北上展勝地(2013.04.30)

新幹線に乗って東北3大桜の北上展勝地に出かけてきました。北上展勝地はJRのポスターにもなっていますし、大手旅行会社の桜観光ツアーも組まれている有数の桜の名所です。
北上展勝地は、「北上市立公園 展勝地」というのが正式名称です。大正10年、今から93年前に、黒沢尻町長が発起人になって開園した公園で、名前の由来は設立団体が「展勝会」であったためということです。
北上川沿いだけではなく、市立博物館やみちのく民俗村のある丘陵地を含む293haの敷地をもつ広大な公園で、公園全体では1万本の桜があるそうです。 Webでは7分咲きという情報が出ていたのですが、行ってみるとちょっと開花の様子が。。。
 
渡し船から
さくらまつり期間中は北上駅からシャトルバスが出ていますが、渋滞道路を行くより、渡し舟の方が早く、5分もかからないで対岸に上陸しました。私が到着した時はあいにくの雨だったので、渡し舟乗り場には乗船客は私一人、貸し切り状態で舟を出してくれました。渡し賃300円。

北上展勝地馬車
北上展勝地の名物の馬車「よしきり号」。見るからに力のありそうな馬で12人も乗せて引きます。
ただ、この公園まではトラックで出勤しているそうです。

北上展勝地桜並木
北上川沿いの桜並木は約2キロ、500本の古木が並んでいます。右側に北上川、左は丘陵になっています。

北上展勝地
エドヒガンが後ろの丘陵の緑に映えてきれいでした。

老木
93年前の公園が開園される前年に植栽事業により植えられた桜なので、樹齢は100年くらいだと思います。100年の古木の並木は、珍しいと思います。

全景
北上川沿いのホテルに宿泊しました。ホテルの9階からの眺めです。
展勝地の桜はまだつぼみのように見えますが、実は、木の上の方は花がついていないのです。下がってきている枝にはびっしり花が咲いているのに、なぜ、上の方は、花がついていない?
鷽(ウソ)という鳥に花芽を食べられてしまったようです。
今年は、被害を受けた桜の名所がたくさんあるとのこと。地元の方の話だと何年か前もこんなことがあったそうです。
ウソは切手にもなったかわいい鳥ですが、困ったものです。ウソが桜のつぼみを食べる様子

下がった枝
ウソが食べたのは主に木の上の方だけ、下の方はこんなにびっしり花がついています 。

ベニヤマザクラ
川沿いのはずれに、オオヤマザクラが10本ほどありました。オオヤマザクラは、早咲きの北の桜、北海道に多いので、エゾヤマザクラと呼ばれたり、その色からベニヤマザクラとも呼ばれます。

遊覧船で
午前中は雨でしたが、午後、晴れた合間に遊覧船に乗りました。北上川は雪解け水で現在は水量が豊かですが、連休明けには田植えが始まり、田んぼに水をひくため、水位はぐんと下がるそうです。展勝地公園で遊覧船が運航するのはさくらまつりの期間だけ、 昨年の夏ここを訪れた時は、川底が見えていて、同じ川とは思えないような光景でした。
岸辺の木は柳です。石川啄木が「やわらかに 柳あをめる 北上の 岸辺目に見ゆ 泣けとごとくに」と歌ったのはこのあたりの柳かもしれません。

遊覧船から
遊覧船からの撮影。両岸に張ったロープに、地元の人たちが寄付した鯉が結んであり、心地よさそうに泳いでいますがこの中に一匹だけウナギがいました。後ろの列です。

SL
レストハウスの近くの桜は満開に近い状態で、、ウソの被害が少ないようです。SLの展示や岩手名物の出店がたくさんあり、大勢の人でにぎわっていました。
私も大船渡の牡蠣小屋の牡蠣をおいしくいただきました。

民俗村
北上川から丘陵の方へ行くとみちのく民俗村があります。通常は有料ですが、さくらまつり期間中は無料です。
ヤマザクラがポツリポツリと咲いていました。

民俗資料館横
民俗資料館傍にも数本の桜がありました。丘陵を利用して、全長4.8キロのハイキングコース「新奥の細道」が設定されていて、ちょっとした山歩きを楽しむことができるようになっています。