新宿御苑の桜―説明書き

御苑の立て看板に書いてある御苑の桜についての説明書きです。
カンザクラ(寒桜)
御苑では2月中旬に咲き始め、2月下旬から見頃になる。
オクチョウジザクラ(奥丁字桜)
チョウジザクラの変種で母種より花が大きい。丁字形の花が2月下旬に開く。
シダレザクラ(枝垂桜)
エドヒガンの枝垂れ型で、イトザクラとも呼ばれる。他にベニシダレ(紅枝垂)、ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)などがある。
ヤマザクラ(山桜)
主に日本の南半部に分布する野生種。開花時に若芽がかなり展開する。北海道から東北部にかけてはオオヤマザクラ(大山桜)が多く分布し、北海道ではこの桜を対象に開花予想が行われる。
イチヨウ(一葉)
荒川堤にあった品種で御苑の主要品種でもある。薄紅色の八重咲きで雌しべの下半部が葉化することからこの名がついた。
カンザン(関山)
荒川堤にあった品種で紅紫色の八重咲き、花の塩漬けが桜湯に使われる。
カンヒザクラ(寒緋桜)
気象庁の桜開花予想で沖縄ではこの桜を対象に観測が行われる。
コヒガンザクラ(小彼岸桜)
彼岸桜とも呼ばれ、名前の通り春の彼岸頃に咲く。
オオシマザクラ(大島桜)
伊豆大島に特に多く分布する。自生種の中にも変種が多く見られ、サトザクラの多くの品種のもとになったいわれている。
ソメイヨシノ(染井吉野)
お花見の花を代表する現在もっともポピュラーな桜。その起源については、今日でもいろいろな説がある。本州ではこの桜を対象に開花予想が行われる。
フゲンゾウ(普賢象)
荒川堤にあった品種で、淡紅色の八重咲き。室町時代からあった古い品種と言われ、葉化した雌しべが、普賢菩薩の乗っている象の鼻の形に似ているところからこの名がついた。
ウコン(鬱金)
荒川堤にあった品種で、淡黄緑色の八重咲き。花色が特異なサトザクラで御苑には他に淡緑色の八重咲きのギョイコウ(御衣黄)などがある。