田原ゼミ卒業論文タイトル一覧

(1991年度〜2000年度)


田原ゼミの紹介

(1999年 大阪樟蔭女子大学 国文学科 国文学会報に掲載の記事)

 田原ゼミでは、現在われわれが使っている日本語について勉強しています。田原先生は主に方言を研究されており、私たちも先生についてイントネーションやアクセント、その地方特有のことばを調査、研究しています。ゼミは、新館八階の日本語研究センターでおこなわれます。

 二回生の演習では、前期でまずパソコンの使い方を教わります。田原ゼミではパソコン、ワープロは必需品で、宿題などは、手書きではなく、すべてワープロ書きが義務づけられています。でも、パソコンやワープロを家に持っていなくても大丈夫です。センターにはパソコンが約一〇台あり、持っていない人は、センターのものを利用することができるからです。

 二回生の宿題には、たとえば、毎回の授業の内容をレポートにまとめるといったものがあり、ゼミが五回終わるごとに提出します。夏休みは、日頃できない方言調査をここぞとばかりにやります。昨年は、布施で三日間合宿し、三人一組で東大阪市内の方々の家を訪ね、河内の敬語についての調査をおこないました。

 三回生以上の予定を簡単に紹介します。三回生の秋には卒論のテーマを決めるための合宿が、四回生の夏休みには「卒論中間発表会」、二月には「卒論発表会」があります。この二回の発表会は二、三回生も全員参加し、いろいろなことを教わります。興味のある内容があれば、参考にしながら研究を進め、最終的に自分の卒論のテーマを決めます。

 一年の間にたくさんことをするので、何かと忙しいのですが、とてもやりがいがあると思います。田原先生は、厳しいような、厳しくないような、優しいような、優しくないような人ですが、私たちのことをよく考えてくださるので、とてもありがたい先生です。私は、このゼミに入れたことを嬉しく思っているので、少しぐらいしんどくてもがんばって勉強していこうと思っています。

(吉川真紀子)


田原広史が大阪樟蔭女子大学でこれまでに指導した卒業論文のタイトルを以下に掲載します。
ほとんどのものはコピーが残っており参照が可能です。
ただし、卒業論文というものの性格上、以下のような方針を設けています。

 ・卒業論文は無条件に公開しない。(そのままの形で公開に耐えるとは思えないからです)
 ・目的を明らかにしていただいた方で、その目的が妥当と判断した場合には、個別に公表する。
 ・その目的に応じて、適宜解説、注意すべき点、参考となるデータを付加した上でお送りする。

お問い合わせは田原(tahara.hiroshi@osaka-shoin.ac.jp)までお願いします。


本学国文学科では2回生からゼミが始まります。
ホップ、ステップ、ジャンプの要領で卒論を書きます。
まず2回時にワープロ、データ処理、フィールドワークなどの基礎をみっちり勉強します。
次に3回時に論文紹介をおこなうことで、先行研究について学びながら、自分のテーマを絞っていきます。
そして4回時に最終的な卒業論文に取り組み、9月の中間発表会を経て、最終的にレベルの高い卒論を目指します。
平成13年度の田原ゼミの予定は次のようになっています。
今年度からは、有田節子先生と隔年でゼミを開講することになりました。
したがって、平成13年度は田原ゼミは3・4回生のみとなります。

4月〜7月 4・3ゼミ 通常授業(14回)
9月中 4ゼミ 適宜(1週おきくらい)
9/10 3ゼミ 合宿の資料印刷
9/11〜12 3ゼミ 卒論テーマの打ち合わせのための合宿
9/17 4ゼミ 中間発表会の資料印刷
9/18〜19 4・3ゼミ 卒論中間発表会、ゼミコンパ
10月〜1月 4・3・2ゼミ 通常授業(12〜14回)
10/27〜28 くすのき祭 田原ゼミ成果の展示
12上旬 3ゼミ 卒論予備登録
1/ 7 4ゼミ 下書チェック
1/15 4ゼミ 卒論提出締切
1/21 4ゼミ 卒論要旨作成
1月下旬 3ゼミ 卒論本登録
1/28 4ゼミ 発表会資料印刷
2/ 5 4,3ゼミ+来年度の2ゼミ 卒論最終発表会、追コン
2/18 4ゼミ 最終ゼミ
2月〜3月 3ゼミ 一人2日程度の個人指導
3/14 4ゼミ 卒業式



2001年度(11期生)(現在執筆中)

01 01 上田由香利 流行歌の歌詞における日本語とアルファベット語の比較
01 02 植野真由美 放送番組における方言の使用の実態と視聴者の意識
01 03 岡崎千衣美 買物のおける挨拶行動に見られる特徴
01 04 岡本やえ 対話に見られるほめとその返答
01 05 沖田 麻加 キャンパスことばの使用における心理的要因
01 06 喜納 万澄 ことばからみたテレビCMの手法について
01 07 高田 梨絵 学校における待遇表現の実態
01 08 田口 悦子 話し言葉における関西の女性語の特徴
01 09 藤 恵利香 日本語教育における依頼表現の扱いについて
01 10 水谷 睦 近畿地方における女性人名の変遷
01 11 南 恵 業種別にみる新聞広告のキャッチフレーズについて
01 12 宮本 加奈 各種資料に見られる外来語の移り変わりについて
01 13 渡邉 優子 マンガにおける擬音語・擬態語の機能と視覚的効果について

2000年度(10期生)

00 01 岩井 香織 「日本語教科書に見られる『文化語』の使用の特徴」
00 02 岩本 薫 「大阪方言における可能表現の使用実態について」
00 03 上田 多寿子 「奈良県中和地域における敬語表現について -助動詞の地域差・世代差の分析-」
00 04 裏野 友愛 「児童詩における語彙の特徴について -自立語の品詞別分析-」
00 05 大久保 七恵 「佐世保市におけるネオ方言について -九州他都市との比較-」
00 06 太田 真知子 「関西における語形・文法形式のゆれについて -世代・性別による違い-」
00 07 大保 りさ 「スポーツ新聞にみられるあて字」
00 08 小笠原 香保里 「灰谷健次郎の擬音語・擬態語にみる特徴と時代による変化」
00 09 門山 芽久美 「オリコン年鑑における曲名・歌手名の変遷」
00 10 金曽 麻由 「手塚治虫のマンガに見られる擬音語・擬態語」
00 11 田中 晶子 「女子大学生の敬語意識の特徴 -他世代との比較-」
00 12 中井 裕子 「現代短歌にみられる言語学的特徴 -俵万智を中心として-」
00 13 三澤 尚子 「近畿地方における呼称の性差・世代差について」
00 14 吉川 真紀子 「奈良県における2拍名詞4類・5類の実態」

1999年度(9期生)

99 01 上野 雅世 「近畿における方言と共通語の使い分け意識について」
99 02 大村 淑子 「テレビCMにおける音声と文字の表現について」
99 03 岡田 明美 「新聞広告のキャッチフレーズにおける補助符号について」
99 04 川元 陽子 「小・中学校校歌に見られる語彙的特徴について」
99 05 佐藤 知香 「和歌山における「ザ行」「ダ行」間の混同の実態について」
99 06 仙波 朝江 「小学生の卒業文集の表記の特徴」
99 07 高橋 千英 「中学生のことばに見られる流行語の実態」
99 08 鳥居 佐知子 「岸和田方言における世代差・地域差の実態と意識との関係」
99 09 仲里 由香 「会話における若者ことばの表現の特徴」
99 10 中澤 未友紀 「歌謡曲の歌詞におけるあて字の使われ方について」
99 11 中瀬古 恵 「あいづちの表現形式と機能」
99 12 門林 万裕子 「大阪における行政用語の使用の意識と実態」
99 13 和中 環 「新聞・雑誌等にみられる日本人の好きなことば」
99 14 山上 真由子 「関西のドラマにみられる待遇表現」

1998年度(8期生)

98 01 石川 智子 「関西における流行語のはやりすたりについて」
98 02 猪田 佳世 「話しことばにおけるきまりことばの使用頻度とその傾向」
98 03 荻野 礼子 「対話における非言語行動について」
98 04 片山 みな子 「新聞広告のコピーの時代による変化について」
98 05 金 垠希 「日本語を母語としている在日韓国人の韓国語習得についての意識」
98 06 高橋 朋子 「広島県出身者の広島方言に対する意識」
98 07 林 寛子 「神崎町の方言と関西弁の相違について -NHK『全国方言資料』を用いて-」
98 08 日渡 聖子 「児童文学における擬音語・擬態語について -灰谷健次郎における-」
98 09 福田 貴子 「若者の手紙文に見られる特徴について」
98 10 藤田 真綿子 「非関西出身者のアクセント使用実態」
98 11 松田 知華 「外来語の認知度における世代差について」
98 12 宮崎 麻美 「若者ことばの使用と実態についての研究」
98 13 森下 みさき 「俵万智の短歌にみられる言語学的特徴」
98 14 渡邊 陽子 「邦画の題名における字種の移り変わり」

1997年度(7期生)

97 01 青木 陽子 「人名の移り変わりと命名に対する意識」
97 02 井上 果 「曲のテーマからみた流行歌の語彙」
97 03 川浪 倫子 「三重県名張市の方言の特徴」
97 04 喜家村 直子 「上方落語における位相差  -職業・階層によることばの違いについて-」
97 05 久家 麻里子 「敬語の誤用の実態について」
97 06 黒田 智子 「外来語の必要性と受容に対する意識」
97 07 桜木 真理 「発話がもたらす対人効果について  -新聞の投稿より-」
97 08 信貴 加奈子 「まんがチエちゃん奮戦記「じゃりン子チエ」の文体研究」
97 09 島 香末 「近畿における女性語の特徴と使用の実態について」
97 10 田中 芳美 「話しことばにおける擬音語・擬態語の使用の実態について  -関西と関東の比較-」
97 11 津田 陽子 「テレビドラマに見られる卑罵表現について」
97 12 藤原 温子 「言葉のしつけに対する意識の世代差」
97 13 南 衣美 「ファッション用語の移り変わりと世代差」
97 14 宮本 恵 「『全国方言資料』に見られるあいさつ言葉の地域差」
 


1996年度(6期生)

96 01 岩橋 亜貴子「児童文学における擬音語・擬態語について」
96 02 上田 有子 「流行歌に見られる語彙の特徴の変遷」
96 03 奥本 佳恵 「関西における用字・用語法のゆれについて」
96 04 小竹 優子 「富山のわらべ唄に見られる方言」
96 05 尾花 裕子 「ことばづかいの風土性 -南河内から和歌山県北部にかけて-」
96 06 小西 純子 「電話に見られることばづかい」
96 07 小林 由美恵「関西における敬語表現と敬語意識について」
96 08 澤田 真由美「若者の外来語認知度について」
96 09 谷垣 光美 「関西における卓立下降調について」
96 10 刀根 佐織 「三重県における方言意識と方言使用の実態」
96 11 中村 友美子「テレビCMにおける効果的表現法」
96 12 平 恭子  「ラジオのDJの話す外来語・外国語について」
96 13 吉村 紀子 「省略語の世代差について」


1995年度(5期生)

95 01 市場 昭子  「ファーストフード業における接客用語の実態」
95 02 猪尾 真希子 「兵庫県三原郡南淡町の方言について」
95 03 片山 令子  「河内の話し言葉における地域差・世代差・男女差」
95 04 澤田 冨美子 「放送音声の音声的差異に関する研究」
95 05 重政 裕美  「関西中央部における数詞・助数詞のアクセントの実態について」
95 06 新名 由香  「関西における専門家アクセント」
95 07 高木 香織  「キャンパスことばに対する意識について」
95 08 辰已 恵子  「関東人の関西方言に対する意識について」
95 09 中沢 順子  「書き言葉における話し言葉」
95 10 中林 千佳子 「女子大学生の敬語意識について」
95 11 南部 和美  「小学生の言葉に見られる流行語の実態」
95 12 畑中 愛   「関西における流行語のはやりすたりの世代差」
95 13 吉光 理実  「話し言葉における助詞の省略」
95 14 若林 直子  「和歌山県海草郡下津町方言の体系」
95 15 渡波 桂子  「富山市における標準語化について -方言の所属意識との関わり-」


1994年度(4期生)

94 01 東 律子  「泉佐野市における泉州弁の実態」
94 02 大川 倫美 「漫才と大阪弁との関係」
94 03 関戸 理重子「近鉄奈良線沿いの言葉の地域差・世代差」
94 04 田野瀬 麻弥「大阪における二拍語の音調の実態について」
94 05 辻川 香織 「漫画の中における擬音語・擬態語の使われ方について」
94 06 寺本 由理 「上方落語の研究 -同一話における話者の比較-」
94 07 豊田 幸  「可能・使役表現の実態」
94 08 中上 愛  「大阪における3拍語のアクセント変化」
94 09 中澤 由美子「関西地方における男女の言葉の違い」
94 10 真倉 章恵 「日本語の特殊拍について」
94 11 松本 奈津子「泉南市の言葉について -海沿いと山沿いの比較-」
94 12 森口 裕子 「大阪弁の中に見られる東京弁」
94 13 山本 春美 「上月町から姫路市までのアクセントの実態」


1993年度(3期生)

93 01 稲元 紀子  「上品さの音声学的特徴について」
93 02 木村 冨嗣子 「使われなくなる関西弁 -京都府相楽郡木津町における方言の変化について-」
93 03 栗田 寿美代 「関西における擬音語・擬態語の実態」
93 04 楯川 裕子  「メロディーにみられる作曲者の出身地の地域差について」
93 05 長谷川 まゆみ「上方落語にみられる大阪弁について」
93 06 藤長 真弓  「敬語表現と敬語意識 -大学生とその親との世代差-」
93 07 本田 千裕  「東京方言に対する関西人の意識について」
93 08 前坂 奈緒子 「音響的観点から見たよい声の条件 -女性から見た男性の声-」
93 09 前田 美恵  「朗読における読み分けの実態」
93 10 圓尾 朋美  「若者のラ行音について」
93 11 三浦 香織  「流行語の世代差について -戦後の流行語における普及率と現存率-」
93 12 桃田 有紀  「早口ことばの実験音声学的研究」
93 13 楊井 利恵  「近畿中央部における呼称について」
93 14 山本 早苗  「外来語表記の世代差について」


1992年度(2期生)

92 01 伊藤 雅子  「映画『伊豆の踊り子』における表現の相違点 -山口百恵と吉永小百合-」
92 02 大垣 万里子 「朗読における関西人のアクセントの変化」
92 03 荻野 貴子  「奈良県における敬語使用の実態」
92 04 尾崎 喜代子 「江戸落語と上方落語の言語学的研究」
92 05 香月 美保  「大阪方言における擬音語・擬態語について
92 06 加登 有為子 「ニュースとナレーションにおけるポーズとイントネーション」
92 07 川端 綾子  「大阪弁における言葉のアクセントのゆれについて」
92 08 杉本 幸代  「関西地方における流行語のはやり・すたりの実態について」
92 09 高桑 裕美子 「関西方言におけるアクセントの共通語化について -高若対立例から見た世代差-」
92 10 田中 啓子  「20歳代女性と50歳代女性の会話中に於ける相づちの違い」
92 11 原田 千穂  「まんがにみられる大阪方言の研究チエちゃん奮戦記『じゃりん子チエ』」
92 12 半田 尚美  「滅びゆく大阪方言の実態 -共通語との関係-」
92 13 三浦 紀子  「名古屋地方における言語状態の研究 -若年層と名古屋言葉-」
92 14 宮本 智佳  「愛媛県新居浜市方言に於ける会話表現について」
92 15 山内 寿美子 「近畿地方における10〜20代の女性の会話表現の特徴 -アンケート方式による意識的な見解からの会話の実態-」


1991年度(1期生)

91 02 東 真由美  「和歌山方言に於ける文末詞の実態」
91 02 居川 晴美  「ものまねにおけるパラ言語分析」
91 03 大橋 真美  「大阪と神戸における話し言葉の共通点と相違点」
91 04 久保 恵理  「和歌山市における「ザ行」と「ダ行」の区別について」
91 05 幸田 直美  「近畿におけるサ行音の変化 -ブリッ子発音について-」
91 06 斎藤 充子  「母音の無声化の実態について」
91 07 佐々木 忍  「異なった体系の地域からの近畿移住してきた人の音調の実態 -アクセントの言語使用について」
91 08 長沢 由佳子 「琉球方言話者の近畿への移住による言語変容」
91 09 西本 昌子  「近畿圏における地名アクセント -大阪府の場合 -」
91 10 松本 真味  「大阪方言と京都方言の談話の音調の相違」