草審判の久間です。

投手甲が打者の打撃中に退き，投手乙が救援
投手となった際の責任分担につきましては，
公認野球規則 10.18(h)によって定められて
います。

打者のボールカウントが 0-2，1-2，0-3，
1-3，2-3のときに乙が登板して，打者に四球
で一塁を許した場合は，甲の責任ということ
になります。よって，与四球の記録は甲につ
けられます。

打者のボールカウントが 2-2，2-1，1-1，
0-1，2-0，1-0のときに乙が登板して，打者
に四球で一塁を許した場合は，乙の責任とな
ります。よって，与四球の記録は乙につけら
れます。

打者のボールカウントがいくつのときであっ
ても，乙が甲を救援して打者を三振させたと
きの奪三振記録は乙につけられます。ツー・
ストライクの後なら甲の手柄になりそうなの
ですが，規則で定まっているので仕方ありま
せん。甲には納得してもらいましょう。

投手甲が塁上に走者を残して退いた場合は，
その残した走者の数までは甲が責任を持つこ
とになっています。ここでのポイントは走者
の数であって，走者が誰なのか(一塁走者な
のか二塁走者なのか)は関係ありません。

失礼致しました。

追伸
アリスト様には同様のご質問を，マネージ
ャーフォーラムで私の投稿に対する返信の形
で頂戴しておりました。
それは存じ上げていたのですが，上記，
ツー・ストライク後の三振の記録を前任甲で
はなく救援乙に与えるという規則が私自身ど
うしても信じ難く，回答をこれまで保留して
まいりました。
そして，5/25に記録に詳しい私の審判仲間か
ら本件について教えを受け，三振の記録が救
援投手乙のものとなることを確証し，ようや
く返信することができると考えました。
回答が遅くなりましたのはそのためです。
言い訳がましいのですが，マネージャーフ
ォーラムの【107】へのお書き込みを無視し
たまたは気付かなかったわけではありません。
がしかし，結果として同じ内容のご質問を審
判フォーラムへお寄せ頂くという手間をおか
けしたことは事実ですので，その点はお詫び
申し上げます。

〔ツリー構成〕

【1152】 投手の責任 2003/5/25(日)17:44 アリスト

┣【1155】 与四球と奪三振の記録は誰に？ 2003/5/26(月)00:31 久間(くま) ≪

┣【1162】 ありがとうございました 2003/5/26(月)14:31 アリスト

┣【1169】 「窮鼠（追い込まれた打者）猫を噛む」からではないですか？ 2003/5/26(月)19:35 Tinker

┣【1171】 なるほど 2003/5/26(月)21:11 アリスト