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−−−  59日目(8/12)  −−−
積算距離:613.44km
最高速度:46.0km/h
走行距離:88.16km/day

 温泉津の蚊は虫除けに弱いのでしょうか。近づく割に刺されませんでした。ただ、夜露がとんでもなく凄い。夜露がどのようにして発生するのか知りませんが、0時くらいにふと目を覚ますと寝袋の表面がびっしょりでした。
 自転車など5時の段階で見るとまるで雨が降ったかのようにびっしょりです。
 加えて言うとそのせいでか、少し涼しいです。
 朝は夜露など気にせず気持ち良く寝ていたのですが5時前にカラスに起こされました。体育館のあずき色の屋根が黒くなるほどたむろするカラスの量は並ではなかったです。
 早く起こされてしまったので、ちょっと自転車のメンテ。前後輪ともにタイヤのひび割れがひどい。酷使しすぎなのか、それとも道路工事が多かったので油を吸いすぎたんでしょうか。
 タイヤはどうにも出来ないのでそれら以外の部位をチェックして6時に出発。ゆうゆう館で夜間も開いてるトイレを借りてから今度は藤の湯に入りました。
 こちらも負けじと熱い!!それでも我慢して湯船に入っていたら、見知らぬおじさんが声をかけてきました。
「自転車で旅行ですか?」
 風呂に入っているから互いに裸。なのに何で分かったのか聞き返してみたら何の事はない、脱衣所での私の姿を見ていたんだそうで。
 我慢はしていたけど15分と持たずに上がって、ルートをどうしようか考えながら温泉街をのんびりと走っていたらまたも見知らぬ人に声をかけられました。
「元湯はまだ先?今日はやってる?」
 どうも近県から朝一で来た観光客のようです。
 その人の話では、その人が持つガイドブックでは今日がちょうど休みの曜日らしいとのことです。
 はて、私のガイドブックには無休とあるんですが。ま、私のガイドブックは信憑性がないようなのでその人にはそのことは言いませんでしたが、
「あと100mほど先ですよ。多分やってると思いますけど。やってなくてもすぐ向かいの藤の湯がやってますし」
 と、教えてあげて私は再出発。
 実はルートを考えていたのは9号線に如何にして進入するかと言うこと。運動公園から伸びている道から一気には入れるなら多分それが近いんですが、手持ちの地図では本当に合流するのかが分からない。ということで安全確実な温泉津駅側から入ったほうが利口かな、と。
 そう思いながら駅前に到着。そこにあった地図でルート確認をしていたら面白い話しが聞けました。
 なんでも駅前広場で寝ていた3人組のチャリダーがいたそうです。男2人の女1人。ひょっとして夕べ元湯で私のことを睨んでいたチャリダーを含むグループでしょうか。
 温泉津駅は夜はしまってしまうそうです。で、駅内で寝られないチャリダーたちは段差も何もない、広場で寝袋だけで寝ていたんだそうで。
 そのせいで一時、大騒ぎになったそうです。はた迷惑なチャリダー。彼らのせいで変な制約が発生しなければいいんですが…。

 で、サンドミュージアム。見る価値はそれなりにあります。ただ…1つだけ疑問が。サンドミュージアムのメインとも言うべき1年計なんですが、本当に1年なんでしょうか。世界一の一年計と銘打たれているんですが、大晦日に年男年女を募ってゆっくりと回すんだそうです。砂時計だから当然ですよね。でも、その回す分の時間を差し引いたら1年弱計になるのでは?さらに、うるう年などはどうなってるんでしょ?
 余談ですが、受付の綺麗なオネーちゃん、私の荷物を受付の中に預かってくれました。
「助かります。でも重いから自分で入れますよ」
 と、預けるときは私が受付の中に入って後ろの壁に立てかけるように置かせてもらったんですが、問題は帰り。
 荷物を受け取るために受付に近づいた私に気がついた受付のオネーちゃんが気を利かせて荷物に手をかけたんですね。
 このときの私の荷物は軽く10kgを超えてました。私は慌てて受付の中に入ったのですが、荷物を持ってしまったオネーちゃんは重さに引っ張られるように私の目の前で前かがみになりました。最悪、腰を痛めてしまいかねない格好で。
 が、私はオネーちゃんの腰を気にかけるよりもオネーちゃんの胸元に目が行ってしまいました。サンドミュージアムの制服(夏服?)は襟元が結構ゆるいんですね。だから前かがみになると服の中がはっきりと見えました。しかも、オネーちゃんは下着もゆるいものを身に着けていたようで…。
 と、話を戻して。サンドミュージアムを出るとその脇に隣設されている「ふれあい交流館」は入場無料ですが、中で工作をしなければ面白くないです。が、工作するにはお金がかかるようです。

 そこを出発して12時に着いた場所は「キララ多岐」なる道の駅(のようなもの?)。海鮮たこやきは名物らしいです、さして凄いというほどはなかったですが。こういう場所、入っている具、大きさ、数を考えても300円は妥当か安いと言うところでしょう。
 14時に出雲大社着。まずはソバめぐりです。と言っても荒木と八雲の2店だけですけどね。
 荒木のほうは美味いです。が、八雲はマズいです。あれが好み、と言う人には悪いですが、私の口には合いませんでした。
 まず気に食わなかったのはバイト店員の態度。やる気のなさが目いっぱい露呈してます。メンの太さはあまりにバラバラ。柔らかすぎてコシもない。味も一味でごまかしてますが、ツユは濃い味で美味くない。
 こんな店をよくも紹介できるなマップル!とガイドブックにまで腹を立ててしまいました。
 ソバをもう食べる気をなくしてしまい、パンを買いましたが、島根ワイナリーの試飲の方が口直しには良かったようです。
 が、一番おいしかったのはジュースだったと言うのは…。まだまだ子供やね、私(苦笑)。
 一旦運動公園に入り、良い寝床を見つけましたが、明日のためにもどうしても本屋で地図を確認しておきたくて出雲駅前に移動。
 で、地図を見てみたら、行ってみたいと思っていた荒神谷遺跡が結構近いことが判明。ということで明日の朝は出雲ドームを見てから遺跡に行ってみることに決定。
 そうなると寝床にしようと思っていた運動公園は遠いので出来れば出雲市駅そばの公園でいい場所はないかと探しなおすことにしたのですが、その途中におろちストリートなる商店街で祭りを発見。
 祭りそのものはお初だとかで、お初らしくテンポが悪くて面白みは今一つでした。一番笑えたのはクジの当選者を発表し終わったとたんに一気に人が散ったことかな。
 大した事ではないですが、骨髄バンクのドナー登録を受け付けていたので登録してしまいました。ま、私と型が一致する患者がいる可能性は低いだろうし、登録していると言うだけで優越感もあるし(嘘)。実際、一致する患者がいたときは…どうなるでしょうね。3〜5日間入院しなければならないそうで、私が就職してたらその会社がどれだけ理解してくれる会社かどうかと言うのが難点ですね。
 祭りが終わってから、テキ屋の値引きを期待してうろついたんですがダメでした。
 あきらめて結局真っ暗な道を運動公園まで戻って就寝としました。
....つづく
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