部形式で、まず主部で牧歌風のゆったりとした旋律が奏された後、中間部では音量を落とした伴奏弦によって移ろうようなメロディーが歌われる。第3楽章はロンド形式で、速いテンポの中独奏ホルンとオーケストラとの間で絶妙の掛け合いが展開される。全曲を通して両者の関係は第1番よりも緊密であり、オーケストラは単なる伴奏に留まらず独奏ホルンとほぼ対等に渡り合う。伴奏ホルンや他の金管楽器の活躍も著しく、第3楽章のコーダではティンパニも加わって華やかな曲想にさらに彩りが添えられる。
上でも書いたように独奏ホルンとオーケストラとの対等な掛け合いを楽しみたい曲なので、伴奏ホルンが背景に退いてしまっている演奏では曲の魅力がうまく引き出せていないように思われます。特に第3楽章では伴奏の金管楽器の活躍が他の伴奏楽器に覆われてよく聞こえない演奏が多いので、できれば室内楽的な透明感のある伴奏の方がいいんではないかと思います。 (ただし、残念ながらオケ名だけから伴奏の質を判断するのは困難なので、実際に試聴してみるのが一番確実です。)
全体に自由な形式を持ち、しかも旋律が豊富かつ流麗であるという点では2曲のソナチネやオーボエ協奏曲など晩年に書かれた他の作品群とも共通していて、いかにも気の赴くまま自由に作曲しましたという意識の感じとれる作品です。ホルンの技巧とともに流れるような旋律美をも心ゆくまで堪能することができる曲です。