1008 アピール権消滅となるプレイではありません |
草審判の久間です。 審判員が規則適用の誤りを犯したと考えられ る場合,監督はその誤りを訂正するように求 める権利(アピール権)があります。 そして,規則適用の誤りを犯したそのプレイ が一段落して,投手が次打者に投球を行うか, もしくはけん制球などの何らかのプレイを行 うまでは,この権利は生きています。 (公認野球規則 7.10) これを今回のご質問にあてはめますと, 「走りこんできた三塁走者をタッグしに」行っ た投手のプレイはアピール権消滅の理由とな るプレイには該当しないということになりま す。 「振り逃げ」でもないのに打者が一塁へ走り, それにつられた捕手が一塁へ送球,運悪くこ れが悪送球となり,打者を含め全走者が進塁。 よく聞くケースです。 しかし,いわゆる「振り逃げ」はボールデッド となるプレイではありません。 ですので,打者はまだアウトになっていない と信じこんで野手が行ったプレイは有効です。 ご質問の例では,投手が本塁で行った三塁走 者への触球行為はもちろん有効であって,こ の三塁走者は本塁に触れるより早くタッグさ れればアウトとなります。 アウトになっているにもかかわらず走塁を続 けた打者自身のプレイは無効ですが,野手の プレイは有効なのです。 私が上に書きました「捕手の一塁悪送球」も有 効なプレイです。打者の進塁はもちろん無効 です。 ですから野手は,アウトになった攻撃側プレ ヤーの動作に惑わされることのないように冷 静に行動することが大切と言えるでしょう。 失礼致しました。
〔ツリー構成〕
【1007】 「監督の抗議権の消滅時期」について 2003/4/23(水)21:38 Tinker |
┣【1008】 アピール権消滅となるプレイではありません 2003/4/24(木)08:30 久間(くま) |
┣【1009】 re(1):アピール権消滅となるプレイではありません 2003/4/24(木)18:53 Tinker |
┣【1010】 アピール権の消滅となる野手のプレイ・ならないプレイ 2003/4/25(金)09:07 久間(くま) |
┣【1011】 ありがとうございました。 2003/4/25(金)21:50 Tinker |
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