太宰治の魅力



死後50年以上経った今でも、読まれ続ける太宰治の魅力は、一体何でしょう。
研究者、小説家が太宰治をどのように語っているのか、まとめてみました
 
安藤 宏 東京大学助教授

 以前は、既成の価値に立ち向かう太宰の姿に自分を投影し、カリスマ視する若者が多かったが。

 しかし、今の大学生などは、情報がはんらんする中で言葉というものに物質的な抵抗感、違和感を覚えていて、

 太宰の独特の”語り”に、言葉と自分とを結ぶ手がかりを求めているのではないか。


柳 美里 作家

 この人は何故こんなにも私のことをわかっているのだろう。

 今でも耳元でささやかれているように生々しく感じる存在の作家で、好きです。


井上 靖 作家

 もし世界で文学のオリンピックが開かれ、各国ひとりずつ代表選手を選ぶことになったら、日本の代表は夏目

 漱石でも谷崎潤一郎でも三島由紀夫でもなく、ちょっと小さいかもしれないが、やはり太宰治だね。


吉行淳之介 作家

 太宰は一度はかかずらわなくてはすまぬ作家のようだ。そのくせ、太宰を愛読したと告白することには、ある

 恥ずかしさが伴う。


鈴木光司 作家

 誰にも一度は訪れる青春の感傷などと、使い古した言葉で太宰を評価するのは実におろかしいことだ。

 『人間失格』は、二十代と三十代のとき、読み返している。プロの作家となってから読み返すと、作品が持つ

 魅力という点に心を奪われてならない。


町田 康 作家

 僕には不幸にして太宰の苦悩は見えてこない。ただ書きたいから書く。

 『斜陽』では太田静子の日記、読者からの手紙を編集し直して、読者の感傷に訴える言葉をつくる。

 決まったという快感を彼は感じていたのではないか。


星 新一 作家

 太宰治の文章など、まねしやすそうだが、やれる人はいない。あの時代の津軽での旧家の生活を、現実に体験

 きないからだ。いいかえれば、個性とはきわめて根が深いものといえる。


野原一夫 作家

 石川淳は一般的ではなかった。エッセーが得意だった坂口安吾は時代と共に古びた面もある。

 結果として太宰の小説が読み継がれた。結局それは、青春の文学だったからではないか。


久世光彦 作家

 太宰の文章は、今読んでもすごいし、そまりやすい。


藤原伊織 作家

 好きな作家をただひとりあげろと言われれば、これが何故か、太宰治である。


鈴木貞美 教授

 日本の作家のうちで、泉鏡花と太宰治は「うまい」という点で双璧だろう。


車谷長吉 作家

 生きているのは嫌になる時、うしろめたいと感じる時、太宰の文章の魔力が沼の底からぐぐっと出てきて足を

 すくう。罪悪感、死のにおいを背負い、命懸けで文学と死闘した作家は、漱石と太宰、三島くらい。

 太宰は生と死のギリギリのところで書いている。だから、今も読むと、魅惑され、惑乱するのです。




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