1921 本来は選手のアピールを受け付ける必要はありません |
草審判の久間です。 打撃妨害の宣告は打者のアピールがあって初 めて行われる性格のものではありません。 あくまで審判員の判断に一任されるものです。 したがいまして,打者が打撃妨害を訴えても 審判員がそれを認めるとは限らないのです。 もし打者のバットが捕手のミットに触れたか どうかを球審が確信できなかったとしまして も,まず最初は同僚である塁審に尋ねること です。 捕手に質問しましても,自チームが不利にな るような発言を意識的に行うとは考えられま せん。捕手に打撃妨害を問いただすのは,最 後の最後でなければならないのです。 正しい判定を行うという見地からは,相手 チームに事実確認を行うという方法はむしろ 賛成されるべきものであるかもしれません。 けれども,それでは中立的立場でプレイの判 定を行う審判員の存在価値が薄れるものです。 審判員たるもの,選手の訴えを待たずとも宣 告ができなければなりません。 また,選手の訴えに対し,絶対的な自信のも とにその訴えを退けることのできる技術を養 うことも必要です。 私の場合ですが,打撃妨害の有無を守備側 チームに質問した経験はありませんが,打者 が「バットがミットに当たりましたよね?」 と質問したことを受けた捕手が「はい,当た りました」と即答したため,打撃妨害の宣告 を結局行ったということがありました。 このようなケースでも,本来は打者または捕 手が発言する前に私が自分自身の判断だけで 打撃妨害を宣告しなければならないところな のでした。 そのときは己の技術の未熟さを大いに恥じた 記憶があります。 失礼致しました。
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【1920】 打撃妨害のアピールの対応 2003/9/29(月)22:41 saku |
┣【1921】 本来は選手のアピールを受け付ける必要はありません 2003/9/30(火)01:01 久間(くま) |
┣【1924】 re(1):本来は選手のアピールを受け付ける必要はありません 2003/9/30(火)23:57 saku |
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