1996年5月13日(第44日)
蘭州〜炳霊寺〜蘭州


    
黄河の上の巨大なダム湖
黄河の上の巨大なダム湖。このダム湖の上流に炳霊寺がある。

 今日は、片道5時間バスと船を乗り継いで、炳霊寺まで石窟を見に行きました。夕べ、一緒にホテルに泊まったという、董さんの奥さんも一緒に出かけました。彼女は、本当に健康そうな優しそうな美人で、董さんがめろめろなのがよくわっかりました。
 今回の旅では、私は、仏教美術を見るのは好きなので、何カ所、石窟を見に行ってもいいのですが、人によってはうんざりしている人もあるかも知れないというくらい、石窟を見てきました。石窟はその作られた年代によって、様式も、他の宗教の影響なども違うようですが、そのあたりはまだ、私にはよくわかりません。
 今日のあたりにくると、中国の豊かな食生活を支えているだけあって、道路の脇の畑の農作物も色々あるようで、バスの車窓から見ていても見飽きません。数日前まで、ゴビ灘で、荒涼とした砂漠と小石混じりの砂の世界が広がっていたとは思えないくらいです。
 今日のダムは劉家峡ダムといって、水力発電用のダムです。年間総発電量は50億キロワットで、遠く、西安まで電力を供給しているそうです。思えば、中国のシルクロードは、どこかで黄河を渡らなければならないわけで、とにかく、砂漠の道、というイメージの強いシルクロードの別な一面が伺えます。シルクロードの上には、他にも、有名なさまよえる湖ロプノールなどもあります。いつか、訪ねてみたいものです。

ミニコラム 炳霊寺にて
炳霊寺の巨大石仏
石仏はその大きさで
あたりを睥睨している
 今日は、蘭州の西南にある炳霊寺という石窟寺院に見学に行った。朝、8時半ホテルを出発し、バスに揺られること2時間、黄河をせき止めた発電用の劉家峡ダムというダムのサイドから、今度は船に乗り換えてダム湖の上をさかのぼることさらに3時間。たどり着いたのが、炳霊寺である。炳霊寺とは最初の石窟が紀元後420年に作られて以来、169の石窟が作られている石窟の総称である。また、巨大な磨崖仏があって、訪れるものを圧倒している。
 ここには、船でしか到達できない。元は、シルクロードの上の黄河の渡し場という位置づけだったらしい。それが、黄河に劉家峡ダムが造られ、ここまでの陸上の交通が途絶したわけだ。今も、ダムの水量がすくないと、石窟のある入り江の中まで船を乗り入れ接岸することが出来ないため、観光出来ない場所になっている。
 甘粛省は、別名「石窟のふるさと」ととも呼ばれ、敦煌莫高窟をはじめとして石窟が多い。今回の旅でも、天山北路にそった石窟の多くを訪れているが、確かに、数が多い。しかしながら、壁画や像の芸術的なレベルは、敦煌が一番高い。もし、どこか一カ所だけ訪れるなら、敦煌に、そして、出来ることなら時間をたっぷり取って訪問されることをお勧めする。しかし、莫高窟の真ん前にある研究所の土産物屋の本や、模写の絵は、市内よりも数はあるがとても割高なので、気をつけた方がいいけれど。

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