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382 夢は大きく
2008/12/14(日)22:14 - sometime knuckler - kd121111201031.ppp.prin.ne.jp - 12167 hit(s)
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sometime knuckler と申します。
よろしくお願いします。

潤さんもバックスピン・ストレートが投げられるようになりましたか。 おめでとう。
でも、あまり浮き上がってる感じがしない、ということですね。

潤さんの球速がどのくらいなのか分からないですが、たしかに、あるていどのスピードは必要でしょう。
浮き上がるのに必要な球速をスピードガンで正確に測った経験がないので、
あくまで、あいまいな僕の感覚的な数値でしかありませんけど、
硬球ならば、だいたい110〜120km/h以上、軟球ならば、だいたい90〜100km/h以上は必要かもしれません。
硬球は重たいですし、まっすぐ進みにくいので、軟球とくらべると、より速いスピードが必要でしょう。

潤さんは軟球ですよね?
中学生の投手の球速がどのていどなのか、あまり僕は知りませんが、
90〜100km/hぐらいならば、たぶん、中学生でも見慣れたスピードだろうと思います。
遅くはないけど、それほど速くもない、といったぐらいでしょうね。

潤さんは、アンダースローで、あまり速い球が投げられないとのことですけれど、
おそらくこのぐらいの球速ならば可能なのではないか、とも思います。
ですので、たぶん、スピード不足が浮き上がらない理由ではないかもしれません。

やはり大事なのは、以前にも書いたとおり、「回転軸」と「回転数」でしょう。

「回転軸」は、進行方向と直角で、地面と平行が、理想です。
これを実現することは、なかなか難しいことですが、
手首の角度、スナップの仕方、ボールの握りなどを、自分なりに工夫して、がんばってください。

「回転数」についてですが、これは、もう、どれだけ指先でボールを切れるか、です。
リリースの瞬間、指先でボールを押し込むのではなく、
まるでマッチを擦るかのように、指先でボールを引っ掻くことにより回転をかけるようにするのです。
もしかしたら、いまどきの中学生は、マッチを知らないかもしれませんが(笑)。
高い回転のボールを投げられたときは、指先が熱くなります。
摩擦熱が起きるんですね。
まるで指先に火がついたように。

とくに軟球は、ボールを切らずに、押し込んでも、それなりにスピードボールが投げられるので
注意が必要です。
スピードボールが投げられると、それだけで満足しがちですが、
重要なのはどれだけ高い回転をかけられるかどうかだ、ということに留意してほしいです。


そのほかに考えられる要因としては、「縫い目」が考えられます。
きちんと4シームで投げられているかどうかも重要でしょう。

ストレートに4シームと2シームとが存在するのは有名ですので、潤さんも知っているでしょう。
ボールが1回転するあいだに縫い目が4回あらわれるのが4シームです。
4つの縫い目が、きちんと規則正しく現れるよう回転できていると、
ボールを浮き上げるチカラが効率よく働くようになります。
逆に、縫い目の出現が不規則だと、ボールを浮き上げるチカラが、あまり働かなくなります。

高回転しているボールの縫い目を、肉眼で確認することは、なかなか難しいですけど、
ボールに色を塗るなどして、
正しく4シーム回転しているかどうか確認する練習を取り入れてもいいかもしれませんね。


あと、浮き上がると感じるのは、あくまでも打者の感覚ですので、
どちらかといえば、高めの球のほうが、打者は浮き上がってると感じやすいでしょうね。
低めのワンバウンドになると思ってた球が落ちずにストライクになった、というケースもあるでしょうが、
やはり、高めのほうが、打者は、浮き上がってると感じやすいですし、打ちにくいでしょう。

まぁ、この辺は投球術の話になるので、将来的な話として読んでみてください。

バックスピン・ストレートが投げられるようになれば、球種が2種類になりますよね。
オーバースローでのストレートの投げ方を、そのままアンダースローで実施すると、
ドロップと言いますか、シンカーと言いますか、自然とシュートしながら落ちる球が投げられますからね。
これを僕は「ナチュラル」と呼んでいます。
まぁ、呼び名は、僕が勝手に命名しました…
僕だけが、そう呼んでいます…
ともかく、「ストレート」と「ナチュラル」と、球種が2種類になります。

この「ナチュラル」を、低め、打者の膝元あたりに投げるとします。
すると、「ストレート」は、
マウンドとホームベースとの中間ぐらいまで、おなじ軌道で打者へ向かってきたにもかかわらず、
打者の胸元や肩口あたりに到達する球になります。
高めのボール球ですね。
「ナチュラル」は、オーバースローでのストレートの投げ方そのものですので、スピードがあります。
「ストレート」もスピードがあるため、この2種類のあいだには、球速差があまりありません。
なので、打者にとっては、見きわめが、とても難しい球種となります。
見きわめが難しければ難しいほど、打者の思惑を外すことができます。
打者の思惑を外せれば外せるほど、浮き上がるかのような感覚を植えつけることが可能となります。

アンダースローのストレートは、
カウントを稼ぐ球ではなく、どちらかといえば、2ストライクに追い込んだあと、
高めにボール球を投げて、空振り三振に討ち取る球かもしれません。
つまり、決め球、ですね。

配球として、
2ストライクまで、「ナチュラル」を打者の膝元あたりに投げてカウントを整えます。
たとえ打たれても、低めに落ちる球なので長打にはならないでしょう。
2ストライクに追い込んだら、高めに「ストレート」を投げて三振に討ち取る、という流れです。
これを基本として、単調にならないように、捕手と相談しながら、配球を組み立ててくださいね。

この2種類だけでも、じゅうぶん名投手になれるでしょうけど、
「ストレート」も「ナチュラル」も、どちらも速い球ですから、
できれば、緩急をつけられる遅い球を、持ち球として欲しいところですね。
遅いカーブか、チェンジアップあたり、ですか。
3種類の球種を持ったアンダースロー投手になれたら、
きっと高校でも、ひょっとしたら大学でも、通用するかもしれませんよ。

ただし、カーブは、できることなら、アンダースローを熟知した指導者から教わったほうがいいと思います。
カーブは、肘などを故障する可能性が高いかもしれませんから。
もしも、どうしてもカーブが投げたいのならば、緩急をつけることだけを主眼としてください。
曲がりの大小は気にしないでいいです。
思いきり腕を振っても遅い球、というのを目指してください。

おすすめは、人差し指と親指とのあいだを使って「スポッ」と抜く感じのカーブです。
これだと、たぶん、故障の確率は少ないでしょう。
感覚としたら、オーバースローのフォークみたいな感じです。
オーバーのフォークは、人差し指と中指とのあいだを使って抜きますが、
アンダーの場合、人差し指と親指とのあいだから抜くとカーブになります。
単に「スポッ」と抜ける感じでリリースすれば、それだけで緩急のついた威力ある変化球になりますよ。

アンダーのカーブは何種類かありますが、これ以外のカーブは故障の可能性が高いでしょうから、
いつか将来、きちんとした指導者から教わってくださいね。


最後に、浮き上がるストレートについて加えて言うなら、できるだけ前でリリースすることです。

おなじ球速でも、より打者に近いところで投げられれば投げられるほど、
打者に対して球威のある球が投げられるようになります。
浮き上がる感覚も、より強烈なものになるでしょう。

できるだけ前でリリースするためには、ステップ幅を広くすることが必要です。
ただし、柔軟性が低い段階で、無理にステップ幅を広くすると、下半身に多大な負担がかかるようになります。
なので、将来的な課題として考えてくれればいいです。
まず今は柔軟体操ですね。
体がやわらかくなって、故障しにくい体になったあとで、ステップ幅の問題を考えるようにしてください。



潤さんは、野球部に所属していないのでしょうか?
もしかしたら、中学3年で、もう引退したのでしょうか?

文章で伝えられることには限界がありますし、僕が答えられることにも限界があります。
くわえて、やっぱり、身近な大人たちを信頼してもらいたいですから、
もしも潤さんが1年か2年だったとしたら、野球部に入ってもらいたいですね。
そして、インターネット以外の方法で、生身の人間から、いろいろなことを学んでいってほしいです。

中学3年だったとしたら、まぁ、自主トレも仕方ないですか。
高校に進んだら、ぜひ野球部に入ってくださいね。
硬球は、怖いですけど、おもしろいですよ。
甲子園でアンダースローの潤さんを見れたら、うれしいです!


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