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−−−  46日目(7/30)  −−−
積算距離:5167.2km
最高速度:55.7km/h
走行距離:92.61km/day

 6時頃に起きてみると雨が止んでいるように見えました。が、実際にはよぉく見るとぽつぽつと降っている状態。
 早い人は6時半に出発しました。あーあ、私のホームページのアドレスを聞きたがっていたのに…。
 今回の旅で、準備するべきだったかと思ったのは意外にも名刺でした。私自身、話術は得意ではないので私の話にひかれて、と言う訳ではないんでしょうが、今回の旅をホームページにアップしてますと言うとアドレスを知りたがる人が結構いるんですね、特にYHには。
 ということで、現住所はいいとしても、Eメールアドレスとホームページアドレスが印刷されている名刺を用意するべきでした。

 話を戻して…私はジープで行く方と合わせる都合で8時に出発となります。朝食を頼んであったので7時にYHの建物を出て移動…。
 普通のYHは建物の中で全てが済むはずで、実際に建物の中に食堂らしきスペースがあるんですが、なぜか朝食は5分ほど歩いた食堂のようなところで摂りました。何なんでしょう。
 ご飯のお代わりはしていいよというので遠慮なく3杯目を頼んだらちょっと嫌な顔をされたのは気のせいでしょう。
 食事が済んで建物に戻り、8時に合わせて準備万端。スタンバッてるのに、肝心のジープの人が出てきません。
 何をしているんだろうと談話室に行ってみると、老人と女性と3人で阿蘇山の話をしていました。
 この老人、阿蘇山は庭だとかでかなり詳しい。いろいろな資料を見せて阿蘇山の説明をしてくれていたのでした。
 私も途中から参加。出発前の良い知識になりました。
 そしてジープに搭乗。私以外に、女性と、もう1人男性も載せてもらうことになっていて、少々きついですが、ぴったりとはまりました。その姿をデジカメで撮ってもらったのですが、フラッシュが上手く動かずに失敗。残念でした。
 出発前準備は完了していよいよ出発。しばらく行くと料金所。そこからが凄い。これは確かに自転車で登っていたら途中で諦めていたことでしょう。
 ドライバーさんは一応地元の方だとかで、運転は少々荒いですが、ポイントポイントを押さえながら山頂まで連れていってくれました。
 山頂まで後少しというところにある途中のドライブインでコーヒーを飲みます。
 雨は殆どないものの、天気が悪い上に標高が高いせいで結構寒いんですね、コーヒーの温かさが身に染みました。
 それじゃあと一息、行こうか、ということで出発です。
 先に書いたように4人と自転車1台はあまりにピッタリすぎです。そのため、バラしてあった自転車が少し崩れ、リアシートは載りづらくなっていました。
 1人目が自転車の隙間を縫うようにリアに乗り込みます。
 そして私が乗り込もうという時…、
「オッケーだねー、じゃあ行くよー」
 ジープが少し動き出しました。
 慌てたのはリアに先に乗った1人と私。
「まだ乗ってませんて!」
 その声を聞いて急ブレーキを踏み、振り返ったドライバーさんと助手席に座っていた女性は大笑い。
 私が乗り込んで出発してからは全員で大笑いしてましたが、こんなマンガみたいなギャグを実体験できるとは思いも寄りませんでした(爆)。

 山頂では…なんとか晴れてくれています。火山口もしっかり見えます。なぜかイオウの固まりを売っています。
 阿蘇山には多少はイオウがあるものの、売るほどは見受けられないので明らかに違う場所から持ってきた代物なのですが、それについては一切触れず、
「ナメクジ、もぐらにも効く」なんて文字やセリフが見受けられます。
 効くからどうだと言うのかは良く分からないし、関係ないので買いませんでした。
 岩のあちこちから煙が噴き出し、その奥にはコポコポとうなる湯が見え隠れしています。
「こういうところなら温泉卵ぐらいあっても…」
 なんて話をしていたら本当に売ってました。が、食べてみるとどう見てもただのゆで卵でした。
 ここの人たちは温泉卵がどう言うものか分かっていないのでしょうか。それとも私たちが分かっていないだけだったんでしょうか。
 そんなこんなで小1時間も散策したでしょうか。再びジープに乗り、今度は下り。と、その途中で私は別れました。
 彼らは来た道を戻るそうですが、私は高千穂方面へ行きたいが為に自転車を積むのをお願いしたのでした。
 自転車を組むのを手伝ってくれたドライバーさんの手は見事に汚れ…すみません、有り難う御座いました。
 別れ際に通行料金の4分の1+αをドライバーさんに払って私は高千穂方面への道を下り始めました。
 上りがきつい分、下りはかなり急です。スピードの出ること出ること。
 が、なぜか60km/hは越えませんでした。やっぱり内心的に恐かったんでしょうか。
 行きたいところはいくつかあったのですが、いろいろな理由の末、白川水源のみチェック。しかしこの周辺は水源が点在していて、知っている人は白川水源には行かないそうです。なぜなら100円払わされるから。
 趣旨を考えると別に払わずともいいようですが、払わなければならないような威圧感がそこにはあります。だから私はしっかり100円払わされました。ショック。

 後は走りながらちょこちょことポイントのチェック。下りのラインに復帰し、とりあえず道の駅「大津」へ。しかし、ここはかなり使い物になりません。
 併設館も施設も今1つで、購入意欲も道の調査意欲も湧きませんでした。改善して欲しいものです。

 更に下り続けて熊本市街。更に進んでまっすぐ、熊本フェリー乗り場へ15時半に到着しました。
 さすが、下りだけだと異様に速いです。
 フェリーの時間と料金を確認しようと受付に行くと、
「どうぞー、自転車ですよね」
 驚いて、自転車が置いてあるはずの方向を見るけども建物の陰に隠れて見えない。
 まさか私の格好を見て分かるわけもないし…。
 本気で疑問を感じ、聞いてみたら何の事はない、自転車で来たのがガラスドア越しに見えたんだそうです。本気で驚いて損した。
 出港は15時45分。時間的には結構ベストです。ちなみに料金は590+300で890円です。
 チケットを購入して車の列の脇に並び、かなりいいポジションで乗船。さすがに湾内のフェリーは揺れもなく、17時に無事島原に到着しました。

 島原は適当に歩くと水源に突き当たります。「犬も歩けば水源に当たる」などと下らないことを考えながら走っていると、アーケード街のど真ん中に名水百選の1つ「萬の泉」がありました。
 城は時間外で入れませんでしたが、外から見ることが出来ました。さして大きくもないしこれで十分でしょう。
 武家屋敷はどちらかと言うと武家屋敷通りというイメージです。が、東北にそんな名前の通りがあったと思うので、そのせいでその名前が使えないんでしょうか。
 浜の川湧水というのが有名らしいので見に行ったのですが、場所が非常に分かりづらいです。本当にこんな道を通るの!?という道の奥にあるんです。私はそれでしばらく迷いました。
 などとうろうろしていたら、ガイドに載っていた姫松屋なる食べ物屋を発見。少々高いけどこれから雲仙に登るんだから体力を付けようと具雑煮定食を食べてみました。
 あとでスーパーにもよるつもりなので、よくよく考えたら雲仙に登るんだから、というのはいいわけですね(笑)。
 一度食べてみる価値はあると思います。
 ちなみに、具雑煮は大きさが変わっても具の種類に違いはないようです。定食の松竹梅も、具雑煮そのものに違いはなく、回りについてるものに違いがあるようです。
 ということで、試しに食べてみるなら単品の小を注文するのが利口なようです。

 しかし…しばらく前から疑問なんですが、九州の田舎ではガソリンスタンドの日曜営業に当番制があるようです。日曜にわざわざ営業しなくても済むほどに儲かっているんでしょうか。
 いらん事を考えながら雲仙に向けて出発。雲仙に向けてといっても時間的都合で今日中に一気に上り切ることは不可能。ということで途中で野宿するつもりで登山開始。
 薄暗くなりかけた空にそびえる目の前の山を見ると結構辛そうなことは容易に想像つきますが、実はそうでもなかったというオチが明日待っていました。
 今夜の寝床は、地図で見る限り7号沿い唯一の公園である深江町運動公園。着いてみると屋根はないけど寝るには良さそう。
 ただねぇ、なんとなく雲行きがあやしい。雨が降らないことを祈るばかりです。
....つづく
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