1857 審判員の宣告の仕方にも原因が… |
草審判の久間です。 何週間か前に私が一人で審判した試合で,ご 投稿とまったく同じケースがありました。 私は空振りのストライクを宣告したのですが, 二盗した一塁走者は捕手が落球したことを知 ると,ゆっくりと一塁へ逆走したのでした。 その間に捕手は球を拾い上げましたけれど送 球するわけではなく,走者の様子を静観して いました。投手もその他の野手も「早く送球 しろ」などと叫ぶ選手はおらず,また攻撃側 の選手も「戻ってくる必要はないぞ」とは誰 一人言いませんでした。 私は走者が空振りをファウルボールと勘違い して帰塁しようとしていることに気づきまし たが,立場上何も言えませんでした。 そして走者が一塁に到着したのを見てから, 私はタイムを宣告して,両チームの監督を招 集したのでした。 「二盗に成功した走者はどうやらファウル ボールと思って帰塁した様子です。けれども 私は空振りを宣告しましたので,走者はその 必要はありませんでした」と私。 「え。では,帰塁中に送球していたら走者を アウトにすることができたのですね」と守備 側の監督。 「そのとおりです」と私。 「ああ,助かった」攻撃側監督です。 「でも,走塁放棄にはならないのですか」と 守備側監督が聞きます。 「走者が一塁ではなくダッグアウトへ帰ろう としていたら走塁放棄です。でも彼は帰塁し ようとしていただけですからね。走塁放棄に は該当しません」 私は以上のように説明して走者一塁で試合を 再開させました。 このときは両チームの監督とも納得してくだ さったのですが,走者に勘違いさせる原因の ひとつは私の宣告の仕方にあったと思います。 私の空振りのストライク宣告が走者には届か なかったのでしょう。 どんなに正確にプレイを判定しましても,そ の宣告が選手に正しく伝わらなければ何の意 味もありません。 勘違いした走者が悪いんだよ では申し訳な い気持ちになったプレイでした。 失礼致しました。
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【1854】 二塁から一塁にもどってしまったランナー 2003/9/16(火)00:24 新米監督(教員) |
┣【1856】 re(1):二塁から一塁にもどってしまったランナー 2003/9/16(火)02:14 Tinker |
┣【1857】 審判員の宣告の仕方にも原因が… 2003/9/16(火)08:40 久間(くま) |
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