【5日目】

 朝8時発の飛行機であったので5時に起きて帰り支度をした。ちょっと準備に時間がかかり朝食が少ししか食べられなかった。大阪行きのMちゃんは集合時間が僕たちよりも30分ほど遅くて良かったらしく僕らを見送った後でゆっくり朝食を全部食べたらしい。加藤さんは朝早かったにもかかわらずお見送りにきてくれていた。(現地スタッフにお見送りされることがないのはちとかなしいぃ)一緒に東京へ帰るのは5人だった。空港についてチェックイン時の荷物計量を見ていると、僕のが29kg、M君のを載せたら63kg、Kちゃんのを載せて89kgになった。係りのおねぇさんが「ダイビングカードある?」って聞くので「これのこと?」といってフィリピン航空のフライング・スポーツマンクラブのカードを見せると、それそれといって手続きをしてくれた。これがなかったらかなりの重量オーバーで高い超過料金を支払っていただろう。
 そのころMちゃんは…。のこりの朝食を加藤さんととったらしい。そこで加藤さんに”昨日の車のチャーター料金(シューマートに向かった)どうなりました?”と聞かれたMちゃん、いらないといわれた事実を加藤さんに告げた。”らっきぃでしたねぇ、じつは大きい車(バン)を貸し切るとすっごい高いんですよぉ”ということらしい。どうやら昨日は2台くるはずの車が1台しかこれなかったという事情もあり料金はとられなかったそうだ。今度こういうことをするときは先に確認しておこうと思うMちゃんであった。(P1600/台とかっていわれたらしいが数字はさだかではない…)
 Mちゃんも加藤さんに見送られながら関空便で帰る人たちとともに空港に向かった。ポーターにはとっても嫌な気分をしているMちゃんは車が空港につくと同時にすかさず自分の荷物を持ちに近寄るポーターに”のぉさんきゅぅ”といって空港ロビーに足早に入ったそうだ。僕らの時には全く寄ってこなかったんだが。
 僕らはチェックイン手続きが済んでとっとと出国手続きを済ませ、免税店でふらふらお土産を見ていたら案の定「どうせまた空港で会うよ」と言って別れたMちゃんがやってきた。 Mちゃんと一緒に香水を見ていたときに興味半分で「ポアズンってどんな香り?」って聞いたらMちゃんが試用品をつけてくれた。そこまではいいんだけど、親指の付け根にかかって「全然脈打つところじゃないんだけどぉ」になってしまった。でもその日1日香りがしていた。
 結局お土産を買うのにとっても混んでいて、セキュリティーゲートをくぐったのはぎりぎりの時間になってしまった。セキュリティーゲートでは係りのおねぇさんに止められ、持っていたビデオの入っている旅行かばんを開けるはめになった。なぜ止められたかはだいたい想像がついていた。ダイビングナイフを預け荷物の方に入れずに機内に持ち込みするこのかばんに入れたままだったのだ。ナイフだとばれると取り上げられちゃうだろぉな?と思って黙っていた。結局おねぇさんは見つけからず、そのまま通してもらった。
 帰りの飛行機はMくんとKちゃんが隣同士、僕とYちゃんと??さんが同じ列にといった感じで座席に座った。僕だけメンバーから離れてしまったのである。朝が早く最初っから寝るつもりでいたのでどうせ隣りでもあまり関係なかったんだけどね。禁煙席が空いてなかったのか、喫煙席になってしまったのでやだなぁと思っていたが、周りみんな朝早い便のためお休みになっていて、タバコの煙は気になるほどではなかった。寝ていたらお食事の時間になった。おねぇさんが機内食を配っている。おねぇさんの言葉を聞いていると、どう聞いても「ハウメニー、チキン」と聞こえる。朝っぱらからチキンは嫌だったので「チキンと何?」って聞くと「ハンバーガー」ってなふうに聞こえ、「じゃ、ハンバーガー」と言ったのだが、実際にはハムとハッシュドポテトとスクランブルエッグだった。少し経ってから「ハウメニー」じゃなくて「ハムエッグ」って言ってたのか、という結論になった。
 帰りは予定到着時刻より約1時間早く午後1時に成田に着陸した。荷物が出てくるのをターンテーブルで待っていると、☆二つの田宮模型のステッカーを貼った荷物がたくさん出てきた。確かにマクタン島に田宮模型の工場があるから、たくさん乗っていたおじさん達は現地視察で行っていた人たちだったのだろう。
 税関では「ダイビングですか?」と聞かれたので「ハイ」と言ったら「ハイどうぞ」とあっけなく通してくれた。朝セブをたつ時に、飛行機の中が寒かったらブランケットをもらえばいいやと思い単パンでいたのだが、外に出るとさすがにちょっと寒かった。駐車場からの迎えのクルマの中でくしゃみをしたら係りのお兄さんに「寒いですか?」って聞かれたので「大丈夫ですよ。今朝までいたところがあったかかったもんで」と言っておいた。駐車場を出発したのは2時くらいだった。僕らのうちの近辺に住んでいるYちゃんも一緒に乗り、成田からの帰りの車は4人だった。お互い関空発着の友達とセブで合流しドゥマゲッティまで一緒だったのも何かの縁である。Kちゃんの家の近くのデニーズ(またしても)でちょっと遅いお昼を食べて自宅に戻ったのは4時ちょっとすぎだった。帰ってまもなくMちゃんから電話があった。彼女も無事帰れたようだった。
 関空を目指す飛行機に乗り込んだMちゃん。すでに飛んでいるはずの成田便の飛行機がとなりに姿をみせたまま。どうやら乗客の一人がこないらしい。間もなくして飛び立った成田便に続いて、Mちゃんの乗った関空行きの便は定刻どうり、心を残しているMちゃんの気持ちなんてしらないかのようにセブをあとにしたのである。
 Mちゃんの隣りに座ったのはどっかの建設会社のお偉いさんらしかった。おじさん達ばかりでMちゃんはものすごく嫌悪感を抱いていた。おじさん達はゴルフを1日、どっかの島で海水浴を1日といった具合だったそうだ。海水浴ではす潜りなどをしたらしいのだが”ここには貝すらもいない”といわれたらしい。Mちゃん、心のなかで”おっちゃん、あさりを探してたんぢゃないのぉ?”と思ったのであった。おじちゃんたちは会社の接待旅行ということらしい。(去年は香港だったそうな)いいよなぁ、会社のお金で海外旅行かぁ。こっちはちょっとでも長いお休みをとるために汗水たらしているのに…あっひや汗か…。関空便の機内食は”チキン”と”おあおむ???”と聞きとれたらしい。あんた”おあ”は”or”だよと自分でなっとくするMちゃんだったが、"オム"が何かわからず近辺の人が頼むのを待っていたらしい。で、なんだったかというと”オムレツ”だったそうな。後で話しててわかったのだが、成田便よりも一種類ほど多かったそうである。朝ご飯をしっかり食べたMちゃんはまたしても食べ過ぎで気持ち悪くなるはめにあったのでした。最初のおつまみの時にビールを、食事の時にワインを飲んでいたそうだが、気持ち悪くなったのはその影響ではない。いくら気圧が低いとはいえそれくらいでお酒に酔うMちゃんではない…
 関空到着後、荷物にマンゴーが入っていたのを思い出したMちゃんだが、すでにどうしようもない。鞄を開ければ甘い香が漂う。検疫を覚悟したMちゃんだが、すんなり荷物検査をパスしたのである。とっても拍子抜けしたMちゃんはバス停にむかった。そこまでは調子よくいっていたのに到着のバス停(4F)にいってしまったのである。関空発のバス停は到着ロビーのまん前だった。やっぱりどこかが抜けてるMちゃん。Mちゃんはおうちについて「きっと成田便は今ごろ車のなかだろう」と思い僕の携帯に電話してきたのだが、僕はすでにお家でくつろいでいた。で、結局なんだかんだ2時間くらい話していた。

 それにしても今回はトラブル続きの旅行だった。 気が付いただけでも、

くらいはある。
Mちゃんが言うには

もあったそうである。うーん、トラブルかなぁ。

 トラブル以外の感想としては、移動が多い、休憩がすくなかった、などであまりのんびりしたっていう気はしなかった。Mくんも同じ意見だった。(バカンスということでビーチでのんびりしたっていうのはなかったね:Mちゃん談)今度行くときはドマゲッティで後最低2泊はしてのんびりしたいと言うのが正直な感想である。
 Mちゃんは今回のことでMy機材の重要さを再認識したようだった。「普段からレンタルでサイズもまちまちなものを使っていたらわかんないけど、通常自分にあったサイズの機材を使用していると、サイズが合っていないというだけで器材操作に苦労した。やっぱり「自分に合ったサイズを使う」ってことがどんなに大切なことであるかを実感した」と言っていた。

次回、目指すはボホールとバリカサグだぁ!

Fin

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