私的中島みゆきの情景

[0012] 年齢 [傾斜] (1997/04/09)


 年齢はいつから始まるのか、母親の胎内に宿ったときからか、それともこの世に姿を現したときからか、とにもかくにも命に灯がともり成長を始める。肉体は成長から安定、そして悲しいことに衰退へと突き進んでいく。

 日々何気なく過ごしていても、必ず滅びるときがやってくる、間違いなく終わりが来る。永遠はあり得ない。人の記憶に残ることで永遠を手にしたとしても、それは切ないことなのかも知れない。

 年を早くとり早く何かに向かって自分を解き放ちたいと思う時期があるのだろう、年々若年化している物事の流れがそれを物語っている。彼女や彼らは素晴らしい力を持ちそれを思う存分発揮しているのかも知れない。どのような人生を感じて過ごしていくのだろう。生き急ぐ力の源をいつもで持ち続けられるのだろう。維持することは力である、「継続は力」と表現されるように、つまらないことと思える事でも続けるには力が必要だ。流行のモノに流されて生きているのは、実に楽な生き方なのかも知れない。

 どれくらい生きたか、どんな風に生きたか、自分が自分であることにどれだけこだわっていられるのか、何を捨てて何を得て、何を現在手にしているのか。




 「年をとるのは素敵なことです」

 そう言えるようになるのはかなり難しい。ひたひたと静かに自分を取り巻く時の流れに、すこしおびえるこのごろです。1997/04/09

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