ハートウェーブは、ハートランドがお届けする読み物メールマガジンです  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※              ハ ー ト ウ ェ ー ブ  ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 桃号 98.08.27 ※※※※  ☆こんにちは、上代桃世です。 いま、外が光ってます。カミナリですね。稲妻は、すごくきれいで、じつは  好きです。でもね、雷鳴は嫌いです。胸に響く轟音は、ちょっと怖いんです。  ほんとうに、天から何かが墜落してくるような感じで。いま、ゴロゴロいって  ます。槍でも降ってるんじゃないかというような雨音も、怖いですね。   天の癇癪を窓の外に感じながら、今日もちょっぴり遅い発行です(許して)。    φ本日のメニューφ   1.「ぶんりき」   2.いまのあたしにできること   3.天の采配  ″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″  @「ぶんりき」@   8月9日発売の「ぶんりき」(採図社刊 900円)に、掲載されてます。   タイトルは『胸の灯火』です。   でっかい本屋さん――紀伊国屋、有隣堂、三省堂、八重洲ブックセンター、  丸善などで、扱ってるようです。   83ページからの掲載です。ので、もしよろしければ、立ち読みしてみて  下さい。  @いまのあたしにできること@   せっかくいただいた夏休みの間。   桃世は、モグラになっていました。自分自身が信じられずに、でも失くせな  い情熱だけが空回りしている、そんなような状態でした。   ああ、あれが出口なんだなあ、と思いながら、それがほんとうはどこにある  のかわからない。どうやって、そこに向かえばいいのかもわからない。自分の  位置もわからない。   そういう、どうにもならない状態でした。  自分の中の情熱さえも疑いながら、でも、忘れることも捨てることも考えつ  かない。才能なんてことについて、考えはじめる。   それは底なし沼みたいなもので、沼の中には、デビューしたものの忘れ去ら  れてしまったり、デビューのチャンスも掴めなかったりした、数多くの先人達  の屍が沈んでいる。   その、底なし沼の水面を触ってみたり、足をつっこんでみたりしていたの。   それから、いろんな方のお話を聴いて。作家のトークとか、ESP能力者の  語りとか。いろいろ。   でね。おもったの。いいや、って。   ん、いいや。思いきり、蹲ろう。蹲って蹲って蹲って、蹲っていよう。大丈  夫。終わらない夜なんてない。もうこれ以上ムリってくらい蹲ったら、きっと  何かがあるだろう。   そしたら、漫画のセリフを思いだしたの。蹲るっていうのは、ジャンプの前  の姿勢に似ている、ってね。   ジャンプの前の溜めの体勢。短距離走の前の『位置について!』。   いまここで、思う存分、蹲ったら。きっと、なにか見えるよね。     いまのあたしにできること。   それは、思う存分、もがいてもがいて苦しむことだあっ!  @天の采配@   そんなこんなで、モグラのように地の底を這いまわっているこの頃、ラッキ  ーなことがたくさんある。   ひとつ。   ちょうど来日していた世界でいちばん熱をあげているダンサーのファンサー  ビスに居合わせたこと。どれくらい熱狂しているかというと、同じくらいの背  格好のダンサーと同じ衣装で仮面つけて違う振付で踊ってても、見分けがつく  くらい。   その彼に、サインしてもらった。勇気を振り絞ってお願いしたら、握手もし  てくれた。すっげーく、うれしい(過去形にならないほど、うれしい)。   ふたつめ。   これも来日中の、鬼才といわれる振付家(もちろん、世界一、熱あげてる)  のトークショーに行けたこと(体調を、げろげろに崩していたんだけど。ムリ  ヤリでかけた。でも、無事にお家に帰れたの)。   これがみっつめ。   ライブに行ったらTVカメラが録画に来てて、MCはサービス倍増、気合い  の入ったメイクで3倍増しにかっこよくて☆   翌日は、顎のつけねが痛いくらい、がんばって『ム』の口してなきゃいけな  かった。思いだして、へらへら、ってしちゃうから。自分で気持ちわるいくら  い、へれへれな思い出し笑いをしてた。がまんしてても、ダメなんだよねえ。   つい、ね。   そしてよっつ。   作家のサインをもらった。   トークを聴いて。   やあ〜、かっこよかったよう。すごい、かっこいいの。びっくりした。   ん? 「新宿鮫」の文庫本にサインしてもらったのさ☆   まだあるの。いつつめ。   キャパが少なくて抽選になった、ライブのチケット争奪戦に勝った!!   しかも、最終日。くふふふ。   すごい?   逃げ出さないで、泣きそうになりながらでも闘ってると、ちゃんとご褒美も  らえるんだね。闘っていることそのものは、なんともならなくても、別のこと  で。ちゃんと。   すごいなあ、と思った。   「がんばっただけ報われる」なんて思ってないけど、イイ事もイケナイ事も  ヘヴィな心情もハッピーな気持ちも、最期はバランスとれるようにできてるん  だと感じる夏だった。       そんなあたしの、98年下半期の標語はこれだっ!  『限界に挑戦』   というわけで、これからいろいろがんばるよん☆  ″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″  ☆胸の裡を告白しよう、だった今回の桃号。いかがでしたでしょうか。   みなさまに、自分に、そしてなによりもこの胸に眠る物語たちに。   正直に、なりたかったのです。   何度覚悟を決めても、自分の弱さによろめきます。『才能』という、決して  触れるようにはならないものに、ときおり酷く傷つけられます。   それでも。やめられたりはしないんですね。しようがないと諦めて、腰の辺  まではまりこんだ底なし沼から、這いあがろうと思っています。これ以上、も  ういいよっていうくらい、ちからいっぱい、蹲ったら。ね☆   ☆それではまた、7のつく日にお会いしましょう。   次回は9月7日にハニー号(ごめん、テーマ未定だあ!)を発行の予定です。  ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞  ☆ 発  行  ハートランド  ☆本日の担当者  上代桃世(kaidou@fb3.so-net.ne.jp)  ☆このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して   発行しています。( http://www.mag2.com/ )  ☆バックナンバーはhttp://www.age.ne.jp/x/sf/NOVEL/HW/ でご覧いただけま   す。掲示板もありますので、ふるってご参加ください。よろしくね。   メールでのおとりよせもできますのでお気軽にどうぞ。  ☆みなさまからのご感想、リクエストなどを心から、お待ちしています♪  ☆お願い 掲載された内容は許可なく、転載しないでくださいね。  ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞