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374 浮き上がるストレート
2008/11/29(土)22:29 - sometime knuckler - p125029014098.ppp.prin.ne.jp - 14515 hit(s)
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sometime knuckler と申します。
よろしくお願いします。

「キレ」ですか…
とてもあいまいな言葉ですから、中学生なら、あまり使わないほうがいいかもしれませんね。
まぁ、野球解説者とかも、テレビなどのマスコミで、たくさん使ってますので、
使いたくなる気持ちもわかりますが。。。

高校に入り、硬球を扱うようになると、本当の「キレ」を、体感として感じられるようになるかもしれません。
けど、軟球の場合は、それほど意識する必要は、ないと思いますよ(潤さんが軟球だとして)。

潤さんの球を受けられた人が、「キレ」がない、とおっしゃったのは、
本当の「キレ」について言ったわけではなく、
おそらく、ストレートと変化球の差が少ない、という意味ではないかと推測します。

ストレートが、どろ〜んと落ちてきて、同じように変化球もどろ〜んと落ちてくると、
違いが際立ちませんから、「キレ」がないと感じられるのではないでしょうか。
ストレートが、浮き上がるように、まっすぐ伸びてくる「良いストレート」だと、
ちょっとした変化球でも、違いが強調されて、活きてきます。
「ピッチングの基本はストレートだ」と言われるゆえんですね。

今の時期ならば、「良いストレート」さえ投げられれば、
変化球が大したことなくても、ストレートと変化球との違いが目立ちますから、
きっと、「キレ」のある投手と呼ばれることだろうと思います。

あと、変化球は、ふしぎなことに、相性というものがあります。
カーブの得意な人は、シュートが苦手、とか、
フォークの得意な人は、チェンジアップが苦手、など
その人その人によって、なにかしらの相性が存在するのですね。

アンダースローは、基本的に軟投派ですので、持ち球は多いほうがいいことはいいのですけど、
変化球には相性があり、苦手な変化球は、いくら練習しても上達しにくいので、
得意な変化球を1つ見つけ、それをひたすら練習するほうが、将来的には良いと思います。


前回も書いた通り、「回転軸」と「回転数」の良い球が「良いストレート」なのですが、
アンダースローで「良いストレート」を投げると、
打者にとっては、まるで浮き上がっているかのように感じられます。

オーバースローであれ、アンダースローであれ、厳密な意味で、ホップする球は投げられません。
野球のボールは重いので、物理的に、人間の能力では不可能だと言われています。
でも、通常のストレートの軌道に比べて重力による落下の程度が少ない場合は、
打者から見て、まるでボールが浮き上がっているかのように感じられます。

阪神の藤川のストレートが浮き上がっていると言われるのは、
物理的にホップしているのではなく、
他の人が投げる通常のストレートの軌道より落下の程度が少ないから、
打者に対し浮き上がっているかのような錯覚を与えているのだろう、と考えられています。
経験からくる、脳内に刻まれた記憶におけるストレートの軌道より、上を通る、といった感じです。

数としてオーバースローの投手は多く存在しますし、打者が対戦する機会も多いので、
オーバースローで投げて、打者に浮き上がるストレートだと感じさせることは、
よほど「回転軸」と「回転数」が良くない限り、かなり至難のワザです。

しかし、アンダースローは、
投手が少なく対戦するのが珍しいこと、ボールをリリースする発射角が上向きなこと、などの理由から、
わりと容易に、打者に対して、浮き上がっているかのような印象を与えることが可能です。

というより、
浮き上がるストレートが投げられないのなら、アンダースローに転向する意味がない、
と言っても過言ではないかもしれません。


この「浮き上がるストレート」を実現するには、
「回転軸」と「回転数」が良いボール、つまり「良いバックスピン」のかかったボールを投げることです。
ただ、これは、とても難しいです。

もしも、潤さんが、前回の僕のレスに書いた「手首を立てる方法」で、
問題なくバックスピンがかけられるのだとしたら、かまわないのですけれど、
じつを言うと、僕自身は、うまく手首が立てられません。
肘を曲げれば、手首は立つのですが、
僕は、リリース時に、なるべく肘を伸ばしていたいタイプなので、なかなか手首が立たないのです。

そこで、僕のストレートの投げ方を公開します。
潤さんのストレートに「キレ」が出てくれることを願います。

ただし、あくまでも僕の個人的な方法です。
身体的特徴などに左右されるでしょうから、潤さんに適しているかどうかはわかりません。
また、文章だけで動作を表現することは、とても難しいので、うまく表現できるか自信がありません。
イメージだけでも伝えられたらいいかな、と思っています。


いきなりですが、まず、スキーのジャンプ台を想像してください。
写真とか動画とかを使えないので、頭の中で、思考実験してもらいたいのです。
スキーのジャンプ台は、
一番高い頂上から、くだり坂をだんだんと下り、最深部をすべったのち、
のぼり坂を上って、踏み切りますよね。
この、のぼり坂が、180度ひねられていると想像してください。
ジェットコースターや、おもちゃのレーシングゲームなどで、らせん状のレールがあるかと思いますが、
あんな感じで、ジャンプ台ののぼり坂の部分が180度ひねられている姿を想像してみてください。

ひねられていない通常のジャンプ台で、頂上から球体のボールをころがしたとしたら、
ボールがジャンプした際に、トップスピンが、かかりますよね。
トップスピンとは、バックスピンの反対の回転です。ドロップ回転と言ってもいいでしょう。
でも、今回あたまの中で空想した、のぼり坂が180度ひねられたジャンプ台にボールをころがすと、
バックスピンがかかります。
想像できました?

ということは、ひねられていない通常のジャンプ台でも、
スキーヤーが、頂点から坂を下り最深部に達し、のぼり坂にさしかかった、まさにそのとき、
ジャンプ台が、まるまるそのまま180度ひっくり返ったとしたら、
バックスピンがかかることになります。
現実に、そんなジャンプ台を作ったら、お金はいくらかかるのでしょう(笑)。
危険だし…
ともかく、そういう巨大な施設が可能だとすれば、バックスピンのかかるジャンプ台が出来るわけです。

で、潤さんが右利きだとして、この空想のジャンプ台を、右手だとイメージしてもらいたいです。
ジャンプ台の、
くだり坂の頂上が、親指の先っぽです。
くだり坂が親指です。
のぼり坂が人差し指と中指です。
のぼり坂の踏み切り地点が、人差し指と中指の先っぽです。

人差し指から親指にかけて、三日月の弧のように、弓なりなっていますけれど、
それをそのまま、ジャンプ台に、あてはめてイメージして欲しいのです。

リリースの直前に、
まるでスキーヤーがジャンプ台を滑り降りるかのように、
人差し指と親指とのあいだにできた「弧」に沿って、右手のボールを、ころがします。

ボールが「弧」の最深部を過ぎ、のぼり坂をのぼっている、まさにそのとき、
ジャンプ台が180度ひっくり返るかのごとく、手首を返します。

そして、ボールが人差し指と中指を離れる瞬間に、
思いっきり、人差し指と中指で、下方向に、ボールを引っ掻きます。
まるで、ボクシングのクロスカウンターパンチを打つような感覚で、思いっきり引っ掻きます。

この方法であれば、手首を立てなくても、バックスピンを与えることが可能となります。


この方法は、ふつうの、オーバースローのストレートにおけるボールの握り方だと、ちょっと難しいです。
僕は、握りを工夫しています。

ふつうのストレートは、人差し指と親指とのあいだにできた「弧」に対して、浅めに握りますよね。
「弧」に、べったりくっつくような、深い握りは、良くないとされています。
でも、僕は、なるべくボールを深く握ります。
べったりとまではいきませんが、かなり深いです。

また、かなりボールの右側を握ります(潤さんが右利きだとして)。
ふつうのストレートの握りは、人差し指と中指との中間がボールの中心を押す位置になりますけど、
僕のアンダースローのストレートの握りは、
赤道と言いますか、子午線と言いますか、ボールの円周の一番長いところを、
人差し指と親指とで包む感じになります。
厳密に言うなら、それより若干中心寄りですけれど、
このへんの微妙な感覚は、なかなか文章では表現しづらいです。。。

そして、人差し指と中指とをくっつけます。
ふつうのストレートだと、人差し指と中指とを適度に離しますが、僕は、くっつけます。

まるで、オーバースローでのカーブの握りのようですね。
まさしく、カーブの握り、そのものです。
ただし、縫い目の位置関係は、ふつうのストレートと同じです。

この握り方だと、さきほどイメージしてもらった「ジャンプ台リリース」が、
僕は、うまく出来るような気がするのです。。


いかがでしたでしょうか?
イメージでしか表現できなかったですから、うまく潤さんに伝えられたか自信がありません。
「ジャンプ台リリース」は、あくまでもイメージであって、実際のところ、
リリースの瞬間は、ほんのわずかな時間ですから、悠長にボールをすべらせているワケではありません。
すべては、一瞬の動作です。

それに、この方法でも、完璧な「回転軸」と「回転数」が実現できるわけではありません。
やはり、アンダースローで「良いバックスピン」をかけることは、とても難しいです。

でも、このイメージが頭の中でできたら、
たぶん、わりと簡単に、浮き上がるストレートが投げられると思います。
少なくても僕は、投手板から捕手までの距離ていどなら、浮き上がるストレートが投げられます。
潤さんも工夫しだいで、きっと、浮き上がるストレートが投げられるようになることでしょう。
がんばってくださいね。


〔ツリー構成〕

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┣【377】 re(1):浮き上がるストレート 2008/12/1(月)16:44
┣【381】 re(2):浮き上がるストレート 2008/12/13(土)18:31
┣【382】 夢は大きく 2008/12/14(日)22:14 sometime knuckler
┣【383】 re(1):夢は大きく 2008/12/15(月)18:20
┣【384】 サイドスローとアンダースローとを区別する基準 2008/12/15(月)23:07 sometime knuckler
┣【385】 re(1):サイドスローとアンダースローとを区別する基準 2008/12/16(火)18:36
┣【386】 フォーム変更の注意点 2008/12/16(火)22:39 sometime knuckler
┣【387】 re(1):フォーム変更の注意点 2008/12/17(水)16:30
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