口と胃は連結した消化器・・・・口臭治療は現在医学のブラックボックス


原因は? 名前:マサキ 1/28(月)20:00

はじめまして。10年来の口臭に悩んでいます。たぶん元々胃が弱いのにストレスから暴飲暴食して、それから頬がこけてるほどやせていましす。歯医者には虫 歯で何回か通院したときに、他に悪いところはないと言われてきました。最近気づいたのですが、舌苔をとると口臭がかなりなくなると思うのです。特に空腹時 に口臭が強く出るのですが、ねっとりした舌苔ができていて、とるとかなり口臭が減ります。やはり歯の病気ではなく、胃が悪いせいでしょうか。お答え待って ます。よろしくお願いします。


口と胃は連結した消化器・・・・口臭治療は現在医学のブラックボックス(1) 名前:HONDA 1/30(水)04:15

消化器は、口腔、胃、十二指腸、小腸、大腸と一連した臓器で、それぞれが関係しあって全体としての機能をもっています。しかし、これらの臓器は、十二指腸を境にして二つのグループに分けられます。

すなわち、厳密には口腔と胃は一つの臓器小腸と大腸も一つの臓器と考えられます。十二指腸はその区切りの連結部分です。

前者と後者では同じ消化器でありながら、その機能には決定的な違いがあります。前者は消化機能だけを行い、後者は消化と吸収機能を行います。

したがって、胃に障害がある場合の多くは消化器としての口腔内にも障害を抱えていたり消化器の前半部分の機能不全を起こしていることが多いのです。

この口腔と胃が連動して一つの機能を果たしていることは、哺乳類では共通していることであり、その典型例が偶蹄類に見られる反芻行為(牛ややぎ類)です。

一度胃に送った食物を再び口腔内に戻して反芻咀嚼します。人間の場合では名残として「げっぷ」があります。「げっぷ」が出る時は胃が口に対して再度の咀嚼を要求していると考えれば理解できるでしょう。

人間も例外ではなく、胃は口腔内の消化機能を受けて連動して機能を果たすために、口腔における消化機能が低下した時、あるいは、ほとんど口腔が消化器として機能していない場合は、胃は慢性的な障害を抱えてしまいます。

胃が酸性に傾く時、口腔内も酸性に傾くし、胃が障害を持つ時、舌表面には病的な口臭を伴う異常な特有の舌苔をが発現したり状態が悪くなります。

>歯医者には虫歯で何回か通院したときに、他に悪いところはないと言われてきました。

口腔を消化器として考えて医学的治療を行う取り組みは、現在医学のブラックボックスで す。内科は口は歯科領域と考えます。耳鼻科は口腔を境界領域として治療を行いますが、あくまでも耳鼻科的見地からの治療体系です。しかし、歯医者には、口 腔内は歯と歯ぐきだけが興味の治療対象であり、消化器としての治療概念も医学的視点も皆無です。また、歯医者は医師や獣医師のように基礎医学的な教育や系 統的臨床理論も教育を受けていません。したがって、多臓器との関連した診断体系や習慣もありません。あくまでも、顎の歯ぐきと歯に限局しているのです。

せっかく大学で口腔生理学を学んでも、あくまでも基礎知識であり臨床に生かしていることは皆無です。結局、口腔はれっきとした消化器であるにもかかわらず、口腔生理的問題については内科からも歯科からも置き去りされた領域な のです。また、そのような歯医者は歯と歯ぐきに問題がなければ問題なしと考え、消化器としての臨床的考察は全くできないのです。大学の口臭の基礎研究者で も、このような展開を考える学者が皆無なのが現状です。口臭関係の基礎研究者の啓蒙書や、出版物インターネットで検索してみると、その現状がよく理解でき ると思います。

したがって、口臭の取り組みはどこの科に行っても解決がむずかしいのですが、最終的には一般歯科的問題や口腔生理が関与す るので、やはり歯科医が担当すべきなのですが・・・これからの、発展を待つしかないですね。したがって、全ての口臭を解決するためには独自で学ぶしかない のが現状です。

したがって、歯科医が書いた既成の治療法では、全く対応できないのです。内科の先生が書いた口臭治療の治療法も同じことです。(口腔生理に対する配慮が無いのです。)精神科医が書いた治療法もしかりです。(口腔生理に対する配慮が全く欠けているのです。)


口と胃は連結した消化器・・・・口臭治療は現在医学のブラックボックス(2)  名前:HONDA 1/30(水)04:17
>最近気づいたのですが、舌苔をとると口臭がかなりなくなると思うのです。特に空腹時に口臭が強く出るのですが、ねっとりした舌苔ができていて、とるとかなり口臭が減ります。

口 腔の消化器としての機能が損なわれたり、他の臓器の働きの影響を受け不調になった時に過剰な舌苔が付着し、しばしば口臭ガスの発生源になります。したがっ て、それが主たるガス発生源になっている場合は、物理的に取り除けば、一時的に口臭が緩和したり口腔内感覚がよくなるのは当たり前です。

問題は、根本的な問題を解決しない限り、永遠に、舌苔除去を繰りかえさなえばならなくなるばかりか、繊細な消化器粘膜である舌表面に損傷を与え増悪していくことなのです。

過剰な舌苔を取るという方法は、全く医学的知識のないど素人が古くから行ってきた民間方法で、決して目新しい手法ではありません。医療領域では、口臭を扱う歯医者だけが口臭が気になる人に限って物理的除去を指導しています。この方法で解決できた人はいるのでしょうか?口臭は緩和しても治ることはない方法です。これは歴史が証明しています。

もしも、過剰な舌苔を取ることで、病的口臭が根本的解決が図れるのであれば、現在のように多くの人が口臭の悩みを持つこともなく、口臭治療治療も必要はないと思います。口臭で悩む多くの人が疑問に思っていることです。

し かし、口を消化器として考える中医(近代中国では中医学と西洋医学が対等で治療が行われ、現在融合が図られている。)や東洋医学系内科医の先生達は、その 医学的原因を考察し、健全な舌に戻すことを治療とした治療体系を確立させ内科的治療としてアプローチしています。口臭に関して決定的でないのは、やはり、 彼らの治療に口腔生理学的なつめができていないことなのです。したがって、舌の状態は戻せても口臭が解決しないことが多いのです。

口腔生理的な立場からは、決して、過剰な舌苔を取り除くことが根本的な医学的解決ではなく、あくまでも、舌の機能の改善と、安静時口腔生理機能の充実や、健全な食生活習慣の確立や、咀嚼機能の改善などによって口腔の消化器としての機能改善を図るべきです。そうでないといつまでたっても対症療法に終わるでしょう。

>やはり歯の病気ではなく、胃が悪いせいでしょうか。

一般歯科的な問題が直接的な口臭を招くことは少なく、 むしろ、口腔の消化器としての機能がストレスなどによって抑制を受けたり低下しているために過剰な舌苔ができ口臭に結びつくことの方が、圧倒的に多いので す。そして、その背景には、口腔内の過敏や、安静時唾液の不足から来る慢性的乾燥や、心理的ストレスなどが関与しています。

あなたは、内科を受診し、歯科を受診し解決できないでいます。各科的器質的病的問題はそれぞれの専門医によって治療中もしくは問題ないということなので、後は自宅で簡単に取り組めることばかりで改善します。

歯 科に行っても、歯科的問題がない以上解決はその歯科医における口臭の解決は不可能です。原因は口腔生理機能の抑制や低下が原因で、この回復は、口腔生理的 立場からどのような機能が低下しているのか、あるいは、問題となる因子は何かを見極めて、自宅で取り組み必要があるでしょう。
ほとんどのケースは、口臭対策室に網羅しているし、具体的方法論についても説明しています。

口臭対策室を全て読んで、関連する事項と自分の生活や口の状態をよく比較して考察すると、何から取り組めばいいかが分かるはずです。

これだけでは、情報が乏しいので、個々の問題について上の視点から口臭対策室をじっくり読んでみてください。

あなたはきっと、口の消化機能としての口腔生理機能が回復すれば、胃の問題も解決するでしょう。結果として口臭も解決できます。



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