草審判の久間です。

【688】で書きました試合の後にもう一試合
が行われ，その日は暮れました。
後片付けの後，場所を球場からその近くの
居酒屋さんに移して，反省会です。
その席上，空過を認めてアピールアウトを
宣告した審判員のＴさん，ナイスジャッジの
はずが，審判部長からお叱りを受けることに
なってしまいました。
というのはですね・・・。
二塁走者が三塁を踏み忘れたことを確認した
とき，思わず「うぉっ」と声を上げてしまった
と言うのです。
決して大きな声ではなかったのですが，三塁手は
その声が聞こえたのか，Ｔさんに振り返った
そうなのです。
Ｔさんは「いけないいけない」と知らん振りをし，
続いて進塁してきた一塁走者の触塁を確認したのだ
そうです。
でも今考えると，三塁手はＴさんが走者の空過を見た
と察知したのだろうと・・・。
三塁手は二塁走者の三塁空過は見ていないことは明らか
でしたので，今回のアピールアウトは本当は自分のせい
だろうと，Ｔさんはお話になりました。

審判員は走者の触塁失敗の確認やタッグアップの失敗
の確認について，野手に悟られないように注意が必要です。
アピールしてくれたら走者をアウトにしてあげるよ・・・
なんていう態度は絶対に禁止です。
審判員は走者の失敗を見ても知らん振りを通さなければ
なりません。
そう，うそつきでなければなりません。
守備側のアピールがあって初めて正直者になれるのです。

実を言うと，走者の空過の際に私も何度か声をあげたく
なったことありますよ。空過を確かなものにするために
走者の通過した塁をじ〜とみつめていたこともあります。
これらはすべて守備側に走者の失敗を告げているようなもの
ですからご法度です。

これからも重々注意して，選手の皆さまから信頼して
いただける審判員を目指します。

失礼致しました。

〔ツリー構成〕

【687】 ルールってやっぱり難しいです。 2002/10/21(月)16:35 新米審判

┣【688】 逃げて追いかけて投げてタッグして…　でも０点です 2002/10/21(月)17:29 久間(くま)

┣【689】 走塁時には気をつけなくちゃ 2002/10/21(月)17:59 新米審判

┣【690】 空過に思わず「うぉっ」 2002/10/21(月)20:41 久間(くま) ≪

┣【691】 初の空過遭遇 2002/10/22(火)08:52 新米審判

┣【693】 「アウト！」　「タイム中だよ」　「え？」 2002/10/22(火)11:05 久間(くま)

┣【694】 事の結末 2002/10/22(火)13:14 新米審判

┣【695】 結果オーライのご様子，よかったですね 2002/10/22(火)14:01 久間(くま)

┣【692】 空過をみている野手 2002/10/22(火)09:57 只者@会社