ハートウェーブは、ハートランドがお届けする読み物メールマガジンです  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※             ハ ー ト ウ ェ ー ブ  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 桃号 98.01.27 ※※※※  当{日のメニュー   1.ほてほて   2.アスファルトに咲く・・・   3.課題発表・第一弾!  ☆こんにちは、上代桃世です。   関東地方で2週続けて降ってた雪もどうにかおさまり、もう白くない街並み  にちょっぴり(ほんのちょっぴり、ね。交通網とかひどい目に遭うから)、さ  みしいかなあと思っています。  @ほてほて@   お?   と、思ったのは雪が降った翌日だった。真っ白い雪の上に、3本の線ででき  た足跡があるのだ。   おお。鳥の足形だ☆     てんてんと続くその足形は、街路樹のまわりをくるっと廻ってまた、てんて  んてん……と続いているのだった。   ほかの仲間たちが寝床で縮こまってるときに、寒さでまんまるになりながら、  ほてほてと一人きりで散歩している鳩の姿を思いうかべて、ついふきだしちゃっ  た。   ものめずらしい、白くて冷たいものに足をとられながら、よてよてと歩いて  る鳩。なんとなくペンギンの歩き方に似てただろうに。見そこねたのは残念だっ  たね。きっととっても可愛かったよね、まんまるな鳩。   こんど雪が積もったときはまた、その鳩、歩いてくれないかな。目の前でね。   なんてことを、雪の上の足形を見て思ってた。都会の雪も、たまにはいいね。  @アスファルトに咲く・・・@   18くらいの女の子だった。電車の中で泣いていたのは。ごめんね。すいて  たから、気がついちゃったの。それから少し、聞こえちゃったの。ごめんなさ  い。     「先生は可愛い子ばっかり気にかけてる。あたしのことなんて、ぜんぜん気に  してくれない」   泣きながら、言ってたね。隣に座った男の子が一生懸命なぐさめていた。   よかったね。聞いてくれる人がいて。抱きしめてくれる腕があって。泣かせ  てくれる、胸があって。ね。  「だって、あたしは可愛くないからっ」   ――憶えてる。そういうの。忘れないよね。   いま考えればわかるんだけど……10年もそれ以上も学校行ってて、なんに  もないわけ、ないんだよね。指導者っていっても、おんなじ人間だしね。   好みだってあるだろうしさ。馬が合わない、っていうの? そういうのもあ  るだろうし。   でもそんなこと、関係ないよね。   傷つくもんは、傷つくよね。傷ついちゃったら、泣きたいよね。  「もう死んじゃいたい……」   そんなことしちゃだめだよ、って彼氏なんだろう男の子が泣いてる彼女の頬  を撫でながら言ってた。   だいじょうぶだよね。聞いてくれる人がいるもの。だめ、って必死になだめ  てくれる人がいるから、平気だよね。   大丈夫。きみは十分、イケてるよ。女の子は、みんな綺麗になれるんだから。   泣きたくなるほど傷ついちゃったら、きっとそこには、とても綺麗な結晶が  できるよ。クリスタルのようなベリルのような、そうでなければコランダムの  ような。そうしてそれらは、いつか輝く宝石になるんだろう。   透きとおった水晶や澄んだ水色のアクアマリン、深い青のサファイアとか、  ね。いくつも胸に宝石を秘めて、きれいな綺麗な生き物になろう。   そう、だれかが歌っていたように。涙の、数だけ。    @待っててね@   先週、プチピジョンで募集いたしました、小説の課題なんですが……   はい、さっそく、いただきました☆   それでは、最初の課題の発表です。井戸秀和さまからの出題で、これです。   「私家版・夢十夜」!   かの夏目漱石氏の名著、「夢十夜」のハートランド版ですね。ちょっとどこ  ろか、かなり畏れおおくてドキドキしてます。でも、楽しんでいただけるよう、  精一杯やらせていただきますので、できあがるまで待っててね。   発表予定は3月上旬(ま、まにあうのか……!?)。桃の節句が終わったあ  とにお贈りします。     井戸さま、出題ありがとうございました。   誰よりも、あなたのために創ります。   ではここで、愛しの相棒・花山ゆりえからのメッセージです。  『読者の皆様、こんにちは。いつもご愛読いただき、ありがとうございます。  今回は、早々に課題を頂き、ありがたいやら畏れ多いやら(笑)しかし、ご期  待に添うべく、精一杯頑張らせていただくつもりです。ハートランドならでは  の「夢十夜」がどんな風に出来上がるのか、それは、私にとっても楽しみであっ  たりいたしますが、みなさまに少しでも楽しんでいただけるよう、頑張ります。   最後に、課題を下さった井戸様へ。私達のために課題を考えていただき、あ  りがとうございました。正直、自分にどこまで出来るのかしら?という不安は  なきにしもあらずなのですが(笑)今の自分に出来る限りのものを創りたいと  思っておりますので、少々のお時間を下さいませ』   課題は引き続いて募集中です。桃世とゆりえに、あなたのための小説を書か  せてください。出題メール、お待ちしてます☆  ☆最初の桃号、お楽しみいただけましたでしょうか。   ちょっぴりでも、楽しんでいただければ嬉しいのですけれど。   それではまた、7日のつく日にお会いしましょう。  ☆次回は2月7日にハニー号(テーマ『スワン・レイク』)を発行の予定です。  -PR--------------------------------------------------------------            ものかきのひと、集えっ!  ** 文芸広報 **     http://www.age.ne.jp/x/sf/NOVEL/maga.html  本メールマガジンは、情報の山の中に埋もれた創作文芸物を発掘し、読むこ  とを楽しみたい人々への指針となることを目的とする、オンライン創作文芸  の宣伝告知サービスです。刊行ペースは週刊、毎週金曜日発行。  --------------------------------------------------------------PR-  ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞  ☆ 発  行  ハートランド  ☆本日の担当者  上代桃世(kaidou@fb3.so-net.or.jp)  ☆このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して   発行しています。( http://www.mag2.com/ )  ☆バックナンバーはhttp://www.age.ne.jp/x/sf/NOVEL/HW/ でご覧いただけ   ます。掲示板もありますので、ふるってご参加ください。よろしくね。   メールでのおとりよせもできますのでお気軽にどうぞ。  ☆みなさまからのご感想、リクエストなどを心から、お待ちしています♪  ☆お願い 掲載された内容は許可なく、転載しないでくださいね。  ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞