| 295 プレイが継続されたときはとりあえず様子をみます |
草審判の久間です。 投手がボークを犯してもプレイが継続されて打者や 走者が進塁した場合は，審判員はボークの発声を 行いますが，成り行きに任せておいて進塁の様子 を伺います。 そして，走者や打者が誰もアウトになることもなく 全員が一個以上の進塁に成功した場合は，ボークは なかったものとして扱われるのです。 いくつか例をあげてみます。 その１ 走者一・三塁。投手は一塁へボークのけん制球 を行った。ところがこれが悪送球となり，一塁 走者は二塁へ，三塁走者は得点した。 この場合，ボークはなかったものとみなします。 その２ 走者一・三塁。投手は一塁へボークのけん制球 を行った。この送球が悪送球となり，一塁走者は 二塁へ進んだ。しかし，三塁走者は本塁直前で タッグアウトになった。 この場合は全走者が一個以上の進塁を果たして いませんので，ボークが宣告されます。 一点が記録されて，走者二塁で試合は再開されます。 その３ 走者一塁。投手は投手板に触れないで投球した。 打者はこれを打ち，場外本塁打とした。 ボークは宣告されず，二点が記録されます。 その４ 走者二塁。投手は投手板に触れないで投球した。 打者はこれを打ち，打者は一塁へ，走者は本塁に 向かったが，外野手の送球により本塁前でタッグ アウトとなった。 走者は結果として進塁できないことになりましたが， 走者は一個(この場合は三塁)の進塁には成功しています ので，ボークは宣告されません。 打者には一塁が与えられ，アウトカウントがひとつ 増えることになります。もしこのアウトが第三アウト でしたら攻守交代です。 ご質問にあります，投手板に触れている投手の 落球や投球の中止は，この後プレイは継続されません ので，即ボークが宣告されます。 二段モーションといった反則投球があった場合は， その投球を打者が打ったか見送ったかで処置がかわります。 失礼致しました。
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