徒然過去日記・2006年2月

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02/01 えんことかおっちんとか

2006/02/01 23:40
 深夜枠なのだろうか、火曜日の夜には『タモリのジャポニカ・ロゴス』という番組を楽しみに観ている。無駄なこと、馬鹿馬鹿しいことが大好きなタモリ氏が、トリビアを追求するうちに身に着けた膨大な雑学と教養で、日本語をネタにするという番組である(本当か?)。最近流行りの「知っているようで知らない日本語」系の番組だが、結構面白い。
 昨日のお題は「幼児語」。今まで知らなかったのだが、巷には『全国幼児語辞典』なるものが存在するらしい。そして幼児語には地域によって様々なヴァリエーションがあるという。まあ特色豊かな方言が存在するのだから、幼児語だって地域によっていろいろだろうな、とは思う。しかし番組に紹介されていたものは、知らなかったら絶対判らないよこんな言葉…という難物が多かった。

 まずは「ニャンニャン」。長崎・栃木・富山・京都・大阪では「咬む」ことをこう呼ぶらしい。なんだか「猫」みたいだが、そういえばわたしもうんと子供の頃、母(関西出身)に「ちゃんとニャグニャグ・ゴックンしなさいねー」と言われていたことがある。「ニャグニャグ」は「ニャンニャン」の変化形だったのだろう。
 次は「マンマン(鹿児島)」or「ナマナマ(新潟)」or「ティーダ(沖縄)」。他の2つは全く判らないが、沖縄ので「太陽」のことだと判る。N○K朝ドラ『ちゅらさん』で「太陽=てぃだ」と覚えていたのだ。幼児語は大人用単語と、この場合ほとんど変わってない。ちなみに「ナマナマ」も「マンマン」も、お経や拝む様子から来ているらしい。なーるほど。

 さらに「オボッタマをオイヤオイヤする(長野)」とか「マッコエロエロする(青森)」など、動作を表す幼児語ももちろんヴァラエティ豊かである。放送枠が23時台だからか、ビミョーに取り上げている単語が、大人たちの良からぬ妄想を掻き立てるようなものばかりな気がする(汗)。先日来取り組んでいる秋田言葉の応用から、青森の「マッコ」はひょっとすると「馬っ子→馬」ではないかと見当が付くが、後はさっぱり判らないのだった。
 答えは「オボッタマ…」が「膝小僧をくすぐる」で、「マッコ…」は「馬を描く」だそうである。「エロエロ」というのは、青森風の訛りで「イ」が「エ」に変わる傾向から、「イロ(色)」が「エロ」となり、幼児語的に重ねて「エロエロ」になった、ということらしい。そちらは説明されれば一応腑に落ちるが、「オイヤオイヤする」って、「くすぐる」よりも言いにくいような気がしたり…。「くしゅぐる」じゃダメなのだろうか。幼児語の世界は奥が深いのである。

 その他「ビョービョー(島根)」or「チーヌ(山口)」or「チンチン(鹿児島)」が「犬」なんてのも。「チーヌ」とか「チンチン」くらいなら当てずっぽうで何とかなるかもしれないが、「ビョービョー」はどう考えても無理っぽい。狂言での犬の鳴き声が「びょうびょう」だったような気がするのだが、それと関係あるのだろうか。ちっちゃな子供たちと会話するのも、なかなか難しいようである。
 そういえば、子供の頃の話を家人としていて、通じなかった言葉があったことも思い出した。やはりわたしがうんと子供の頃、実家では「えんこ」とか「おっちん」とかの単語が使われていた。家人は聞いたこともないと言うのだが、これは両方とも「座る」を意味する。どうやら関西地方の幼児語であるらしい。さらに「チャイチャイ」が「お風呂」、なんてのも覚えている。末の妹が乳児の時、母があやしながら良く口にしていたものだ。「ほーらチャイチャイ気持ちいいいねえ」などと。

 義母によれば、家人が言葉を喋り始めるのはかなり遅い方だったらしい。なかなか話し始めないと心配していたら、ある日突然べらべらと、「丸っきり大人の口調で」喋り出したのだそうだ。以後ずっと大人言葉だとかで、幼稚園で気に入らないおやつやお遊戯を勧められた時、「いえ、ボクは結構です」と断ったエピソードも残っている。にくそ過ぎっ。
 自分で喋った記憶が全くないのであれば、家人に幼児語が通じないのも無理からぬ話である。義弟君は家人よりかなり年下なので、義弟君が乳幼児の頃の様子など、覚えていてくれたら面白かったのになあ。関東地方では「座る」は何と呼ばれているのだろう。

 ついでに思い出したのだが、実家では「お茶」に当たる幼児語を使っていたのかどうかも、ちょっと気になることだったりする。というのは、8歳下の従兄弟がうんと小さい時、「おぶうちょうだい」と言われて判らなかったことがあるのだ。今なら「おぶう=お茶」だと知っているけれど、当時は初めて聞く単語だった。
 大人たちが買い物か何かで不在の間、子守を頼まれていた時だと記憶している。え? 何? おんぶしろってこと? と困っているうちに、咽喉が乾いているのになかなかお茶を貰えない従兄弟が焦れて泣き出してしまい、えらく困惑したのだった。それほど特殊な幼児語でもないと思う。当時のわたしが知らなかったとは、今でも結構不思議なのである。




02/02 怪我は怖いよ(涙)

2006/02/02 20:47
 去年11月の末、スポーツ・クラブのバレエ体操コーチの先生が、足を故障なさったのだった。最初は足首の捻挫という話だったが、次に聞いた話では「足首の骨にヒビが入った」ということに変わっていて、最終的にはアキレス腱断裂だったらしい。予想以上の怪我で、本当にお気の毒である。
 そんな訳で最初は「バレエのコマは年内はお休みさせていただきます」だったのだが、年が明けてもまだ先生は復活出来なかった。2月になったらきっと大丈夫だろうと聞いていたのも、今日クラスに出席してみたら、やっぱりまだ無理だそうである。やっと松葉杖が外れてリハビリを始めたという話なので、たぶん来月は復帰して下さると思うのだが。

 ともあれご無理なさらないように、しっかり治して元気に戻って来て下さるといいな、と思う。バレエのコマは、ずっとお休みしていたら折角訓練しかけた身体が鈍ってしまうので、生徒たちの自主練時間にさせてもらった。参加者の中にはバレエを齧ったことのある生徒もちらほらいらっしゃるので、その人をリーダーにして、ストレッチやプリエ、タンジュやジュテなどの基本動作を練習するのである。
 12月と1月には何回か風邪などでお休みしてしまったのだが、自主練といえども結構動きでがある。この自主練で教わったストレッチもかなり有効というか能率が良い。わたしも1年前よりはだいぶ身体が柔かくなって来て、左右に開脚&前屈した時、肩〜胸あたりまでを床に付けられるようになった。そのまま前に乗り越える(脚をぐるりと回して“山”状態から“人”状態を経てうつ伏せになる)動作も出来ちゃったりする。
 乗り越える瞬間は腰を浮かすので、ちょっぴりズルなのだが(汗)。

 折角「バレエ体操」という名前が「オリジナル・バレエ」に昇格したばかりだったのに、大怪我をなさるとは先生も本当に不運である。生徒たちは自主練をしながら気長に待っているので、くれぐれも短気を起こさずにじっくり治して下さるようにと願う。無理をして同じところをまた傷めてしまったら、今度こそ完治までずっと長い時間を要することになるだろう。
 機械であれば壊れた部品をちゃちゃっと取り替えればOKだろうが、傷んだ腱や骨や筋肉が元に戻るまでにはかなりの時間が掛かってしまう。さらに人間の身体は1箇所故障すると、他のところで不具合をカヴァーしようと無理をするので、バランスを崩してしまうことも良くある。生身とは精密にしてデリケートな、だからこそ美しいメカニズムなのだと思う。

 一瞬の怪我が何ヶ月も、下手すると年単位の治療に繋がるという点で、本当に残酷なことである。先日秩父宮ラグビー場で行なわれたマイクロソフト・カップの準決勝、東芝府中vsNECグリーン・ロケッツの試合でも、東芝のFB・立川剛士選手が大怪我をしてしまった。プレイはちょっと荒っぽいけれど、しぶとくて当たりの強い、頼もしい日本代表のFBである。それが、相手ゴールに転がったボールを押さえに走ってさあトライ、という瞬間、芝に足を取られてしまったのだった。
 「ラグビー・ダイジェスト」というTVKの番組でその瞬間の録画を観た瞬間、胃袋がきゅーっと捻れて気分が悪くなってしまった。右足首が、ほとんど90度内側に曲がってしまっているのである(涙)。映画『ミザリー』で、逃げ出そうとして失敗したジェイムズ・カーンの足首をキャシー・ベイツが大槌でぶんなぐるシーン(映画館に声にならない悲鳴が満ち溢れた)と同じくらいのショッキング度であった。

 発表によれば右足首の開放脱臼だそうである。既に手術を受けたという話だが、退院するだけでも1ヶ月から1ヶ月半は掛かるらしい。それから完治するまでに何ヶ月も要るだろうし、さらにリハビリしてトレーニング再開して、元のプレイが出来るようになるまで下手したら年単位。今頃どんなに悔しい思いをしていることだろう。じっくり治して、必ず秩父宮に帰って来て欲しい。
 家人も言っていたが、あの大怪我の原因はかなりの部分、秩父宮ラグビー場の芝生の状態が悪かったせいらしい。芝がもっと頑丈に根付いていれば、ちょっと踏んだぐらいで捲れることもなかったろうし、立川選手が足首を捻ることもなかったに違いない。日当たりが良くないとか、スケジュールが過密だとか、事情はいろいろあるだろう。けれど選手生命に関わることなのだから、せめてもうちょっと条件を整えて試合を開催して欲しい。

 あんな大怪我をするような芝生を張って置くくらいなら、いっそ、土のグラウンドの方がまだマシなのではないだろうか。タックルされて転んだり、ラックの中で揉みくちゃになったりしたら擦り傷いっぱいになるかもしれないけれど、少なくとも足元がぐにゃぐにゃすることだけはないだろうし…。
 今週末からはいよいよ日本選手権も始まる。早稲田大学ラグビー部も、トップ・リーグ上位チーム撃破に向けて1回戦を戦う予定である。もしもワセダの選手の誰かが、芝生のせいで立川選手のような大怪我をしてしまったらどうしよう。もちろんどのチームの選手にも大怪我なんかして欲しくないのだが、やっぱりワセダはわたしにとって別格なのである。
 どうかどうか、誰も怪我しませんように(祈)。

 そして先日の東西対抗戦で顎というか顔面を骨折したワセダのFB・五郎丸歩選手の回復具合も気になってしまう。手術をしなければならないような大怪我だったらしいので、これは日本選手権は絶望だと思っていたのだが、杉並区役所での優勝報告会では「絶対に間に合ってくれると信じています」とか何とか、清宮監督か佐々木隆道主将がコメントしたらしい。
 同日のファンの集いで佐々木キャプテンにサインを頂く時にも、日本選手権への激励と共に「五郎丸選手は大丈夫なんですか…?」と訊いてみたところ、やはり「必ず何とかしてくれると思ってます!」と仰った。ゴロちゃんはもしかして、顔をギプスか何かで固定してでも2月12日のグラウンドに立つつもりなのだろうか。そんなことして大丈夫なのだろうか。
 ゴロちゃんが居ないと正直辛いけれど、無理はしてくれるな、とも思う。ベンチ入りしてくれるだけでも皆勇気百倍になるだろうから、どーしても、と言うのなら、せめてリザーヴ…。




02/03 節分

2006/02/03 20:49
 子供の頃は一応、毎年豆撒きをやった。撒いた豆は、拾って、自分の歳の数だけ食べること、という決まりだった。炒った大豆は実は苦手な食べ物だったので、中学を終わる頃には苦痛になって来たものだ。5〜6粒くらいならばまだ何とかなるのだが、わたしは(今もそうだけど)良く噛まねばならない食べ物は好かん、という不精者だったのである。
 よって、下宿をするようになって以降、豆撒きは1度もやったことがない。家人宅もそういう季節ごとのイヴェントは省略する風習だったそうで、豆撒きの習慣はなかったらしい。なにせ子供の一大イヴェント、クリスマスさえ何もしなかったと言うのだから徹底している。わたしの見たところ、家人宅では「ケーキを食べられるのは誕生日とクリスマスだけ」という縛りがなかったからだろうとは思う。

 昨夜家人が夜勤を終えて帰宅したのが3時頃。転寝をしつつつい待っていたので、床に就いたのは4時近くだった。しかし今朝は7時前に起きて皮膚科に予約の電話を入れ、月に1度の通院&クスリ補充をせねばならない。眠いから先に延ばしてしまおうかなあ、と思ったのだが、明日は秩父宮へ行かねばならないのでダメだし、月曜日は何かと忙しい。そしてクスリは火曜日の分までは既にないのだった。3時間睡眠だろうが選択肢は他にない。
 電話予約で順番さえ確保してしまえば、あとは診療時間に間に合うように家を出れば良いのだが、残念ながら今日はゴミの日だったりして結局2度寝は出来なかった。アタマがボーッとしたままどうにかこうにかクルマを出して医者へ行く。先月よりも症状が出ているのは、恐らく花粉症のハシリの影響が出ているのだろうと言われて安心し、処方箋を貰って薬局へ。最近はどこも院外処方なので面倒臭くてたまらない。

 薬局ではクスリと一緒に小さな正四面体の紙包みをくれた。「節分ですから、お豆です」と言う。こんなサーヴィスをしているとは知らなかった。
 眠くて眠くて朝御飯どころではなかったので、何も食べずに出て来ていた。本当は胃のクスリを呑まなければいけないので、食欲がなくてもなにか食べた方が良いと判っているのだが、今朝はどうにもダメだった。10時を回って流石にお腹も減って来たので、ありがたく紙包みを破って中身を食べる。6粒の炒り豆は懐かしい味と香りがして、やっぱり少々苦手だった。

 今日も家人は夜勤なので、起床したのは正午前後である。軽く食事をしてから家人はスポーツ・クラブへ出掛け、わたしは眠くてたまらないので1時間ほど昼寝。15:00には出勤する家人を送りがてら近所のスーパーへ買い物に行った。スーパーの中身は節分とヴァレンタインの2大イヴェントで大いに盛り上がっている。端っこの方では気が早くも雛祭りコーナーまであった。
 節分コーナーには「今年の恵方はこちらです」と、ご丁寧に足跡を貼り付けて南南東を示してある。こんなところで「こちらです」と言われても、大抵の人は帰宅したらそれがどっちだったかなんて判らなくなるのではないかと疑問。そもそも恵方巻きの風習は、ヴァレンタインのチョコレートと同じくらい後付けなのではないだろうか。

 Wikipediaの「恵方巻き」の項によれば、「恵方に向かって無言のまま太巻きまるかぶり」の行事は、ほぼ100%、海苔業界とコンビニ業界がタッグを組んだ販促キャンペーンによって広まったものであるという。そうだよなあ。関西発祥の風習とは言うが、大阪在住の祖母たちもそんな行事知らなかったもんね。
 そしてこのページによれば、七福神に因んで巻き寿司の具は7種類が本当らしい。故に食べにくい「太巻き」でなければならないのだろう。本当の理由はたぶん「太巻きの方が海苔を沢山使うから」ではないかと思うが。
 ともあれ先のWikipediaのページを信じれば、恵方巻きの起源として語られているエピソードが丸ごとでっち上げである可能性もあるという。確かに当時を直接知っている人は居ないのだから何でもアリかもしれないが、丸ごと作り話かもしれないというのは…(汗)。

 読み返してみたら、去年の節分の日記でも、やっぱり恵方巻きの風習についてハテナだと書いている。川原泉さんの単行本のハシラで初めて「恵方巻き」という言葉を見たこととか、数年前に良く覗きに行っていたサイトでのアンケート調査結果からすると、Wikipediaの説明「1989年に広島県で販売を開始。中国、関西、九州地方での販売を経て、1998年にコンビニでの全国販売開始」というのがビッタシ符合する。
 スーパーの販促ポスター等で「古来より恵方巻きの風習があり…」などとやられると、どうにも可笑しくなってしまうのだった。

 とは言え今日も家人は夜勤で晩御飯が要らないから、わたしの晩御飯は太巻きにしようかな、と一瞬考えた。魚屋さんコーナーでもイヴェント・コーナーでも、種々様々な「恵方巻き」が山のように積まれている。改めて物色して判明したのだが、当然ながらどれもこれもデカい。1本はとても食べ切れない。
 魚屋さんの持ち帰り寿司コーナーを覗いても、普段は並んでいるカッパ巻きや納豆巻きは1本もない。1番細いので「ねぎとろ巻き」である。「七福神に因んで具は7種類」を守るとしたら、カッパ巻きも納豆巻きもねぎとろ巻きもいずれにせよ邪道なのだろう。その辺りで何だかどうでも良くなって、結局買わずに帰って来てしまったのだった(汗)。

 どの道独りで、「南南東はあっちだろうか、こっちだろうか」と考え込みつつ無言で巻き寿司を齧るなんて図、あまりに寂しいもんね。いいんだ。やっぱりイヴェントには無縁なままで(ちょっと寂しい)。




02/04〜05 第43回ラグビー日本選手権・1回戦

2006/02/05 23:14
 最高予想気温5℃だか4℃だかにもメゲず、秩父宮ラグビー場詣でをした。家人は前日の晩夜勤だったので、とてもではないが開場前に行列して待つほどの元気がない。止むを得ずわたしだけ先発して場所取り決行。9時少し過ぎに家を出て、秩父宮には10時半くらいに着いた。既に10人くらいが並んでいたが、無事にいつもの「ワセダ・ラグビー部員席直下」に陣取ることが出来た。ラッキー。
 並んでいる最中、ふと傍らのワセダ・グッズ売り場テントを眺めて新商品(?)発見。背番号付きアカクロ・ジャージ携帯アクセサリー、1個500円(ワセダ・クラブ会員は400円)。たまたま会員証を観戦用バッグに入れっぱなしにしてあったので、意気揚々と「11番」を1個購入。携帯電話にはもう付ける場所がないので、観戦用バッグのマスコットにしたのだった。わーいわーい。

 第1試合は関東学院大学 vs コカコーラWJ、第2試合がお目当ての早稲田大学 vs タマリバ。まるで仕組んだかのように、カントウはOBの多いコカコーラWJと、ワセダはやはりOBだらけのタマリバと対戦。大学選手権の決勝戦が終わってから1ヶ月近く経っているし、その間にテスト期間も挟まっているので、試合勘の鈍りが心配されていた。
 不安は的中し、2試合ともいかにもしょっぱいゲーム内容となった。カントウはもうちょっと調子の良い時であれば、コカコーラWJには充分勝てたのではないかと思う。コカコーラWJは次のシーズンからトップ・リーグ入りが決まっているのだが、逆に言えば「こんな調子だったらトップ・リーグで随分苦労するんではないだろうか」と思うような、あまり纏まっていないチームである。
 カントウのキャプテン・有賀剛選手は本当に良い選手なので、最後は勝たせたかった…。

 ワセダも観ていてイライラする試合展開。タマリバはクラブ大会の優勝チームだが、本来なら余裕で勝てる相手のハズだった。それがこの試合に限っては、コンセントレーションもモティヴェーションもタマリバに段違いで負けている。実戦から離れて試合勘が狂っていたとは言え、大学選手権決勝戦でのピリピリした緊張感は一体どこに行ってしまったのだ! と歯噛みしてしまった。
 前半終了時でなんと7−0のロースコア。辛うじてリードはしていたが、ワセダは肝心なところでミスをするわ、ポイントへの集まりは弱いわ、ラックからの球出しは遅いわと散々な出来であった。しかも後半にはトライを奪われ一時同点という体たらく。それでも最終的には47−7で勝ったからまだ良いとして、試合後は清宮監督にキツークお灸を据えられたのではないかと思う。

 大贔屓の首藤甲子郎選手も、後半何分だったか、通れば間違いなくトライに繋がったハズのパスをノック・オン(前へ落球すること)などミスが出てしまった。もうちょっとでトライという惜しいシーンも幾つか見られ、ファンとしても(そしてきっと首藤選手本人としても)不完全燃焼なゲームだった。
 実戦から遠ざかっていて試合勘が鈍っていたことの他に、タマリバの選手たちのタックルが素晴らしかったことも挙げられるとは思う。首藤選手のランは重心が低くて大変安定しているのだが、その首藤選手でさえも振り払い切れないような、ガッチリとして低いタックルをタマリバの選手たちは掛けて来ていた。ワセダOBが多いから「判っている」ということもあるだろう。
 トップ・リーグの選手たちも、きっとああいう一筋縄で行かないタックルを仕掛けて来るだろう。と言うことは、このゲームの反省点は、来週の2回戦にきっと活かせると思う。ハンド・オフとスピン、ステップなどを臨機応変に取り入れれば、大きな選手からのタックルのタイミングを外すのは不可能ではないに違いない。

 試合観戦後は久し振りに会う友人たちと晩御飯をご一緒した。観戦用バッグを持ったままなので、つい自慢こいて、佐々木隆道キャプテン、HO・青木佑輔選手、SO・曽我部佳憲選手、大贔屓WTB・首藤甲子郎選手のサイン入り応援旗を見せびらかす(阿呆)。ミーハー極まれり…(汗)。
 たっぷり4時間も食ったり飲んだり喋ったりしていたので、池袋で開催された「押井守ファミリー・ナイト」オールナイト企画のことは忘れていられた。やっぱり観たかったけど。
 良い気分で帰宅途中、自宅最寄駅を降りたら雪が積もっていた。どうやら通り雪(家人の表現)があったらしい。さらっさらのパウダー・スノーはかなり降ったようで、目算で7mmほどの積雪である。どうりで寒かった訳だ…。

 こんなに寒い中で試合をして、重大な怪我人が出なかったのはラッキーかもしれない。しかし佐々木隆道キャプテンが後半途中で負傷交代していて、ワセダのサイトでは清宮監督が「折れてなければいいですが」などと不吉なコメントを出しているのが非常に気になる。きっと無事でいてくれるに違いないと祈るのみである。
 顎の骨折で療養中のFB・五郎丸歩選手の姿も、学生席で見ることが出来た。あっと思ったらたちまち人だかりが出来る、相変わらずの人気者である。ワセダ・サイトの特集「継承」で「行けそうな感じ」とコメントしている通り、見た目はまったく問題なさそう。しかしコンタクト出来るかなあ。無理しないで欲しいのだが…。

 今日のマイクロソフト・カップでは予想通り東芝府中ブレイブルーパスが優勝。ワセダの2回戦の相手は去年と同じ、トヨタ・ヴェルブリッツと決まった。今度こそ、大学選手権決勝時の集中力やキモチを呼び覚まして、勝って欲しい。でも誰も怪我はしないでね…。

 昨日の飲み会で「日記はもっと短くまとめなさい」とアドヴァイスを頂いたのだが、結局やっぱりこんなに長くなってしまった。垂れ流しである(大反省)。でも、1時間なら1時間と決めた中で「これとこれとこれを書こう」と思うと、どうしてもどんどん長くなってしまう。たぶんアタマが悪いんだな…(とほほ)。




02/06 バック・アップは小まめに

2006/02/06 14:04
 ラグビー日本選手権1回戦と、友人たちとの飲み会があった土曜日、帰宅したら留守電にメッセージが入っていた。お亡くなりになったHDDレコーダを修理に持ち込んだ、メーカのサーヴィス・ステーションの担当さんだった。緊張して聞き入る家人とわたし。見積もり金額の伝言の後、肝心のHDDの中身についての言及があった。
 「データの保存は出来ません。HDDを初期化することになります」と最終通告である。ガーーーーン。家人は「空耳アワー」の蓄積を、そしてわたしは「選り抜きスペンサー」をひたすら惜しむ。多少面倒臭くても、自力でデータ復活させる方法はないものだろうか。

 家人がネットでいろいろ検索したところによると、HDDクラッシュ後のデータの救済を請け負ってくれる業者さんもあるらしい。ただし料金がベラボウに掛かる。100MBで50万円とかはザラらしい。まあ確かにそうだろうな、と思う。クラッシュしたHDDの中身を解析して、バラバラになったセクタをいちいち拾い出し、1個1個手作業で繋ぎ合わせなければならないのだ。セクタの順番だってきっとバラバラだろう。
 HDDレコーダの場合はさらに論理フォーマットが特殊だからなお大変である。メーカではそういう仕様を公開していないから、下手に解析するとその作業そのものが著作権違反になる恐れもあるらしい。HDDが飛んで泣いているユーザは多いだろうが、復旧作業でお金を取るサーヴィスをメーカさんが始めるには、とてもではないが効率が悪くてペイしないだろう。

 家人が某巨大匿名掲示板等を探し回ったところ、ウチのと同じようなトラブルに見舞われたHDDレコーダのユーザも多いらしい。書き込みによれば、データが増えた結果HDDの管理領域にまではみ出してしまい、そのせいで管理領域が壊れて読み出しも削除も出来なくなっている、という症状らしい。ハードについては全然知らないけど、どうしてそんな設計にしておくのだろう、と腹が立つ。
 そこまで判っているのなら、管理領域とやらにはみ出したデータだけ削除すれば、後は簡単に復活するような気もする。どうして全部一纏めにイニシャライズなんだよ! 不親切じゃんかよ(涙)。

 ということで家人もわたしも落ち込みつつ、最近はPCのデータも、今までになくマメにバック・アップするようになっているのだった。2人とも痛い目に遭わないと学習しない性質なのである。しかも咽喉元過ぎれば熱さ忘れるタイプでもあるので、このマメさがいつまで続くかは不明。PCのネットワーク(ストレージ)HDDが去年おかしくなった時も、小まめなバック・アップの習慣は長く続かなかったっけ…。
 新しく買って来た方のHDDレコーダも、家人は今のところ「3ヶ月に1回はデータをメディアに移して、HDDを初期化しよう」と言っている。本当にそんなマメなことを、ウチの2人がやるだろうか。ううむ。

 そんなこんなのショックを引きずりながら、昨夜遅く、風呂に入っていたのだった。洗髪後、俯いて目を閉じてシャンプーの泡を洗い流していると、突然シャワーのお湯が氷のように冷たくなった。おおっと、給湯器が不安定になったのかな? 特におかしいとも思わず濯ぎを中断し、湯温が安定するまで待つことにした。しかし、10秒経っても水のまま。おかしいなあ?
 どうしたんだろう、と思って目を開けたら真っ暗である。一瞬、自分の髪の毛が目の前を覆っているから暗いのだろうかと思ったが、それにしても念入りに真っ暗なので、そういうことではないらしいと見当が付いた。眼科の主治医には「緑内障がある人は最悪の場合、いきなり失明することもあるから、兆候が出たらすぐ受診するように」と言われているのだが、両目一辺と言うのも変である。

 パニック体質なわたしにしては珍しく、慌てず騒がず第3の可能性を導き出した。停電しているのだ。というかたぶん、家人が何かやってブレーカを落としてしまったのだろう。
 待つこと数十秒、家人がバタバタとやって来て言った。「ごめんごめん、脱衣所のヒーターを点けているのを忘れて電子レンジを使っちゃった」だそうである。今までにも数度、脱衣所ヒーター&電子レンジとか、電子レンジ&トースターとか、ホット・カーペット&アイロンとかでブレーカを落としたことがある。これがイヤなので、脱衣所用の暖房はもっと消費電力の少ないものに換えたいのだが、今のところまだいいものが見付からない。

 ブレーカを上げればすぐに復旧するが、ヒヤリとしたのはPCである。わたしが風呂に入る直前、家人はCドライヴのバック・アップに取り掛かっていたのではなかったか? 急に停電したらそっちのHDDまでクラッシュするかもしれないではないか。
 幸い、家人が設置してある無停電電源のお陰で、バック・アップ中のPCは何も影響を受けることはなかった。備えあれば憂いナシと、家人も何となく得意そうである。

 とは言え、キッチンの電子レンジとか、ガス・コンベックとか、オーディオ・ミニ・コンポなどの時計が全部飛んでしまった。再設定するのは別に手間ではないのだが、モノによっては時計合わせの手順を忘れていたりするので大変面倒である。CATVのSTBなんかも、録画予約などの設定が飛んでいるのではないだろうか。こういうのはバック・アップしようがないしなあ。やれやれ…。




02/07 週末に向けて

2006/02/07 21:40
 体調は上々である。週末に何があるかと言うと、もちろんラグビー日本選手権の第2回戦。相手は昨年惜敗したトヨタ・ヴェルブリッツ。プロのチームだし、強力なFB・五郎丸歩選手は顎骨折という大怪我の直後だし、先日の1回戦ではNO.8・佐々木隆道キャプテンが脇腹を傷めて途中退場している。実戦から離れていた時間も長く、チームはベスト・コンディションからは遠いかもしれない。
 でもそれでも、勝てる可能性はゼロではない。わたしとしては、イメージ・トレーニングの中で、高知から2回戦を観にいらっしゃるRさんと手を取り合い、キャーキャー喜んでいたりするのである。
 わたしがイメトレしてどうなる、という点には敢えて目を瞑る(汗)。

 その前日には、上井草グラウンドで直前練習も行なわれる。こちらにもRさんがお出掛け予定だと言うので、調子に乗ってわたしも行こうかと思っている。試合前練習を見学することの他にも、あまりにミーハー過ぎて恥ずかしくて書けない目的もあったりする。家人には例のごとく「バッカじゃないの?」と顰蹙を買ってしまった。たぶん、このミーハー心を判っていただけるのは、Rさんくらいのものだろう。
 12日の試合観戦には、休日出勤の家人は出掛けることが出来ない。申し訳ないなあと思いつつ、11日(前日練習)、12日(試合観戦)、13日(バレエ教室)と、3日連続で家人は独りで晩御飯である。せめてもの罪滅ぼしに、出来る限りのご馳走を作って出掛けようと思うのだった。

 美味しいものを食べるのが何より好きな家人は、当然のことながら、グルメ番組を観るのも大好きである。『チューボーですよ!』とか『ゴチになります7』、傾向は違うが『愛のエプロン』などなど。不定期に出て来るグルメ・ランキング系のものもマメにチェックしていて、先日は『ラーメン店ベスト33』(タイトル不確実)という番組をちゃっかり録画していた。
 どうも全国のラーメン・ファンにアンケートを取って、その中の上位33店を紹介する番組らしい。ベスト20でも30でもなくて、何故「33」なのかちょっと不思議だが、ともかくその中の20位が比較的近所にある、行ったことのない店だった。

 店の名は「胡心房」。以前は「虎心房」と言って稲城にあったのだが、去年5月に町田駅近くに移転して来たらしい。スープは基本がとんこつなのだが、一端冷やして脂を取り除き、その分のコクを鰹出汁で補うという凝ったことをしているそうな。画面を観ただけでもなかなか美味しそうである。
 家人も目を付けていたらしい。10時過ぎに起き出して来て「行ってみようか」と言う。夜勤なので時間的には余裕だが、起きてまず食べるのがラーメンってのも凄いと思った。わたしの方はと言うと、ゴミ出しをせねばならないのでちゃんと早起きしていたため、そろそろ胃袋も活動を開始してくれている。クスリをちゃんと呑んでいるせいか、この頃は胃が痛むこともない。うん、イケるんじゃないかな。

 12時の開店とほぼ同時に到着したのだが、既に長蛇の列が出来ている。20人近くは並んでいたと思う。家人はヨドバシへ買い物に出掛け、わたしは買ったばかりの『博士の愛した数式』を読みながら待った。寒かった。TVで紹介された直後なので、普段よりも行列は長かったのだろう。
 注文したのはわたしも家人も「味玉らぁめん」。女性限定の「ヘルシーセット」もあるらしいのだが、「初めての店ではなるべくオーソドックスなメニューを頼むべし」という石神秀幸氏の言葉に従うことにしたのだ。

 TVで見た通り、見た目はかなりこってりした感じなのだが(写真を撮り忘れた…)、レンゲでスープを一口飲んでみると案外あっさりしている。器の片隅には鰹節の粉が入ったネギ油(?)が垂らしてあって、混ぜながら食べると風味が微妙に変化して飽きない。麺はほぼストレートの細麺で、ネットで調べたところによればコンニャク粉が混ぜてあるらしい。かなり柔かい歯応えなので、もっと固い麺がお好みの向きには合わないかもしれないが、わたしは大好きである。
 具は中身がとろとろ半熟の煮卵、チャーシュー、メンマ(刻み昆布付き)、刻み長ネギ、海苔。スープのとんこつ醤油味を良く引き立てる、多くも少なくもない量だった。煮卵と、とろけるように柔かいチャーシューはもろに好みである。スープも熱過ぎないし、総合的には非常に女性向けの印象の、何とも優しいラーメンだった。胃にも優しかったのできっとまた行くと思う。次は豆乳麺かな♪

 と言うことで、週末に向けて体調管理も万全、気合もバッチリなのである。日曜日には早起きして、張り切って秩父宮ラグビー場へ赴くことにしよう。勝ってくれるといいなあ♪




02/08 ついうっかり

2006/02/08 23:33
 今日も家人は夜勤。そういう日はどうしても2人とも朝寝してしまいがちなので、なんだか日中が短くてもったいない気がする。そう思うのならきちんといつも通りに起きて活動開始すれば良いのだが、ついつい3時とか、夜更かししてしまうのである。お肌にも、胃にもきっと良くないと思うのだが…。
 ともあれ家人を駅まで送りがてらスーパーに買出しに行き(水曜日は野菜の20%割引デイなので)、帰宅後mixiなどをちらちらと覗いていた。そうしたら、友人Rさんの日記に面白そうなパズルが紹介されていた。

 ストーリー性のあるパズルで、とある1室に閉じ込められてしまった主人公が、部屋中に散らばった手掛かりを集め、謎解きとパズルをクリアして、外へ脱出するという趣向である。難しいよと書いてあるのでどんなものかと試してみたら、これがもう、手も足も出ないほどの難度である。
 最初はアンチョコを見ないでクリアしてやる、と思っていたのだが、とてもとてもそんなことは無理。仕方がないので友人の日記に貼ってあったリンク先へ、渋々ながら出掛けて行った。

 問題のパズルは「My Diamond Baby」というタイトル。アンチョコのサイトはその1その2にある。
 クリアするとエンディングが観られるのだが、一応、名前を登録出来ちゃったりもする。わたしは132066番目のクリアで、所要時間は約55分。タイムをメモしておくのを忘れてしまったのだ(阿呆)。
 ただし、2度ほどチャレンジしかけて途中でどうしても用事でPCの前を離れなくてはならなくなり、そのたんびにやり直している。つまり最初のトライアルでエンディングまで行くとするなら、きっともっと時間は掛かったハズだと思う。

 途中に出て来るキイ・ワードや暗号は、やり直すたびに違うものになっていたので、前のを覚えておいてもムダだったりする。途中で止めたら、ちゃんと最初からやり直さないとダメというシステムなのだ。continue禁止、潔いなあ。
 ともあれ大変面白かったので、クイズやパズル好きの方はぜひチャレンジを♪ ただし始めると止められなくなっちゃうので、暇な時間を狙ってどうぞ♪




02/09 たまにはチクチク

2006/02/09 23:53
 一昨年10月14日の日記で書いたようなのだが、冬用のパンツで1本、どうにも扱いに悩むものがあった。義母にいただいたコットン・コーデュロイの黒いパンツで、品は大変良いのだが、ちょっとサイズが合わない1本である。考えた末に腰周りにタックを2本増やし、両サイドを少々縫い縮めて履けるようにしたのだった。
 暖かくて軽くてなかなかお気に入りなのだが、1つだけ未解決事項があった。裾が短いのである。ちょっと気恥ずかしくて、さらに裾から隙間風が入って寒いのが困ってしまう。
 別に義母のおみ脚が短いのではなくて、ミセス用のアイテムは、デフォルトが少々短めに出来ているらしい。義母も「普段着用に着潰していいわよ」と下さったのだが、家の中でだけ履く訳にも行かない。

 2シーズン目のこの冬、やっぱりどうにも裾の短いのが気になって、なんとかしてみることにした。まずは裾上げを全部取ってしまおう。前シーズンもそうしようかと思ったのだが、裾上げ部分はせいぜい4cmほどしかなかった。これだけ出してもあまり変わらないように思って、結局そのままにしたのである。
 ダメ元でまつり縫い部分を解いてみたのだが、やっぱり全体としての長さはそれほど変わらない。しかも布の折り目の部分が、折り癖が付いてちょっぴり目立つ皺になっている。洗濯してスチーム・アイロンを掛けてもやっぱり消えなかった。これではさすがに履くのは無理である。

 ジーパンならば多少裾が短くても、他のを裾上げして切った部分を縫い足して気軽に履くのはアリだと思う。却ってパッチ・ワークっぽくて素敵かもしれない。とは言えコーデュロイのパンツでそれをやったら凄く変に違いない。ファッション音痴のわたしでも、流石にその程度の見当は付いた。
 じゃあどうしよう。散々悩んだ結果、コーデュロイのパンツの裾に継ぎ足してもそれほど変ではない素材はレースではないか、と思い付いた。黒いコットン・レースを買って来て裾に縫い付けてしまおう。コーデュロイにレースはちょっと変かもしれないけれど、ジーンズの裾にレースを付けている人を見たこともあるから、きっとまあまあ許容範囲に違いない。
 改造パンツ
 こちらが出来上がりである。画像が潰れてしまって良く判らないのだが、幅5cmほどの黒いコットン・レースを中表になるように縫い付けて、それから裾を1cmほど折込んでまつり縫いをした。履いてみたらレースの部分が踵と床ギリギリに擦るか擦らないかという長さなので、靴を履いたらちょうど良い感じになるだろう。足の甲部分も、靴下が見えちゃう状態からは脱することが出来た。
 画像では全然見えないのだが、元々の裾だった部分の折目というか皺の部分には、模様の似ている幅1.5cmほどの黒いコットン・レースを縫い付けてある。裾の部分は一番下から黒レース(5cm弱)、コーデュロイ部分(2〜3cm)、黒レース(1.5cm)という横縞模様になったことになる。

 裾の拡大図も撮ってみた。目を凝らすと、2本目の黒レースが縫い付けてあるのが判るかもしれない。とりあえず、よそ行きには着られないかもしれないけれど、普段着用にならこれで充分だろう。レースとは言えカヴァーとなる布が付いたことで、隙間風の入り具合も以前よりはずっと改善されるのではないだろうか。
 ウチにミシンはないので全部手縫いだが、直線縫いだけなので何とかなった。これ履いて外出するのは、最初はちょっと勇気が要るかもしれないけれど、とりあえずパンツもレースも無駄にせずに済んだので、まずは満足なのだった。




02/10 持ち歩けるゲーム

2006/02/10 15:34
 ゲーム自体は嫌いではない(どころか相当好き)なのだが、ゲーム○ーイなどの携帯ゲームはあまり好きではない。持ってないからやったことがなく、正確には「好きかどうか判らない」のではあるが、「家の外でゲームをする」ことそのものがあまり好きではない。これからも持つことはないだろう。
 携帯用ゲーム機の印象自体もあんまり良くない。これは理由がはっきりしていて、出先で遭遇するゲーム機たちに、うるさい目に遭わされてイヤになっちゃったのである。

 電車の中、郵便局の窓口で待っている間、甚だしきは病院の待ち合いなどなど。ああいったところでピコーン、ピコーンという電子音が聞こえて来ると無性にイライラする。たまにいい歳の大人が、ケータイのキー操作音をオフにしないでメールを打っていることもあり、あれもゲーム機の電子音と同じくらい嫌いである。ゲーム機はひょっとすると音が消せないのかもしれないが。
 車内での通話はご遠慮下さいと言われているのだから、キー操作音だって歓迎されないくらいのこと、判るだろうと思うのだが。ただし隣に座った人がピコピコやっていても「その音消してください」とは言ったことがない。小心者なので、よほど気に入らない時には黙って席を替わるのみである。ちょっと情けない。

 とは言うものの、ちょっと心惹かれるソフトも存在するのだった。ニンテンドーDSの「脳を鍛える大人のDSトレーニング」である。これが結構売れているそうで、第2弾の「もっと脳を鍛える(以下略)」も出ているらしい。
 やってみたことはないのでCM等からの想像だが、脳の反射速度とか「同時に2つのことをイメージする」とか空間認識能力などを鍛えるミニ・パズルがたくさん入っているソフトなのではないか、と思う。こういうのをやったらテレ朝で毎年放送している「テスト・ザ・ネイション」などもいい線行くのではないだろうか。

 青春出版社から出ていた「MENSA IQ148にチャレンジ!」などのクイズ本も好きなので、ああいうののゲーム機版ならば惹かれるのは当然だよなあ。…と思ってニンテンドーの該当サイトに行ってみたのだが、予想とは少々違うソフトらしい。メインになるのは簡単な計算と文章の音読の反復。両方とも速くやるほど良いらしい。つまりは「脳の反射速度」を重点的に鍛えるソフトなのだろう。
 脳年齢を判定してくれるのも面白いな、と思ったりする。誰だって実際の年齢より高い判定結果が出れば奮起するだろう。それがトレーニングを続けるにつれてだんだん下がったりしたら嬉しいに決まっている。

 元になっている研究が果たして正しいのかどうかは措くとしても、この手のゲームだったら、ハマり過ぎて日常生活に支障を来たすこともないだろう。携帯ゲーム機の最大のユーザは子供たちだろうが、少子化で子供が少なくなっている昨今、「いかに大人にこういったゲーム機に興味を持ってもらうか」という工夫ではなかなか優れものだと思う。
 PCゲームのソフトだったら絶対もう買っちゃっているハズなのだが、残念ながら、コレをやろうとしたらまずハードが要る。ニンテンドーDS本体の希望小売価格は1万5千円。このソフトだけのためには手が出ない。

 子供の持っているDSを大人も楽しめるようにというのが基本的なところなのだろう。子供が学校に行っている間、親がこのソフトをやってますなんて図は想像に難くない。ひょっとするとそういう図式を作ることで、親たちが携帯ゲーム機を目の敵にすることも減るかもしれない。
 いいなあ。ちょっとやってみたいなあ。でも昔と違ってこの手のソフトがPC向けに移植されることもほとんどない。しかしどう考えても本体を買うほどの気合は、やっぱりないのだった。




02/11 前日練習

2006/02/11 22:58
看板  上井草にある早稲田大学ラグビー部の寮入り口前には、こんな看板が立っている。いつからあるのかは知らないが、見ると微笑ましく、元気が出て来るので、わたしは大好きである。明日12日の日本選手権2回戦に備えての前日練習が行なわれたので、観に行くしかないと、出掛けて行ったのだった。
 実は目的はもう1つあって、その…ヴァレンタインのチョコレートを、首藤甲子郎選手に渡そう、というものだった(汗)。2月のアタマにバックスの特集「継承」と言うのがアップされたのだが、そのラストで首藤選手が「チョコレート待ってます」と発言したのである。どーするよ、わたし? と迷ったのも一瞬、次の日にはチョコレート売り場をウロウロしていたのだった(阿呆)。

 残念ながら今日も明日も家人は休日出勤。最初から、明日の2回戦はわたしだけで観に行く予定だった。この試合に関しては自宅でTV観戦ということは考えられず、はるばるRさんもお見えになるので、家人はおいてきぼりを喰らう羽目に陥ったのである。
 当初は、2回戦が終了後、クール・ダウンをしているワセダ選手たちのところへ行って、チョコレートを渡そうと思っていた。勝ってくれればお祭り騒ぎである。このパターンに勝るシチュエーションはちょっと考えられない。しかしもしも…? チョコなんか渡してる雰囲気ではないかもしれない。

 翌日以降は結構忙しいから上井草に行っている時間は取れない。どうしたものかと思っていたら、Rさんが「前日練習見学に行って、その時お目当て選手にチョコを渡す予定です」と連絡を下さった。おお、その手があったか! ではいざわたしも、前日練習見学に参ろうではないか。
 大本命は首藤選手だが、曽我部佳憲選手と内橋徹選手も応援したい。悩んだ挙句、結局用意したチョコは3つ。ただし首藤選手のだけちょっと張り込んでいる(ごめんねソン&ウッチー)。カードは手作り。茶色の皺寄せ和紙に上質紙で裏打ちして2つに折り、グラフィック・ソフトでラグビー・ボール型を打ち出して切り抜く。表には白い紙で模様を貼り付け、マジックで皮の縫い目を描いて出来上がり。自画自賛だが結構可愛く出来た(写真を撮っておくのを忘れた…)。

 予定ではかなり早めに出掛けて、練習に出て来る前の選手たちに渡そうと思っていた。ところが、晩御飯の仕度をある程度済ませて行こうと思ってバタバタしていたら、思いもよらぬハプニングが出来してしまった。子持ちカレイの牡蠣油蒸しがメニューだったのだが、蒸し時間を短縮するために、下味を付けたカレイを電子レンジで下拵えしようとしてうっかり卵が爆発(汗)。
 そうなるのではないかと思って、予め孔をぶすぶす開けておいたのだが、やっぱり足りなかったらしい。おかげでカレイは20%ほど吹っ飛んでしまうやら、電子レンジの中は悲惨な状態になって掃除にえらく手間取るやら、散々であった。急がば回れという諺をしみじみ噛み締めたのであった。

 そんなこんなで出発が遅れ、上井草に着いたのは練習開始の30分前だった。当然もう選手たちはアップを開始している。流石のわたしもグラウンド内でチョコレートはオロカだと判ったので、諦めて練習後を待つことにした。
 とは言え、先日のファンの集いを怪我で欠席した超人気FB・五郎丸歩選手のサインも頂けたし(もちろん「荒ぶるTシャツ」に)、応援旗に仕上げとして清宮監督のサインも頂いた。明日はこれを持って、秩父宮へ出陣である。ご一緒するのはやはりRさんと、Rさんのお友達のNさん。今日もRさんはNさんといらしたので、3人で無駄話などしつつ練習を見学した。
 前日なので軽めのメニューだが、先発とリザーヴのメンバー22人の「決意表明」の時間は感動的であった。明日はぜひぜひ勝って欲しい。

 懸案のチョコレート(汗)も、無事3選手にお渡しすることが出来た。「本命」チョコなんぞ差し上げたのは、ひょっとすると20年ぶりくらいの話かもしれない。家人がイヴェント嫌いなので、家人にさえヴァレンタインのプレゼントはしたことがないのだ。
 皆さん人気者なので、きっとチョコはいーっぱい貰っているだろう。そのチョコ1つ1つに込められたファンの気持ちが、明日のファイトに繋がると良いなあ、と思う。
 経済力が許せばメンバー全員にプレゼントするのだがそうも行かない(汗)。そしてメンバー全員に頑張って欲しいと思うものの、チョコをあげた3選手、中でも首藤選手が、明日の試合で大活躍してくれると嬉しいのである。頑張れワセダ!




02/12〜13 feelin' groovy♪

2006/02/13 14:39
 当然その理由は、昨日のラグビー日本選手権2回戦で、ワセダがトヨタ自動車ヴェルブリッツを破ったからなのであった。
 去年の今日は、同じカードで惜敗し、空気の抜けたような気分で帰ったっけ。一緒に観ていたRさんが泣いてしまって、つられてわたしも泣きそうになったっけ。後ろの学生席に座っていた当時4年生の遠藤隆明選手が、真っ赤な目をして歯を食い縛っていたっけ。
 1年後もやっぱり同じ場所に座っている。休日出勤で来られない家人の代わりにご一緒したのはいつものRさんと、Rさんの友人Nさん。「同じゼッケン 誰かが着けて また次のシーズンを駆けて行く」というユーミンの「NO SIDE」の1フレーズが浮かんでなんだかジーンとする。いかんいかん。あれは敗戦後の歌ではないか。

 第1試合のNECグリーンロケッツ vs コカコーラWJの試合は、予想通りNECの貫禄勝ち。もうこの辺りで観客がどんどん増え、メイン・スタンドの自由席には「満席」の札が出ていた。
 開場待ちだって先週より出足が段違いだった。わたしは家人の晩御飯の仕度に手間取り到着が10時になってしまったのだが、既に10人近くが並んでいた(びっくり)。9時45分に到着したというRさん&Nさんに、ありがたくコバンザメさせていただく。それでも2番目だもんね…。ワセダの人気っぷりが良く判る。

 いよいよ試合開始。今年も先取点はワセダ、2つのPGで6−0である。ここまでは去年とほとんど同じ展開。しかし前半23分、ペナルティからトヨタ・ゴール前5mでライン・アウトを得て、得意パターンのモールから左隅へトライ。ダウン・ボールしたのはNO.8・佐々木隆道キャプテンらしい。レフェリーの手が上がるより前に、バック・スタンドの観客が総立ちになって、わたしたちにも「トヨタからの初トライゲット」が判った。残念ながらGKは失敗したが、11−0と大きくリードである。
 31分にはSO・曽我部佳憲選手が絶妙のフェイクでギャップを突いてゴール真下にトライ。観客席は大騒ぎである。10分程にも同じようにギャップを窺うシーンがあったので、今回も狙っているのだろうとすぐに判った。さすが「キング」と綽名される曽我部選手である。昨日、わたしは曽我部選手にもチョコを渡していたので、Rさんと「チョコレート効果かしら〜♪」とキャーキャー騒ぐ(汗)。

 トヨタも流石トップ・リーグ4位、28分にWTB・内藤慎平選手の見事なビッグ・ゲインからLO・トロイ・フラベル選手がトライ。Rさんの悲鳴をバックに、フラベル選手の大きな背中がどんどんワセダ・ゴールに向かう。果敢なタックルをしたCTB・今村雄太選手が吹っ飛ばされるシーンでは、フラベル選手のパワーに仰天。そこへ大贔屓のWTB・首藤甲子郎選手がなおも追い縋る姿には感動した。惜しくも被トライ阻止とはならなかった。
 そういえば去年の試合では、前半開始10分少々のところで、フラベル選手にタックルに入った首藤選手は肩を脱臼してしまったんだっけなあ。わたしはタックルなぞやったことがないが、物凄く痛くて怖いものだろうと思う。ラグビー選手の勇気には感服してしまう。

 PGをさらに1本追加し、このまま21−7で前半を終わってくれるかと祈るような気持ちで観ていた前半39分、またしてもWTB・内藤慎平選手のビッグ・ゲインからNO.8・フィロ・ティアティア選手がワセダ・ゴール右隅にトライ。思わず「外れて頂戴」と祈ってしまった(スポーツマン・シップに反すること甚だしいが)GKも、スーパー・ブーツの異名を取るSO・廣瀬佳司選手が見事に決めた。
 21−14で折り返した後半10分、信じられないプレイが飛び出した。わずかにワセダ陣内に入ったところでトヨタがパスを回し、あわやピンチかと思った瞬間、LO・内橋徹選手が奇跡的なインターセプト! つんのめるようにボールを奪った内橋選手は、そのまま65mを走り抜けて見事に奪トライしたのである。追い縋ったのは俊足FB・水野弘貴選手、一昨年はカントウのWTBで、ともかく足の速い選手だった。

 内橋選手はジリジリ間合いを詰められながらも、ちらりと後ろを振り返って追っ手を確かめ、コースをずらして振り切ると言う冷静なランを魅せた。やったぞ、というようなダウン・ボールで会場はまたしても総立ち。抱き合って喜ぼうと隣のRさんを振り向いたら、Rさんは座席に泣き崩れていた。前日に2人ともチョコを渡していたので、ダブル効果ですよねっと言い合いつつ、この辺でもう咽喉はガラガラである(汗)。
 直後に、仕返しのようにまたまた内藤慎平選手にパスをインターセプトされ、きれいにトライを奪われる。28−21、得点差はわずかに1トライ1ゴール分。両チームとも1つずつPGを得たが、ワセダは外してトヨタは決めた。いよいよ28−24、トライ1つで逆転されてしまう。

 それからの残り15分は防戦一方だったが、ワセダは見事に守り切ってくれた。選手交代で投入されたWTB・セコベ・レアウェレ選手は、去年はラスト10分で2トライを挙げてワセダを突き放した最終兵器。今年も何度も何度も危ういシーンを繰り広げつつ、低いタックルで懸命にトヨタの前進を阻む。ロス・タイムに入って3分後、ついにワセダ・ゴール前10mでのトヨタ選手ノック・オンで試合終了となった。
 その瞬間巻き起こった地鳴りのような歓声、秩父宮の観客が皆立ち上がって手を振った光景、わたしはずっと忘れられないと思う。後ろの学生席からは感極まったような「秩父宮が、全部、立ってる…!」という言葉が聞こえた。たぶん4年生のFL・宮田昇選手か飛田亘選手だと思うのだが、きっと深い印象を受けていたのだろう。

 そんな訳で、ついについに、トップ・リーグ上位チームを撃破したのであった。このシーズン始まった当初からずっと「打倒トヨタ」を目標に掲げて来たワセダ。来週は準決勝、トップ・リーグとマイクロソフト・カップの2冠を達成した東芝府中ブレイブルーパス。今日の勢いに乗って、是非とも来週も勝って欲しい。わたしも一生懸命応援したいと思う。
 何はともあれワセダ選手の皆さん、お疲れさまでした。夢はまだまだ終わっていない。終わらない夢を、見たい。




02/14 変わった物の試食ページ

2006/02/14 18:42
 誰に聞いたのか忘れてしまったのだが、非常に勇気のある人のページ「ざざむし」が面白い。たぶん知る人ぞ知るという感じで、相当有名なページなのだろう、トップ・ページのカウンタは91万アクセスを軽くオーヴァーしている。上位ページ(というか大元のサイト)に辿り着いたら、サイト・オーナーは釣りが趣味の30代男性らしい。
 オーナーさんも間違いなく愛読してらっしゃると思うが、このページ、石川雅之氏の『もやしもん』が好きな人は絶対面白く読めると思う。コンセプトはたった1つ。「ちょっと珍しい(普通なら食用でない物も含む)食べ物を食べてみる」だけである。

 試食したアイテムは肉、魚介、虫、植物、醗酵、その他の6系統に分類されている。趣味が釣りということで魚介系項目が一番多い。ハコフグや、先日『The! 鉄腕DASH!』に出て来たアカヤガラなどの、記事を読むだけでお腹が減って来るような超美味しそうなのもあれば、有名な外来植物セイタカアワダチソウ、ジョロウグモ(!)、クロイロコウガイビル(!!!)なんてのもある。
 「わたしも食ってみたい」とは流石に思えないが、個人的には読み物として非常に面白い。ただしお魚の解体の様子とか、虫系苦手な人は、覚悟して読む方が良いかもしれない。

 感心するのはこのオーナーさん、無闇矢鱈に「ヘンなもの」を食べているのではない、と言うこと。きちんとその食材の生物学的分類とか、生育地域による毒性の違いなども考えているらしい。フグ毒のテトロドトキシンを「TTX」と略記しているところからすると、恐らく水産学的な専門知識も相当ある方だろう。
 何も知らずに山に入って、その辺のきのこを適当に採って来て食べて中毒、なんていうニュースを時々見聞きする。このざざむしページに時々出て来る「変わった物を食う時の覚悟」を良く読んで、根性入れてから食べた方が良いと思う。菌類の多様性は信じられない程だし、たぶん植生場所の違いによっても、毒があったりなかったりということも有り得るのだし。

 ところで、歴史的な勝利から2日目の今日になっても、まだアタマの中はぽわーんとシヤワセに浸っている。何を見ても聞いても、ワセダの選手たちのハッスル・プレイを思い出してにんまりしてしまう。家人には「阿呆か」と散々バカにされているが、嬉しいんだから仕方がないではないか。
 しかも家人と来たら、古いVHSテープのライブラリを整理していて、1988年の日本選手権、ワセダ vs 東芝府中の試合を発掘してしまった。18年前、当時2年生だった清宮克幸監督が出場し、大学生チームが社会人チームを破った記念的ゲームである。録画を観ていると、一昨日の熱戦を思い出してまたジーンとしてしまう。
 緊迫感と迫力は、一昨日の試合と似ている感じ。19日、この時の再現となると良いなあ…。

 全然関係ないが昨夜、トリノ五輪のフィギュア・ペアのフリー演技を、結局最後まで観てしまったのだった。ダン・ジャン&ハオ・ジャンの中国ペア(チャンと読むのかと思っていた)が、最初の大技、スローの4回転で女性が転倒、負傷。これはもう演技続行不可能かと思ったら、ダン・ジャン選手は気力で「やります」と言い張り、結局プログラム途中から再開して滑り切ってしまったのだった。
 スゴイのは残りのプログラムの完成度が非常に高かったこと。ツイストなんかメチャクチャ高いし、ソロ・ジャンプもきっちり着氷していた。怪我の程度はかなり重そうなのに、やり遂げることに拘る、これがオリンピック精神なのかなと感動。そして見事に銀メダルを勝ち取ってしまった。おめでとうございます♪

 ワセダの公式サイトによれば、vsトヨタ戦ではFB・五郎丸歩選手、NO.8・佐々木隆道キャプテンの他にももう1人、骨折を押して出場した選手が居たらしい。ダン・ジャン選手の拘りと通じるものを感じて、またまたじーんとしてしまったのだった。(しかし本当に、どんなネタでもラグビーに還るなあ。今週1週間はこの状態に違いない/汗)。




02/15〜16 氏より育ち(やや意味不明)

2006/02/16 15:03
 なんだかバタバタしているので昨日は日記をサボってしまった。
 今日も「ネタないし、いいかなあ。土日に備えて片付けや掃除をしたいしなあ」と思っていたのだが、物語のようなニュースを見付けたのでちょっとだけ書いておこう。

 目を引かれたニュースはこちら。「<モーグル>男子モーグル銅メダリスト、次の夢は“実の両親探し”」というもの。
 モーグルのフリースタイル銅メダリストのトビー・ドーソン選手は、生まれたばかりの頃に韓国・ソウルに置き去りにされ、3歳まで養護施設で育った。アメリカ人のスキー教師夫妻に養子として引き取られ、英語も判らないまま以後アメリカに移住、4歳からスキーを始める。アルペン競技を経てモーグルに転向、やがてアメリカを代表する選手に成長。シリアスな怪我も経験したが、今回悲願の五輪出場&銅メダル獲得を果たした…。

 こんなことが現実にも有り得るものなんだな、とほのかに感動。そしてこの養父母さんは偉いなあ、と感心してしまった。肌の色が違うからいずれ本当のことが判ってしまうと、最初から真実を教えて育てたとか。スキーを教えたというのも、自分たちの職業を生かして、そういう愛情の注ぎ方が良いと考えたのだろう。
 可愛い子には、やっぱり自分の好きなことを教えたいと思うものだろうから。ウチだったら差し詰めラグビーと楽器だろうなあ(どこまでもこのネタから離れられない)。

 実の親に置き去りにされたなんて、まさに人生を狂わせかねない一大事だと思う。しかも自分自身には避けようもないし、病気や怪我と違って治ることもない。こういう境遇に立ったことがないから判らないのは当然なのだが、「それでも実の親に会ってみたい」と思うのがちょっと不思議な気がする。
 いろいろ事情があったにせよ、乳児を路上に置き去りにしたら、下手すると死んでしまうかもしれない。死ななかったとしても大変な苦労を背負い込むのは間違いない。そんな目に遭わせた人に実際に会って、「わたしがママ(パパ)よ」と言われても、なんだか複雑な心境に陥りそうである。

 養父母を本当の両親と思って、敢えてルーツなんか探さない方が、結局は幸せに生きられるように思う。とは言え人は誰でも「自分がどこから来てどこへ還って行くのか」を知りたいものだから、やっぱり本当の親を探さずにはいられないのだろうか。実際に会って「せめて一言謝って欲しい」と望むのであれば、多少は判るような気もするけれど。
 ニュースによれば、トビー・ドーソン選手が有名になるにつれ、実の親として名乗り出る人が現れ始めた、という。非常に下司の勘繰り的感想なのだが、ついつい「勝利には100人の父親が居るが、敗北は孤児である」という諺を思い出してしまった(反省)。ドーソン選手の実の親が見付かって、きちんと和解出来ると良いな、と思った。

 それにしても、素質なんか全然判らなくても、優れた先生と本人の努力があれば、才能は花開くものなんだな、と感心。もしかするとドーソン夫妻はトビー選手が居た養護施設で、運動神経の良さそうな子を選んだという可能性もあるけれど。
 もし仮にわたしがこういう境遇で、スポーツ教師の養父母に引き取られたとしたら…。さぞかしガッカリさせてしまうだろう(申し訳ない)。そしてトビー選手は優れたスキーヤーになって養父母の期待に応えただけでなく、周囲への恩返しのためにと、親と離れ離れになった子供たちを支えるヴォランティア活動もしているらしい。偉いなあ。
 昨日とは打って変わって寒い日に、ほっこり温かくなれた素敵なニュースであった。




02/17 黒茶赤橙黄緑青紫灰白

2006/02/17 23:40
 またしても明日、前日練習見学に行きたいがために、今日は大童であった。朝一番に病院へ行き、先月末に胃カメラを呑んだ時の生検結果について訊く。潰瘍は悪いものではなかったらしい。当面の問題はやはりピロリなので、もう4週間クスリを呑んで、落ち着いたら除菌を考えましょうか、だそうである。
 除菌すればキレイサッパリかと言うとそうでもなく、成功率は70%程だそうな。しかも除菌すると相対的に胃酸分泌が強くなるので、逆流性食道炎は(一時的に)酷くなると言う。さらに除菌プロセスの副作用も結構あるらしい。激しい下痢…嫌だなあ。
 参考までに、ピロリを飼ったままにするとどうなるか訊くと「30年後くらいには胃の萎縮が相当顕著になるでしょう。そうするとガン化の恐れもありますし」だと。30年後? そんな先の話なら、別に無理して除菌しなくても良いような気がして来た…(汗)。

 帰宅後は大車輪で各方面の用事を片付けに掛かる。差し当たっては掃除である。明後日19日はドヴォ組の練習日なので、お客さまをお迎え出来る程度には家の中をキレイにしておかねばならない。家人は明日の晩〜明後日(19日)朝までという泊まり勤務のダイヤに当たっているので、掃除要員としては今回当てに出来ないのだった(くそう)。
 ついでに明日の晩御飯の仕込みもやっといちゃえ。前日練習は14〜16時程度なので、帰宅後、1から晩御飯の仕度に取り掛かるのだとちょっと慌しい。いっそ全部作っておいて「独りで食べててね」にしようかとも思ったが、流石に泊まり勤務前にそれは可哀想だしなあ。

 さて本題である。FCLAの友人に聞いたちょっと笑える話。「使い捨て指輪」とやらが、最近話題になっているのだと言う。
 「今、渋谷・原宿ギャルの間で大ブレイク中! 安いのにおしゃれ。複数付ければリッチな気分で、六本木ヒルズ界隈でも流行!」と言う謳い文句が踊る「リングヒルズのサイト」を覗いてみてハテナな気分になった。何だかコレ、馴染みがある。小学校の頃に所属していた理科クラブで鉱石ラジオを作った時など、確かにこんなようなのを何度も使ったぞ。
 馴染みもへったくれもない。どこからどう見てもカーボン抵抗である。残念ながら見ただけでは抵抗値までは判らないが。

 絶対冗談サイトだろうと思ったのだけれど、もしかすると真面目なのかもしれない。何とも判断に困るのである。個人的には抵抗を指輪代わりにする趣味はまったくないが、女子中高生くらいだと、ひょっとしたらカーボン抵抗なるものを知らない可能性もないとは言い切れない。そういう子たちがこのサイトを見たら、100人に1人くらいは「これイケてるじゃん」と思ったりするかもしれない。
 大ブレイクと言いつつ、リンク先を見てみると「ネタだよね?」という発言が多いので、煽っているほどブームになっているとはとても思えない。普通に考えればネタ。しかし「100本1組500円」とあって、試しに5組「買い物かご」に入れてみたら、本当に申し込みページに移動してしまった。マジか。マジなのか? しかもショップの所在地、ウチからそう遠くない場所だし(汗)。

 100本1組500円という価格設定もちょっとマジっぽい。秋葉原の部品屋さんに行けば同じものが100円程度で買えるらしいし、マルツパーツ館WEBSHOPでの通販でもせいぜい300円未満である。暴利を貪るというほどには悪質ではないかもしれないが、知らない人たちの「あ、いいかも」に付け込むつもりなのだとしたらちょっと笑えないような…。まあ、この程度なら、知らない方が悪いような気がするけど。
 とは言えファッションの世界なんて何が流行るか判らない。うっかりこの「リングヒルズ(なんというネーミング/汗)」が本当に女子中高生に大ブレイクしちゃったら、カーボン抵抗のリングとか、何個も繋いでブレスレットとかネックレスとか、流行っちゃったりするのだろうか。加工用にラジオ・ペンチや半田ごても馬鹿売れしたりして(汗)。

 ついでだから、スペーサーをウッド・ビーズっぽく使うとか、ガラス管ヒューズでペンダントとか、発光ダイオードやバリスタで指輪とか、どんどんヴァリエーションを出しちゃったらどうだろう。カーボン抵抗ほど単価が安くないけれど、とっても簡単だし、バリスタ指輪ならフリー・サイズ。
 みのむしクリップをイヤリング…というのはちょっと痛いだろうか。でもビーズのような使い方をするならOKな気もする。どっちみち、あんまりお洒落だとは思わないけれど(汗)。




02/18 東芝戦の前日練習

2006/02/18 21:05
 に行って来たのだった。今回も高知からいらしたRさんと、お友達のNさんと一緒である。
 トヨタ戦の前日練習からこっち、土日もウィーク・デイも関係なくバタバタしている。普段それほどハードな業務に追われている訳でもないのだが、8日目ともなると結構草臥れているようで、我ながらヘタレっぷりが嫌になるのだった。今日は早く床に就くことにしよう。もしこれで明日ワセダが勝ってくれると、またバタバタな日が続くのである♪
左右WTBの図  ←こちらは左WTB・首藤甲子郎選手(中)と右WTB・菅野朋幸選手(左)。対面の仮想敵としてか、お互いステップで抜く練習をしていた様子であった。首藤選手のキレキレのラン、観たいなあ…。
 トヨタ戦に勝利したためか、今日の練習見学者は先週の軽く倍は来ていた。ファンの期待度の高さが窺える。皆さん出版されたばかりの清宮監督の著書『究極の勝利』を持参していらして、清宮監督にサインをしていただいていた。わたしも持って来るつもりですっかり忘れていたことに、この時やっと気付く。しまった、ダイニング・テーブルの上に置いて、そのまま忘れて来た…!
 悔しいが、もし東芝に勝ったら来週の前日練習でサインをいただこうと気を取り直す。そして携帯カメラで清宮監督と写真を撮っていただいたのだった。

練習後  メニューは先週と同じ感じで、軽く模擬戦をしたあとタックル練習。タックル・バッグに東芝府中ブレイブルーパスのジャージが着せてあって面白かった。明日もぜひ、足首から膝裏に突き刺さるタックルをばしばし決めて欲しい♪

 →こちらは練習後引き上げる首藤選手とFB・五郎丸歩選手。この後、五郎丸選手はPR・畠山健介選手やFL・豊田将万選手と共に、清宮監督の息子さんとパス遊びに興じていた。ゴロちゃんの行くところ常にギャラリーありで、たちまちのうちに黒山の人だかりとなる。人気者だなあ。
 引き上げる最中の首藤選手に、つい我慢出来なくてご挨拶。「明日も頑張って下さいね」と声を掛けると、にっこり笑って応えてくれた。それだけではなく「チョコレートありがとうございました。美味しかったです」とのコメントまで…! ひゃー、本当に覚えてくれてるんだ。感激。明日はチョコレート効果で首藤選手が爆発すると良いなあ…。
ワセダ勝ち栗
 ←そしてこちらは、上井草にいらっしゃる前に早稲田大学の生協に寄ってRさんが買って来て下さった、「早稲田マロン」である。必勝の2文字とアカクロの縞模様が非常に縁起の良い一品で、今は恭しくTV上の棚に飾られているのだった。もったいなくて賞味期限ギリギリになるまで食べられない(汗)。
 Rさんは、選手の皆さんにも買って来るべきだったろうか、それともとっくに持ってるかなあ、と迷っていらした。わたしも実は、首藤選手にお守りか何か渡そうかと、今週ずっと悩んで結局止めたのだった。
 学業成就のお守りでもヘンだし、交通安全ってのもおかしい。安産なんてのもやっぱりちょっと違う。「必勝」お守りがどこかにあるのなら、そういうのを選ぶのだが。探せばあるような気もするけど…。

 ともあれ、明日は選手の皆さん、誰も怪我なく持てる実力を最大限に発揮してプレイしてくれると良いなあ、と思う。対戦相手は確かに王者だけれど、チャンスがゼロと言う訳でもない。それに強いチームと試合することは、非常に良い経験となるのも間違いない。ワセダ全員が悔いの無いゲームを出来ますように…。




02/19〜20 第43回ラグビー日本選手権・準決勝

2006/02/20 14:00
 43−0。完敗だった。王者・東芝府中ブレイブルーパスは本当に強かった。東芝2ndジャージのグレイは膨張色で、ワセダのアカクロは収縮色なのだろうかとスタンドから見ていて思ったけれど、それだけではない。明らかに体格が違った。そして、ボールの繋ぎ方も、接点での突っ込み方も、ライン・アウトの攻防も、王者にはやられっ放しだった。
 でもワセダの選手たちはそんなこと最初から百も承知で、それでも果敢に攻撃・防御していた。後半の後半は流石に草臥れてしまったために点差が離れたけれど、絶対得点出来そうなペナルティの時に、PGを選ばずスクラムを選択してトライに賭けたシーンもあった。その意地にはやっぱり惚れる。

 大贔屓のWTB・首藤甲子郎選手は後半3分、右脚(たぶん足首か膝だと思う)を負傷して交代してしまった。1年生LO・豊田将万選手も試合開始早々、激しいコンタクト・プレイでふらふらになって、已む無く交代になってしまった。負傷者続出の現状が、社会人チーム相手の試合にはまだまだフィジカル面で弱いのだという事を示しているのかもしれない。
 でも、本当に、わたしはワセダの選手たちの健闘を讃えたい。倒れても倒れてもまた立ち上がってタックルに行ったりモールに加わったり、自分たちの持てる力の全てで試合をしていた。観ていて、本当にこの子たちは勝ちたいんだな、ラグビーが好きなんだな、ということが判った。
 このシーズンの佐々木組には、心底楽しませてもらった。本当にありがとう。お疲れ様でした。

 ファンの方も結構リキが入っていて、昨日の開場待ちは結構な混雑となったのである。そもそも14時キック・オフの時、大抵は13時となる開場時間が昨日は12時だった。混雑は予想していたので、わたしはちょっと早めに10時半現地到着を目標に家を出た。秩父宮ラグビー場に着いたのは10:25分、「一番乗りだったらちょっと恥ずかしいなあ」と思っていたのに、もうゲート前には5人も並んでいたのである。びっくり…。
 家人などは「昔の早明戦時には始発で並んだものだ」と冷ややかだが、わたしがラグビーを観戦するようになってから、こんなに出足の早かった試合はそうそうない。こう言っては何だが、来週の日本選手権・決勝戦は、今回ほどには混雑しないのではないかとも思う。
 ワセダ人気の高さと、それだけ人々を熱狂させるワセダ選手たちの一生懸命に、改めて感心したのだった。

 首尾よく陣取ったのはいつもの「ワセダ学生席直下」。一緒に観戦したのははるばる高知からおいでのRさんと、そのお友達のNさん。これも先週と同じである。12時予定の開場時間はさらに15分ほど早まり、その後も続々と観客が詰め掛けた。北側スタンドを除きほぼ満員だった。
 着席してからもキック・オフまで2時間もあるよとRさんと話していたら、試合前の軽いアップのために、ワセダの選手たちが数人、グラウンドに出て来た。LO・豊田選手と、SH・矢富勇毅選手が居たと思う。矢富選手が何となくこちらを向いているような気がしたので、Rさんと一緒にわーいと手を振る。見えてはいないだろうと思っていたのに、矢富選手は気が付いて手を振り返してくれたのだった♪ 試合前の大事なひとときに、サーヴィス精神を発揮してくれて本当にありがとう…。

 試合終了後、泣き崩れるLO・豊田選手を、やはり途中交代のWTB・首藤選手が慰めている姿が印象的だった。4年生の選手たちも皆「これで終わってしまったんだ」という、悔しさと呆然の入り混じった表情をしていて胸がきゅーんとする。ワセダの選手たちの姿をずっと見ていたくて、ワセダ側観客席の人々は、追い出しアナウンスが流れるまで、いつまでも立っていたのだった。
 背後の学生席でも、声を振り絞って応援していた学生さんたちの声がいつの間にか聞こえなくなったと思ったら、4年生たちが目を真っ赤にして泣いていた。泣いているところを見てはいけないだろうかと、飛田亘選手には「お疲れ様でした」と声を掛けるのがやっとだった。飛田選手の「お気に入り席」がいつもわたしたちの座席のちょうど背後に当たるので、このシーズン、飛田選手の応援や感想などさりげなく聞かせていただけて、ずいぶんお世話になってしまった。
 楽しかった。本当に、ありがとうございました。

 ワセダの公式サイトによれば、今度の水曜日、22日が「佐々木組の追い出し試合」である。去年同様、また上井草グラウンドで、4年生たちの最後のアカクロを見せていただこうと思う。ユーミンの「NO SIDE」が限りなく似合う午後のひと時、晴れると良いなあ…。




02/21 確定申告やっと終了

2006/02/21 22:19
 ラグビー観戦で確定申告どころではなかったのだが、さっさと取り掛からないとまた締め切り間際になって慌てることになる。3月に入ると税務署も超絶に混むと思われるので、そろそろやらなきゃな、と思っていた。たまたま町田まで出掛ける予定が入ったため、まず家人がその気になる。わたしは面倒臭いので、家人が自分の書類を作り終えたら、適当に真似させてもらいつつでっち上げることにした。我ながら不精過ぎる(汗)。
 とりあえず過去の数字が必要な欄があるので、去年の申告書の控えを探す…が、例によって見付からない。平成9年〜12年というめちゃくちゃ古いのは出て来たのだが、新しい分はどうしたっけ? 翌年に控えが必要になることは去年の段階で判っていたのだから、処分したと言うことは考えられない。ううむと悩んだ末、結局全然違う場所から発見したのだった。
 いつものことだが、仕舞い場所を変えたのに、古い方しか覚えていなかったらしい。やれやれ…。

 控え探しで草臥れ果ててしまったので、ほぼ家人のアンチョコ丸写しで申告書を作った。最近は国税庁のサイトで、数値を入力すれば申告書を作成出来るようになっているので、以前よりはだいぶラクになった(嬉しい)。プリント・アウトしたものをそのまま封筒に入れる。どれが正本でどれが控えなのか良く判らないので、税務署の人に仕分けてもらうことにしたのだ(不精)。
 過去最も「いーかげん」に作った申告書なので、不備があって通らなかったらどうしようとちょっとドキドキする。しかし幸いあっけなく受理してもらえた。これにて今年の申告は終了、来年に備えて計算用のテンプレートなど作っておくとラクかなあ、と思いつつ、やっぱりそんなことはする気にならないのだった。来年の苦労は来年にするべし(汗)。

 用事をこなして帰宅し、晩御飯を作って食べたら、またまた家人は泊まり勤務にご出勤である。明日はわたしは「佐々木組」の追い出し試合見学に上井草に行く予定なので、明日の分のルーティンなどを片付けておくことにする。10時頃に家人が帰宅する顔を見たら出掛けるつもりなので、明日の昼間にやるべきことを今のうちにやっておかねばならないのだ。
 ワセダと言えば、次シーズンの新体制が発表になっていた。公式サイトの「新体制のご報告」によれば、新監督は噂通り中竹竜二氏と決まったらしい。注目の新キャプテンはFL・東条雄介選手。副将はLO・後藤彰友選手と、大贔屓のWTB・首藤甲子郎選手だった。わたしとしては「首藤キャプテン」なんて見てみたかった気持ちもあるのだが、キャプテンのプレッシャーで伸び伸び走れなくなるとしたらそっちの方がずっと哀しい。

 レフェリーに近いところでプレイするFWもしくはHBがキャプテンである方が、ゲーム・メイクの面でも有利らしいし、清宮監督から引き継ぐ「FW重視のワセダ」にも合っている。何より、トヨタ戦と東芝戦それぞれの前日練習見学の「決意表明」では、東条選手の声が一際大きく響いていた。ワセダ学生席の人望も厚かったし、やはり正しい選択だと思う。
 明日は「佐々木組」の最後の集まり。ワセダ史上最強のチームの4年生たちを、しっかり刻み付けて帰って来よう。先日忘れて行って大ショックだった『究極の勝利』もちゃんと持って行って、今度こそ清宮監督にサインをしていただかなければ。
 来年は首藤選手が4年生でラスト・イヤーである。本当に、今年以上に必死になって応援しなきゃと思う。「もういい加減にしとけよ〜」という家人の声も聞こえて来そうではあるが(汗)。




02/22 「佐々木組」追い出し試合

2006/02/22 18:57
4年生チーム  泊まり勤務明けの家人と入れ違いに家を出ようと思っていたら、今朝帰宅した家人が「何だか眠くないから僕も行こうかな」と言い出した。急遽クルマを出してくれることになり、片道約2時間が大幅に縮まって大ラッキーである。
 公式サイトには12時からとあったので、ちょっと余裕を持って11時過ぎくらいに上井草に到着。先日のリヴェンジに、清宮監督の著作『究極の勝利』も忘れずに持参した。さらに清宮監督大ファンの友人Yさんのために色紙(一昨年7月、ジョニー・ウィルキンソン選手来日の際、サインを頂き損ねた時に買ったもの)も観戦用バッグに仕舞い込んである。

WTB・FB集合写真  選手の皆さんが三々五々とグラウンドに集合するところに挨拶しつつ、清宮監督の「入り待ち」である(汗)。人の顔覚えの悪いわたしだが、ワセダの主要メンバーに限っては、服装や髪型が変わってもきちんと識別出来てしまう。WTB・首藤甲子郎選手やFB・五郎丸歩選手など、後姿や歩き方だけで認識可能である。体格と姿勢に特徴があるからなのかもしれないが、それだけ熱心に「観ている」からでもあるのだろう。
 他のことについても、このくらい熱意を持って当たれば良いのに、と我ながら思う。興味のないジャンルだと、何度やっても全然覚えられなかったりするのだ。いい加減だなあ…。

 清宮監督がなかなか現れないので、家人は先にグラウンドの観客席に移動。まさか監督は今日はおいでにならないのかと思い始めた頃、駐車場の入り口にようやく姿が現れた。無事に『究極の勝利』には「N様へ ULTIMATE CRUSH 早大ラグビー 清宮克幸 2006.2.22」と、色紙には「Yさんへ “荒ぶる” 早大ラグビー 清宮克幸 2006.2.22」と書いていただけた♪
 監督を待っている間に、秩父宮学生席で何度も背後の席に座っていらしたFL・飛田亘選手にも御礼を言うことが出来た。グラウンドに現れた飛田選手は1歳半くらいの女の子を抱いていてびっくり。「俺の子供〜♪」と仰っていたが、お母様(たぶん)によれば飛田選手の姪御さんらしい。可愛くて仕方ないので、しょっちゅう抱っこしているのだという。おお〜その気持ち超判っちゃう♪

 ともかく、飛田選手のおかげで、このシーズンは大変楽しい観戦が出来たのだった。背後から聞こえて来る内輪の感想や、ラグビー選手ならではのゲームの見方、有難迷惑な応援がどんなものか(例えばライン・アウト時に大騒ぎするとサインが聞こえないとか、ミス・キックであんまりがっかりした声を出されると悲しいらしいとか)、どれもわたしには貴重なものだった。来年は背後のあの席は誰かの「指定席」になるのだろうか。
 つい、昨年に遠藤隆明選手にした質問と同じことを訊いてみる。ユーミンの「NO SIDE」ご存知ですか? と。飛田選手の答えもやっぱり「 知ってますよ」だった。20年前の歌だけれど、ラグビー選手にとっては今も特別な意味を持つのだろう。

HB集合写真  2月19日の東芝府中戦で右足を故障した首藤甲子郎選手も、まだ軽く引きずりつつもちゃんと歩いていらしたのでホッと安心。そしてドサクサに紛れ、ラグビー・ボールを手に持って、FB・五郎丸歩選手とツーショット写真を撮っていただくことにも成功した♪ 初めて触った本物のラグビー・ボールは、思っていたよりも軽くて、そして予想よりずっと固かった。
 こんなのがスクリューしながら飛んで来たら、ノック・オンせずに受け取るのは難しいだろうなあと実感。試しにドロップ・キックの真似事をしてみようと思ったけれど、地面に落としたボールはあらぬ方向へ転がるのだった。こんなのを、思い通りの方向へ蹴ることが出来るなんて、ラグビー選手ってみんなすごいなあ…。

 追い出し試合は4年生チーム vs TYSチームが20分、3年生と2年生と1年生それぞれのチームとの対決が各10分ずつである。去年は新Aチームは「SSK」で、「佐々木」の略だったらしい。とすると今年は「TJO」とか「TOJ」とかのハズなのだが、「TYS」とは何の略だろう。
 帰宅後つらつら考えていてやっと判った。たぶん「“東” 条 “雄” “介”」の頭文字を取ったに違いない。

 4年生チームとTYSチームの試合はかなりの熱戦で、20分終了間際にTYSチームが2トライして勝利。4年生たちはそれからずっと出ずっぱりなので、最後の方、1年生チームとの試合では結構ヘロヘロだった。去年もそうだったけれど、だいたいそのくらいになると結構砕けた雰囲気になって、試合と言うよりはボール遊びっぽくなる。
 そして例年通り、今年も最後はマネージャーの小木曽みなみさんが独走トライを決め、今年はついでにコンヴァージョン・キックも蹴って、「佐々木組」追い出し試合は終了となった。どんなに親密な仲間でも、女性が男同士のグループに混ざるのは結構難しい。勝負事の世界では尚更だろう。けれど同じアカクロを着て、ボールを持って、フィールドをゆっくり走る小木曽さんは、羨ましいくらいに「ワセダ」だった。

 試合後は監督や山岡コーチなどのお世話になった方々へ記念品贈呈と記念撮影。1番上のは試合前に4年生が円陣を組んだ時のものだが、2枚目はウィングとフル・バックの集合写真で、3枚目はハーフ・バックスの集合写真である。選手も観客も入り乱れての人混みだったので、これを撮るのが精一杯だった。清宮監督にサイン入りラグビー・ボールが贈呈されるところは撮りたかった…。
 さらに高知のRさんに送ろうと、三原拓郎選手に写真を撮らせていただいて、今回の「追い出し試合」見学は終了。来シーズンはいよいよ「東条組」で、首藤選手たちのラスト・イヤーである。来年の「追い出し試合」は、きっと平静な気持ちでは見学出来ないだろうなあ。どうか今年のように、素晴らしいシーズンを潜り抜けてのものとなりますように♪




02/23〜24 フィギュア女子シングル!

2006/02/24 07:21
 連日深夜のTV観戦とラグビー関係のバタバタで疲れが溜まってしまったのだろうか、昨日の朝は起きたら久し振りに猛烈に胃が痛んだ。ヤヴァい。お昼前後になったらスポーツ・クラブにオリジナル・バレエを受講しに行く予定だったのだが、頓服を呑んでじっとしていても痛みが引かないので、結局休養日に当てることにした。
 完全にお休みの日は、良く考えると2月5日以来かもしれない(汗)。どうりで疲れていた訳だけれど、この程度でヘバってしまうのも、情けないよなあ…。

 昼頃に起きて来た家人と軽く昼食を取ってから、クスリを呑んで眠ることにした。延々と寝コケ、起きたら何とびっくり18時を回っていた。そして胃は、まだシクシク重いのだけれど、眠る前よりは随分ラクになっている。この調子ならば、早く床に就いてしまって朝3時前に起きてTV観戦という、昨日からの予定を遂行出来そうである。
 久し振りに自然食バイキングのお店「はーべすと」に晩御飯を食べに行く。今後の予定として、帰宅後はまた早く眠ってしまうつもりだ、と話した。最近の変則シフトのために木曜金曜とお休みである家人があまり夜更かしをすると、3時前にわたしが起きた時に鉢合わせする可能性もある。「胃の具合が悪いのにフィギュア観るのか」と呆れられるかも、と思ったので、つい牽制を入れてしまった。「キミもあんまり遅くまで起きてちゃ駄目だよ」と。
 「早起きしてスケート観るつもりなんだろ」と、家人はニヤリと笑って返して来た。くっそー、読まれていたか。

 現在5時半過ぎたところ。安藤選手は果敢に4回転@オリンピックに挑戦した。転倒してしまったけれど、解説の佐藤有香さんも仰っていたように、軸がだいぶキレイに出ていてもう一息な感じだった。転倒の影響もあまり出ていなくて、前半は相当良かったと思う。これは行けるか、とドキドキしたが、後半はどうやら息切れしてしまったようだ。メンタルでも動揺してしまったようで、結果としては気の毒だったかもしれない。
 しかし安藤選手はまだ18歳。これからの伸びしろは計り知れない。技術は大変素晴らしいのだから、課題はスタミナとメンタルかな、と素人考えで思う。オリンピックという大舞台の経験を生かして、今後に繋げて欲しい。
 それにしてもスパイラル・シークエンスのエカルテ・ドゥヴァンでのY字バランス(正式の技名を知らない)、誰がやってもあんまりキレイに見えないなあ。みんなやるということは課題に入っているのだろうか。

 さて女子シングルすべてのフリー演技終了。コーエン選手がまさかのミス、さらにスルツカヤ選手がまさかまさかの転倒という超弩級のハプニング。一方荒川選手はプレッシャーを感じさせないゆとりのスケーティングでスタンディング・オベイションを受けた。村主選手は全日本選手権の時の方が良かったかな、という気はするけれど、個人的な好みからすると、スルツカヤ選手の演技よりもずっと素敵だったと思う。
 とは言え、村主選手とスルツカヤ選手はSP終了の時点でポイント差が5点あったから、逆転銅メダルに届かなかったのは仕方ないのかもしれない。SPでもフリーでももう2、3点ずつは上を行ってくれると思っていたのだが、いろいろ細かい点が惜しかった…。

 と言うことで、見事荒川静香選手は金メダル獲得、村主章枝選手も4位入賞を果たした。トリノ五輪でのメダル0個という事態は免れた訳で、これは明日以降、どこもかしこも大騒ぎになるだろうなあ。世界選手権なんかどうなってしまうのだろう。ちょっと騒がれ過ぎな感じがして、選手たちに余計なプレッシャーが掛からないかと心配になる。まあ、百戦錬磨の選手たちだから、大丈夫なのだろうかと思うけれど…。
 ともあれ、荒川選手、村主選手、安藤選手、お疲れさまでした。荒川選手の金メダル、村主選手の4位入賞、おめでとうございます♪




02/25 エキシビション!

2006/02/25 14:53
 フィギュア・スケートの競技会では本編よりもエキシビションの方が好きである。緊迫感に包まれ、何年に1度という奇跡的な演技が生まれるのは確かに本編なのだけれど、プログラムに対して採点と順位付けが行なわれる点にどうしても違和感が拭えない。○回転ジャンプが○点、難易度○のスピンが○点…と細かく規定されている新採点方式になってからは尚更である。
 コーエン選手やスルツカヤ選手のように、転倒してしまった選手たちの痛々しい表情も見ていられない。それに比べて、エキシビションでは禁止技も演出の制限も課題もない。楽曲の制限時間もないから、家人の嫌う「曲の継ぎ接ぎ」も少なくて済む。何より登場する選手たちの顔がなんと伸び伸びとして明るいことか。踊りなのだから、表現なのだから、こうでなくちゃ、と思う。

 そのエキシビションの放送が行なわれるので、昨夜はまた3時に起きてTV観戦した。これで今五輪期間の夜更かし&超早起きも終了である。アイス・ダンスと女子シングルの日程が近かったので、最後の方は本当にヘロヘロだった。別に「観なきゃいけない」ものでもないのだけれど、そこはそれシュミというものである(汗)。
 村主選手のEXプログラムはお馴染みの「シルク・ド・ソレイユ キダム」。小道具として赤いボールを使い、切なさたっぷりの叙情的な世界を繰り広げてくれる。mixi日記にも書いたけれど、あの赤いボールは何を象徴するのだろうな、といつも思う。ちょっと触れては引いたり、捧げ持つように滑ったり、周囲をくるくる回ったり。お客さんに差し出して、受け取ろうとしたところでスイと引っ込めるシーンもある。
 個人的にはあのボールは「届かない夢」だと解釈している。手には入らないけれど、見果てることもない夢。そう思うと、4位入賞の村主選手が演じるあのプログラムは、いよいよ切なく感じられるのだ。

 ジョニー・ウィアー選手の「マイ・ウェイ」なんかうっとりするほど美しかった。ゆったりとした「マイ・ウェイ」に合わせて、伸びやかでしなやかで優雅なスケートを見せてくれた。この人の立ち姿というのはもうそれだけで一幅の絵画のようで、それが滑ったり踊ったりしてくれるのだからもう溜まらない。
 観る度にそうなのだけれど、ついうっとり見とれてしまうので、ウィアー選手のジャンプは「あれ、今のはルッツかなフリップかなトウループかな?」と判らなくなってしまうのだった。そもそもウィアー選手は左利きなので、普通の場合と踏み切り足が逆だったりする。でも良いのだ。スケーティングが美しければ、ジャンプが高かろうが低かろうが、何回転しようが、そもそも跳ぼうが跳ぶまいが。

 他にもいろいろお気に入りのプログラムはあったけれど、実は密かにドキドキワクワクと楽しみにしていたのは、男子シングル王者のエフゲニー・プルシェンコ選手のエキシビションだった。今は既に伝説となっている超有名プログラムがあって、ひょっとしたら今回も演じてくれないかと期待していた。でも内容が内容だから無理だろうか。オリンピックという少々お堅い舞台では、あのプログラムは確かに浮くかもしれないし…。
 期待半分諦め半分だったのだが、残念ながら違うプログラムだった。しかしペア部門の金メダリスト、トットミアニーナ&マリニン組の時とプルシェンコ選手の時には、楽曲の演奏を担当したヴァイオリニストのエドウィン・マートン氏が登場したのだった。もちろんヴァイオリンはピック・アップとアンプが付いているのだが、生演奏によるスケーティングなんて初めて観た。美しかった…。

 曲は『トスカ』から「星は光りぬ」だったのだが、前半はゆったりと、後半はバロック調に激しくアレンジしてステップ中心に魅せるという贅沢なプログラムである。合間合間には、プルシェンコ選手は立ち止まって観客席に向かってレヴェランスしたり投げキスしたり、ファン・サーヴィスもふんだんに混ぜ込んである。いいなあ。この会場に居たかった。
 それにしてもプルシェンコ選手のステップは凄いと、改めて思った。姿勢の美しさとかポール・ド・ブラの優雅さなどは、例えばウィアー選手の方がキレイだなあと思うのだけれど、少し荒っぽいところさえもが魅力となるような、そんな華のあるスケーターである。友人Yさんが「ヤグディンとプルシェンコは別格なんだよね」と話していたけれど、確かにホントにそんな感じ。

 関係ないが昨夜ふと思い付いたのが、エフゲニー(Evgeny)とユージン(Eugene)って、語源は同じなのではないだろうかということ。VとUは昔は区別しなかったハズだし、そうすると綴りが似過ぎているのだが。面白いなあ。
 そしてエキシビションのフィナーレで流れたマドンナの曲(タイトル聞き取れなかった)に、ヴァイオリンのエドヴィン・マートン氏がオブリガード(?)を付けたのだが、これがABBAの「ギミー・ギミー・ギミー」のイントロで出て来るメロディなのだった。激しくも物悲しいこのメロディ、ひょっとしたらハンガリーの民謡か何かだったのだろうか。気になる…。




02/26 珍しく家人が先にダウン

2006/02/26 07:26
 家人は一昨日から、どうやら風邪を引いたらしくて調子が悪い。熱はないし筋肉痛や関節痛もしないのでインフルエンザではないだろうが、頭痛と咽喉痛と言うことは花粉症ともちょっと違うだろう。
 あったかくして寝ておいで、と寝室に送り込んだのだが、具合の悪い時の家人、大人しく寝ていたことがあまりない。アタマが痛かったり熱があったり、その他何らかの不調で苦しいと、「ベッドに横になりつつ暴れる」のである。
 ずっと以前、インフルエンザを貰って来て38度の発熱をした時も、苦しい苦しいと呻きながらジタバタしていた。ベッドの中に居るのならまだしも、起き出して冷たい床に座り込んだり、階下までウロウロ降りて来ちゃったりする。そんなことしてたら体力だって消耗するだろうに、と毎回呆れるやら困るやら。わたしの場合は具合が悪いと、ぐったり寝込んで身動きも出来ないものなのだが、基礎体力が違うと病床の様子も違うと見える(汗)。

 そんな家人の看病をするのは結構大変である。今回は熱がないからまだ良いが、熱のある時など、どうやって大人しく寝かせておくかが難問だったりするのだ。
 こういう時、凄腕の執事さんだったらどうするだろうか。そんなことを考えたのは、先日小耳に挟んだ執事喫茶を思い出したから。3月に池袋にopenする予定のこの喫茶店、秋葉原名物の「メイド喫茶」の執事版だと言う。フロック・コートに身を包んだ物腰丁寧な執事さんが、「奥様、お帰りなさいませ。お茶をお持ちいたしましょうか?」などと傅いてくれるんである。おおお、素敵過ぎる♪
 惜しいのはこのお店、名前が「スワロウテイル」なのである。執事の服装って燕尾服と違うではないか。

 さらに池袋に期間限定で登場、「執事喫茶」なんてのもあるらしい。こちらは元々メイド喫茶なのだが、期間限定の女性向けイヴェントとして「Butler's Lounge 2 〜エチュード〜」というのを開催しているのだそうだ。21日から4日間らしい。一昨日までだったのだろうか(残念)。
 イヴェント用メニューには「いつもの」とか「何か甘いもの」、「軽いもの」や「庭のバラ」というタイトルが付いている。それぞれランチだったりケーキ・セットだったり、サンドウィッチだったり、バラのシロップを使ったソーダだったりするらしい。「奥様お帰りなさいませ。何をお持ちいたしましょうか?」「そうねえ、じゃ、“何か甘いもの”をちょうだいな、セバスチャン」「畏まりました」…などというやり取りを楽しむ趣向である。うおおおお、いいじゃんいいじゃん!

 思わずひとっ走り池袋に行きたくなったのだが(もう間に合わないけど)、記事を読み進めていて重大事項に気が付いた。「通常はメイド服で勤務しているスタッフが、このイベント期間中だけは男装で接客を行う」? それってそれって、執事じゃないんじゃん…。倒錯の執事さんという魅力はあるけど、わたしはまず「長身・スリムな初老の執事さん」という基本を楽しみたいなあ。
 理想の執事像はやっぱり、アイザック・アシモフの『黒後家蜘蛛の会』に出て来る名物ウェイター(執事じゃないけど)、ヘンリー・ジャクスン氏。「もし自分が執事を抱える身だったら」を妄想すると、特にハンサムでなくても構わないものの、銀髪と渋い声は譲れない気がする。

 閑話休題。本調子でないものの、家人はまたも昨日の晩〜今朝の勤務ダイヤに当たっているので、早目の晩御飯を食べて19時半頃に出勤。心配なので駅までクルマで送って行くことにしたのだが、出掛けにTVで観ていたのはフィギュア・ペアのフリーの再放送だった。ちょうどダン・ジャン&ハオ・ジャン組の演技が始まるところで、つい「このペアは最初の大技で女性が転倒して酷い怪我をしたのに、根性で滑り直して銀メダルだったんだよ」と言ってみた。
 暗に「これ観てから行こうよ」というつもりだったのだが当然家人には通じなかった。そればかりか「へえ。なんか“スタッフサービス”のCMになりそうだな。“パートナーに放り投げられたら…オー人事オー人事”なんちゃって(笑)」だと。この朴念仁め唐変木め(顰蹙)。トラブル後、ハオ・ジャンさんがダン・ジャンさんを優しく労わる様子は感涙モノだったんだぞ!

 ともあれ、これで個人的にはトリノ五輪も本当に終了。今回の大会では、思い掛けなくカーリングに魅力を感じてしまった。うっかり観始めると2時間半TVに齧り付きになってしまうのが怖いが、全国でもそういう人が山ほど居たと見えて、カーリング協会には問い合わせが殺到しているらしい。裾野と競技人口が広がると良いと思う。
 一方どこが面白いのか全然判らないのがスノー・ボードのハーフ・パイプ。確かにボードであれだけ滑るのは凄いのだろうけれど、両足が板から離せないという構造上、実現可能な技のヴァリエーションが今後そう増えるとは思えない。世界トップ・レヴェルの演技を観てもそれほど感心もせず、ただヤンキー臭さが鼻に付いたのだった。オバサン的な印象批判でちょっと申し訳ない気もするが(汗)。




02/27 映像の世紀

2006/02/27 23:55
 2003年12月26日の日記で書いたNHKのドキュメンタリー・シリーズ『映像の世紀』の再放送が、CATVで始まった。毎月最終土曜日に1話ずつ放映、全11話なので今年いっぱい掛かる計算になる。おそらく12月はDVDでは別巻として出ている回を放送するのではないか、と期待している。
 前述の日記では「2000年の作品」と書いたが、再放送が始まってきちんと観てみたら、1995年から放映開始されたものだった。とは言え、もちろん今観ても非常に意義深い作品である。むしろ同時多発テロとその後の情勢でごちゃごちゃしている今だからこそ観るべきものだと言えるかもしれない。

 DVDボックスも最近リニューアル発売されたようで、こちらの会社では22%オフのセールをやっているらしい。定価81900円が63882円になるのは魅力的だし、別巻と130ページの解説書が付いているのもいいなと思うのだが、6万円は高価過ぎて手が出ないのでエア・チェックで我慢しよう。
 今日の段階でここの在庫は残り2個だそうなので、欲しい方はお早めに、かもしれない。

 一昨日放送されたのは第2回の『大量殺戮の完成』だった。感想としては2003年の日記とほぼ同じである。塹壕の中で心を病んで行った兵士たちの姿に、『ロング・エンゲージメント』の感想文(後半)に書いたようなことをまた思う。あの作品の戦争シーンもいい加減悲惨だったが、実際に残っている映像はさらに哀しいものばかり。
 100年経っても、人類が過去から何も学んでいないように思えることが、ただただ悔しくて哀しい。先日『ミュンヘン』を観た後のように、自分が何とも無力であることに憤りさえ感じるのだった。以前の放送の時のように、やっぱり今回も、泣きながら画面に釘付けになっていた。
 加古隆さんの音楽がまた良い。条件反射で泣いてしまったりする(汗)。

 この『映像の世紀』と、坂口尚氏の『石の花』全5巻が、近代史(現代史という括りなのだろうか)についてのわたしの教科書である。歴史音痴でモノ知らずなわたしにも、この2作品は判りやすくインパクト強く、人間の愚かさの歴史を教えてくれる。
 読後(鑑賞後)どっぷり鬱になるのは間違いないけれど。

 こういった愚かさから抜け出すにはどうしたら良いのだろう、としばし考える。民族とか国家とか、個人のアイデンティティになるものを守りつつ、それを争いの元とせずに済むようなシステム。SFに出て来る「世界連邦」というアイディアは理想的かもしれないけれど、今のところは余りにも見込み薄い。
 1人1人が真の意味で「個人主義」を貫き通せれば良いのだろうか。とは言えその場合は各個人が相当に賢明であることが要求され、マーフィーの法則からすれば絶対に破綻を免れない。以前とある友人は「世界平和が実現するには、宇宙人の地球侵略計画が必須だ」と言ったっけなあ。馬鹿げているけれど、真実かもしれない。それもまた寂しい。




02/28 体調不良・その他

2006/02/28 21:10
 花粉症なのか、家人の風邪を貰ったのか良く判らないが、今朝からどうにも調子が悪い。咽喉とアタマと胃と腹が痛くて鼻水が滝のように流れ、クシャミ連発。さらにハナは詰まっているのだ。不条理感が拭えないが仕方ないのだろうか。

 25日の日記に書いたユージン(Eugene)とエフゲニー(Evgeny)は、友人Pさんの解説によればやはり同語源らしい。教えていただいた「怪しい人名辞典」のEugeneの項によれば、元々の意味は「well-born (noble)」で、「良い生まれの」とか「高貴な」らしい。氷上の貴公子という綽名に相応しい名前で、何だかご満悦なのであった(阿呆)。
 某TV局の「プルシェンコ生出演」コーナーや例の伝説的EXプログラムからすると、見掛けよりも陽気で楽しいお兄ちゃん、にも思えるのだが、そこはある程度見ない振り(汗)。

 全然関係ないが今回の五輪、フィギュアのシングルやペアの曲で、映画『ロミオとジュリエット』が何度か使われていた。メイン・テーマの部分を聴くと条件反射で思い出すCMがあったりする。
 機械いじりをする人ならば日常的にお世話になる錆止め&潤滑剤、呉工業のCRC 5-56。わたしも単車に乗っている時はメンテナンスに欠かさず使っていた。最近では換気扇の可動金属部品の錆止めや滑り向上に欠かせない。ネジが動かなくて困った時にはCRC 5-56など、わたしにとって万能スプレーというイメージもある。

 このCRC 5-56のCMが結構お気に入りだったりする。
 画面は大変シンプルで、右上から左上に斜めに走ったボルトに、赤と青の2つのナットが嵌っているという構図である。ただしボルトの中間部分は切れていて、右上の赤ナットと左下の青ナットは何もない空間で隔てられている。で、BGMが『ロミオとジュリエット』のメイン・テーマなのだ。もちろん、赤ナットがジュリエットで青ナットがロミオ(笑)。

 赤ナットと青ナットはそれぞれボルトの端っこ部分ににじり寄るが、もちろん触れ合うことは出来ない。青ナットは上のボルトにジャンプしようと助走のために後ずさりを試みるも、錆びたボルトはスムーズな移動を許してくれない。途方に暮れる恋人(?)たち。
 そこでCRC 5-56をシュッとひと吹き。たちまち青ナットはきゅるきゅると後退し、勢いを付けて赤ナットの待つ右上ボルトまで一気にジャンプ! 無事2人(?)はくっつくことが出来て、熱い抱擁もしくはキス(?)を交わすのであった。めでたしめでたし。

 赤ナットより青ナットの方がわずかに大きかったりして芸が細かい。どこからどう見ても機械部品同士のラヴ・シーン(?)なのに、これが下手な恋愛映画のラヴ・シーンよりもある意味「萌え」である。何度観てもイイなあ、と思う。
 ストーリー性さえ充分であれば、対象が機械部品であろうがドット絵であろうがOKという見事な例だろう。コンピュータ・ゲームなどでも、最近はリアルな映像を売りにする傾向が強いらしく、クリエイタさんたちの負担がどんどん増える割にユーザからは「面白くない」という声が聞こえて来ると言う。要は「いかに感情移入させるか」なのだが、作り手さんは得てしてそこを読み間違うことも多いのだろうか。
 末端の消費者として、各方面のクリエイタさんたちに、是非参考にして欲しいCMだったりする(笑)。