福井・小浜その2(2009.04.12)

 先週末に引き続き、福井の小浜です。今週は、見ごろでした。朝から小浜湾・蘇洞門めぐりの遊覧船に乗り、海から桜を眺め、午後は、建築物や仏像が国宝や国指定重要文化財に指定されている明通寺と日本で唯一残っている神仏習合の神宮寺のしだれ桜を見てきました。
小浜2-01
遊覧船から見る山々の桜。下の方から咲きはじめ、山頂が満開になる5月連休頃まで楽しめるそうです。

小浜2-02
桜ではないのですが、小浜湾はよく釣れるようです。船から眺めている間にも、御用になった魚を見かけました。魚市場で見かけたのは、ヒラメ、メバル、ここではぐじと呼んでいるアマダイ、さより、アナゴ、柳かれいなど。

小浜2-03
かすんでいるのを望遠で撮影したので、画質がちょっとですが、関西電力の大飯原子力発電所です。全国53基の原子力発電所のうち、13基は福井県にあります。

 
小浜2-04
明通寺の境内のしだれ桜です。一重は散り際、八重のしだれがちょうど見ごろでした。

小浜02-6
明通寺は、大同元年(806年)坂上田村麻呂が平城天皇の御願寺として開いた真言宗御室派のお寺です。創建後、火災で焼失し、写真の三重塔は文永7年(1270年)に再建されました。国宝に指定されています。

小浜2-05奥に見える本堂は1258年に再建、これも国宝に指定されています。台風、大きな地震を経ているにもかかわらず、赤外線検査をしたら、まっすぐ光がとおり、ほとんど狂いがないとのこと、「古いから国宝ということではなく、すぐれた建築物だから国宝に指定されているのです。」との住職のお話でした。


小浜2-8
山門のそばの桜。

小浜2-09
日本で唯一残っている神仏習合の神宮寺。薬師如来が本尊ですが、仏さまの横には、神様もいらっしゃいます。仏さまの前で柏手を打ってもよいとの説明でした。明治政府が発令した神仏分離令を免れたのは、一見建物は神社ですから本堂の仏様が隠れていると分からなかったのかもしれません。
小浜は寺だらけ、お寺の檀家数は平均30軒強。お坊さんはとても食べていけないので、ほとんどは教職や役場勤めなど、兼業だそうです。
ここ神宮寺は、檀家なし、お葬式もお墓も関係なく、拝観料(400円)で維持しているとのこと。

小浜2-10
八重のしだれ桜です。

小浜2-11
東大寺二月堂のお水取りにさきがけ、3月2日に神宮寺でお水送りの行事が行われます。
ここの井戸の水を竹筒に入れ鵜の瀬で流すと、地下を通って東大寺二月堂へお水が届くと言われています。