私的中島みゆきの情景

[0007] 限りなくひとりで [アザミ嬢のララバイ] (1996)


 悲しく生きて、悲しく生きて、悲しく生きて、悲しく生きて、少しだけほほえむ。つかの間の幸せ。
 「死んでも良い」と思うくらいの幸せというのを味わったことがある人ってどれくらいいるのだろう。そう思えたときとはどんな時なのだろう。その瞬間が最近訪れた。しかし、それは逆に「今、死にたくない」と痛烈に感じたときでもあった。何とも矛盾している。死を思い、死を感じ、死をおそれる。何気ない命の存在におびえて暮らす。一日が限りなく長く、瞬(まばた)きする間のように短い。過去も未来も存在しない、現在が想像を絶する速度で突き進んでいる。

 ふと我に返る、自分は何者なのか、「ははっん、また妄想に己を失ったな」それは違う現実に押しつぶされかけただけだ。

 恋を覚える、人を好きになる、でもやっぱりひとりである。いつも誰かがそばにいる、愛する人でも他人でも、自分ではない。自分ではない人は存在さえ不確かなものだ。ひとりである。だから、ひとりでいられない、「ララバイ、今夜はどこから・・・」 

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