草審判の久間です。

バットに触れた投球が直接捕手のミットや手
以外の部位に接触したときは，その時点でフ
ァウルボールが宣告されます。
でも，ミットや手に最初に触れておけば，そ
の後プロテクターやレガーズ，マスクに当た
ったとしましても，地面へ落ちる前に捕手が
その球をミットや手（のみ）で捕らえること
に成功した場合は「キャッチ」とみなします。

ご質問くださいました「体の一部とミットで
押さえ込んで地面に落とさずに」している状
態は，ミットまたは手だけで球をつかんだ状
態とは言えません。球審はファウルボールを
宣告することになります。

>お腹ともものところでボールを押さえてて
>それを後からミットでかぶせても捕球とと
>ってよろしいのですか？

この場合「後から」という語句が曲者です。
お腹と太ももの間で球をはさみ，ミットや手
で球をつかみ上げるまでにどのくらいの間隔
があるのでしょうか。
このケースでは，お腹と太ももの間で球をは
さみこみ，その直後に間髪いれずミットや手
で球をつかむことに成功したときは「キャッ
チ」と判定して構いません。
文章だけでは表現しづらいのですが，その
"はさみこみ"と"ミットまたは手によるつか
み"の間に少しでも間があいてしまったとき
は，ファウルボールと判定します。
私たち審判員は「一連の動作で」とか「一挙
動」とかいう語句を投手の規則について説明
する際によく使用しますが，それと同じよう
な感覚で考えてくだされば結構です。

私もお腹と太ももの間で球をはさみこんで，
「捕った，捕った」と訴えてきた捕手に過去
何度も会ってきました。その都度，私は上記
に書いたような事柄を解説して，ファウル
ボールと判定してきたのでした。

なお，いわゆる振り逃げの場合も「キャッチ」
の定義は変わりません。
ただ，球がミットや手以外の捕手の身体に最
初に触れたとしましてもファウルボールが宣
告されないことは言うまでもなく，インプレ
イの状態が続きます。

失礼致しました。

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【1320】 ファールチップと振り逃げの捕球について 2003/6/20(金)08:01 自来也

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