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後方確認をする猫 |
彼は自分が何かして欲しくて訴えているときに私が動くと、とりあえず自分の為に動いたものとして私を先導して(いるつもりで)歩いて行く。 が、長年の経験のおかげか『こいつは俺の為でなく勝手な動きをすることもあるので信用ならん』と判っているようで、2〜3歩歩くたびに後方確認を欠かさない。
そして私の動きが彼の望む方向でない場合、『こっちだよ』と方向修正を試みる。 もちろん私も彼だけの為に動くわけではないので、『あれやってこれやって、その後それもやってやろう』と思ってる矢先にこっちだこっちだとにゃーにゃー言われると『分ってるわい!』と、たまには怒りたくもなる。 もうちょっと信用してくれよ〜。
きっと私がそう思ってるのと同じ位『人間ってのはホントに勝手な生きもんだ』って思ってるぞ、あいつ。 |
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『待つ』猫 |
したいことをしたい時にするのが猫だと思っていたが、確かに若かりし頃はこちらのやってることにはお構いなしに何でも要求してきていたのに、最近、ちびさんは不気味な物分りのよさを発揮する。
例えば朝、目を覚ました私が歯を磨きに洗面所に行く。 歯を磨いていて『はっ』と気配を感じて振り返ると何も言わず黙〜〜〜って彼が座っている。 私が口をすすいで顔を洗ってタオルを手にするまではただ、ただ、黙ったままじっとそこに座り続けて私の行動の一部始終を見つめている。 そしてタオルを元に戻すと同時に、『にゃー(飯〜)』『にゃー(おしっこ〜)』といきなり要求を並べてくる。 待ってくれるのは嬉しいけど、ちょっとやな感じ。 朝だけでなく夕飯の仕度どきや食器を洗っている時なども同じように黙って待つ。
なんだか私の行動、ちゃんと分析して意見を言うのによいタイミングも把握している様でちょっとやだ。 |
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几帳面な猫 |
我が家の部屋と部屋の間は引き戸になっている。 冬場は寒いので一番端の猫頭一つ分だけ開けて、他は普段閉めきっている。 ちびさんも心得たもので、出入りはもちろん猫隙間でしているんだけれど、例えば『飯くれ』的に私を促す時は私が開け閉めしている真ん中あたりの場所でにゃんにゃん言ってるくせに、私が重い腰を上げて、閉めていた真ん中部分を開けてキッチンに向かう時も、私が向ったことを確認すると、そこが開いているにもかかわらず回り込んで猫隙間から同じ方へとついてくる。
・・・几帳面っていうより柔軟性のないおばかさん? |
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ドロボウ猫!? |
赤貧暮らしが続いている私 (T_T) は、こまめに買い物をして日々バリエーションの多いお献立なんて出来やしないので、最近、ごった煮系の1品を作り溜めして毎日食べることが多い。(そんな情けないこと書くな!)
先日も山のようなシチューを作り置きして、そろそろ終りが近づいていた。 あと1日でシチュー終了、今日は夜用事で家を空けなきゃならないわ、ってことになり、残りわずかの鍋を覗き、まだ寒いし、ちょっとしかないからこのままガステーブルに放置しても大丈夫、と、自分の食いぶちへの心配はここで終り、何より自分で出来ないちびさんの下の世話をして、翌朝分と合わせた餌を用意し、水を替え、出かけた。
翌日昼頃帰宅すると、最近またこまめに迎えに来ていたちびさんのお迎えがない。 「何か」怒られることをやらかした時はいつもそう(でも、やった事の善悪がわかるのもある意味賢いなぁ、と親バカだったりもする。)。
まずは床の一掃点検。 むむむ? トイレの粗相ではないらしい。 何なのかが判らないまま暫く過ごす。 ちびさんは相変わらず私の顔色をうかがっている。 お茶でも飲もうとキッチンへ。 あれ? 鍋のふたが開いている。 「あ”〜〜〜!!!」 私の今日の夕飯が!!! ・・・振りかえると、私の叫び声と共に、私にバレたことを察知して、お決まりの非難場所、本棚の裏に駆込むちびさんのしっぽが見えた。
まぁ、腹は立つけど、ちびさんに期待せず鍋を避難させなかった私が悪いんですよぉぉぉだ。 ふんっ! (それより、彼は獣医さんご指定の餌以外禁止令が出ているので、そっちが心配だったりもする。) |
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