11.コンピュータ・通信ステーション


    
エンブレム
なんとも迫力のあるエンブレム
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 ここでは、戸塚の通信施設(衛星電波受信施設)を利用して、第七艦隊がカバーする海域の艦船からの連絡をとりまとめている。当然、艦船からの通信は、全てデジタルでしかも暗号化されて送られてきているはずである。さもなければ、艦の位置はもちろん、どんなミッションに当たっているのかも、通信を傍受することで丸わかりになってしまう。そういう意味では、ここには、その暗号の解読装置があるはずだし、おそらくさらに確実な方法で、アメリカ本土の海軍司令部にその内容を伝えるようにもしているはずである。だとすれば、結構な容量のコンピューターがあるはずだし、最新鋭の通信機器が置かれているのだろう。
 しかし、その最新鋭施設のエンブレムに、日本の鳥居がかかれている。よく見ると、基地内の色々なところに大小の赤い鳥居があるのだ。C氏に尋ねてみると、鳥居が神道のものだと言うことは理解しているようであった。ただ、彼らが好んで鳥居を置くのは、単に簡単に描ける日本的マークのようなものとして扱っているからのようだった。
 一番笑ったのは、基地内の警察組織(MPなのかどうかわからない)の本部の建物の入り口にも鳥居があったこと。C氏に聞いたら、「中に入る前に、どうぞ僕を捕まえないで、牢屋にいれないで、って拝んでから入るように、あそこにあるんだよ」と、ウインクしながら話してくれた。正確に言うと、私たち鳥居は拝まないんだけど。
 

ミニコラム 指 令 の 声
建物の入り口
入り口には必ずあるエンブレム
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 ここは、横須賀基地内の電話局。ここも、なぜだか、エンブレムに鳥居がかかれ、その上に「指令の声」という日本語がかかれている。司令の声が電話でくる、と言う意味なのか、確かめる機会がなかったのが残念。でも、私たちの感覚では、○○の声というと、例えば、「天の声」とか、「鶴の一声」とか、ちょっと神憑かったような、ちょっと強制力のある声と言うイメージがあるのだが、それと同じような感覚なのだろうか。
 それにしても、軍隊の各種エンブレムは、それぞれにとても魅力がある。第七艦隊の7の数字と鷹といかりのマークもすてきである。軍にはこれを専門とするデザイナーでもいるのだろうか。

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米海軍横須賀基地見聞記 目次


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