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1964 走者を救済するための処置です
2003/10/12(日)15:55 - 久間(くま) - yahoobb218130040174.bbtec.net


草審判の久間です。

故意落球は,内野手が飛球やライナーを意図
的に落とすことにより走者を併殺または三重
殺にすることを防ぐ目的で設定されています。
無死や一死で走者が一塁にいるときに,内野
手が飛球やライナーを片手または両手(すな
わち,素手やグラブ)に現実に触れさせた後
地面に落とした際,審判員は故意落球を宣告
して打者をアウトとし,タイムの状態にして
全走者を元の塁に戻します。
(公認野球規則 6.05L)

ここで問題となるのは,内野手が本当に意図
的に落球したかどうかということです。
本来意図的ではなく,内野手の単純な技術力
不足から飛球やライナーを落としてしまった
ときは,それは故意の落球とは言えませんの
で,故意落球の宣告はできないわけです。

しかし,審判員は落球した内野手が併殺を狙
ったか,ただ単に技術力不足から純粋に落球
したかの区別ができないことがあります。
ましてや至極平凡な内野飛球の場合,走者は
まず帰塁するでしょう。落球することを見越
して進塁することはまず考えないでしょう。
そのようなとき,内野手が技術力不足を原因
として飛球を地面に落としてしまったとすれ
ば,帰塁していた走者は進塁を余儀なくされ,
その結果併殺や三重殺という結果になること
もあるわけです。

内野手の技術力不足が幸いして守備側は併殺
や三重殺を完成させた…。
このような事態から走者を救済するため,ま
た審判員側からはその落球が意図的なものか
否か判断つかないときは,その打球に対して
故意落球の宣告を行って差し支えありません。

私たちの草野球では,技術力不足による飛球
の落球が実に多いと思います。そんな折の走
者を救済するためにも,故意落球の宣告はと
きに重要であると私は考えます。

Yamaきち様がご覧になったWEBページに書い
てある『わざとかどうかは関係ない』とは,
上記のような意味なのです。

なお,故意落球は,内野手が手やグラブに打
球を触れさせて落球するという条件が満たさ
れないと宣告できません。
例えば一死一塁で,平凡なフェア飛球を三塁
手が手やグラブに当てることなく地面に落と
し,その後5−4−3の併殺が完成したとし
ましても,故意落球の宣告はできません。
こんなときは野手の技術力不足が幸いしたと
いう事態となりましても,審判員は走者を救
済することはできません。

失礼致しました。


〔ツリー構成〕

【1961】 故意落球について 2003/10/12(日)03:10 Yamaきち
┣【1964】 走者を救済するための処置です 2003/10/12(日)15:55 久間(くま)
┣【1973】 際どいプレーの時には? 2003/10/14(火)20:35 Yamaきち
┣【1974】 普通の守備行為で捕球できるときに限ります 2003/10/15(水)01:19 久間(くま)

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