自臭と他臭
◆ 意識すれば感じる自分の口臭・・自臭症の起こり始め・・嗅覚閾値と自意識・・どうすればいいか?

他臭症の深刻な事例は、自臭症の深刻事例と似てくる。口臭が家庭崩壊をもたらす危険性

自臭症について-口臭とは?

自臭(鼻臭)が起こるメカニズム

鼻臭が起こるメカニズムと対応(図入り)

自臭症の典型的なパターン

仮面他臭症

自臭症について

自臭症の謎と問題

仮面他臭症の考え方

他人の病的口臭について

仮面他臭症について

自分の臭気はわからないのに他人の臭気はなぜわかる?−自臭症の謎

妻の口臭

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口臭患者の大半を占める自臭症とはなにか?その本質について

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他人には理解されない自覚的口臭・・・・自分の臭気は他人は自分とは違うように感じている

他臭症の人はなぜ自分の臭いが認識できないのか?自臭症の人の口臭は、妄想なのか実在するのか?

自臭症の人は臭いを感じることが出来ても、他人はなぜわからないことが多いのか?自臭症の人の嗅覚の不思議

   

自臭症の人は臭いを感じる事が出来ても、
他人はなぜわからないことが多いのか?
---自臭症の人の嗅覚の不思議

自分では感じる口臭、人には? 名前:あいこ 2/14(金)14:41

わたしは、ご飯を食べているとき以外のほとんどが、うっすらといではありますが口の中というか舌が不快です。そして昨日母にとても近くによってもらってにおってもらったんです。そしたらまったくにおわないといわれました。ほんとかな?と思い数回においでもらいましたが同じでした。そのあと自分の手を口にあてて(もちろんテはきれいにしときました)喉を少しあけるようにハッっとにおいをたしかめてみたら、やっぱり少しにおいました。自分でにおうのに、なぜ母にはにおわなかったのでしょうか。
私は、自分の口の中が不快でなければ口臭もないし、不快であればにおうのだろうなあと思ってきました。だから、快適に、口の中を無味にしたいんです。でも、多少口の中が不快でも他人ににおわないことってあるんですか?なんだか母にいわれて安心したものの、ますますわけがわからなくなってきました。
ちなみに私は投稿4、5回目で、病的口臭とかではないです。このHPにかいてあることをずっとやってきています。今日で舌を口の中でごしごし磨かず1週間になります。前は毎食後口の中で舌を磨かないと気持ちわるかったのですが。。。


臭症の人は臭いを感じる事が出来ても、他人はなぜわからないことが多いのか?自臭症の人の嗅覚の不思議 名前:HONDA 2/15(土)01:47
>わたしは、ご飯を食べているとき以外のほとんどが、うっすらといではありますが口の中というか舌が不快です。そして昨日母にとても近くによってもらってにおってもらったんです。そしたらまったくにおわないといわれました。ほんとかな?と思い数回においでもらいましたが同じでした

自己の口腔内感覚の不快に伴う自覚的臭気と、他人が吐く息から感じる臭気は全く違います。

>自分でにおうのに、なぜ母にはにおわなかったのでしょうか。

まず、自覚する臭気は、最も近い距離で直接嗅覚細胞を刺激するので、非常に微量ガス濃度で臭気として捕らえられます。
しかし口腔内ガスは、いったん会話などで吐き出されると、急速に拡散して濃度が非常に薄くなっていくことと、その濃度は距離の2乗に反比例して薄くなるために、ガスが相手の鼻の奥にある嗅覚細胞に達する時は、人間の嗅覚では捉えることができないほど薄くなってしまうからです。
さらに、臭いに対して敏感になると、通常の人では、絶対に感じることができない薄い濃度のガスでも自分で感じることができるようになっていきます。これを専門用語では「嗅覚閾値の低下」と呼びます。いわゆる、特定の臭気に対して「鼻が利く」ようになるのです。

これは、気になる臭いを嗅ぐことに意識が強く集中するからです。
精神の強い集中が起こると、普通の人が感じることのできない薄いガス濃度でも十分に臭気を感じる事が出来るようになります。嗅覚は元々身を守ったり繁殖や食物確保のための感覚ですから、目的を持つと鋭敏になるのです。
その結果、他の人はまるで、何も臭わない臭気濃度でも、臭うことができるようになり、他人からはあたかも幻覚を言っているように見えます。
他人は何も臭わないのに、本人は臭いくさいというので、周囲の人は、頭が変になったと考え不気味に思うのです。
多くの口臭の基礎研究者ですら、自臭症は精神的問題からくる妄想であると信じているし、多くの歯科医も本にはそう書いてあるので、最初から手を出そうとしません。
口臭外来には、もともとわけがあって、口臭に長年こだわりを持つ人がやってくるのです。
これは嗅覚の不思議な特性によるものです。
これは、歯科医の大半は嗅覚の特性を理解していないから、知識がないのでしようが無いのですが・・・

動物では、この原理を利用した訓練があります。

私は獣医師でもあり、嗅覚と言うことについては特別な専門的な知識があります。獣医学では嗅覚についてはかなり勉強します。叉、特殊動物ではこの嗅覚と意識の関係を利用することもあります。
警察犬のような特殊な訓練を受けた犬は、犬の中でも非常に高い能力を持った犬です。
通常犬はどの犬も、人間の嗅覚の10000倍の嗅覚を持っています。つまり、人間が感じるガス濃度の10000分の1の濃度でも臭気を感じることができるのです。
だとすれば、どんな犬でも、警察犬になれそうですが、ちょっとやそっとでは、警察犬に離れないのです。
多くの犬は、臭気に対して、神経質になれないし、ましてや集中できないのです。
シェパードは比較的、集中力が高いですが、その中でも1万頭に1頭くらいしか、警察犬にはなれないのです。
警察犬は、飛びぬけて嗅覚が鋭いわけではなく、すごく、集中力を鍛えられた犬なのです。彼らは臭いを嗅ぐことにこだわりを持ち、高い集中力を鍛える厳しい訓練を受けますが、それに耐え抜いたごく少数の犬だけが、同じ臭いを嗅ぎ続けることが可能なのです。彼らは、特別な嗅覚の持ち主ではなく、強い精神的持続ができる特殊な犬なのです。警察犬は、気になる臭い(犯人の臭い)を非常に集中力を高めてかつ持続させる特殊な能力を鍛えられた特別な犬です。

人間で言うと、自臭症の人が警察犬によく似ています。常にある臭気におびえて、集中してそれを探し続けることができるので、ちょっとでも発生すると感じるようになります。もちろん、他の人が感じることが不可能な微細な臭気も逃さないのです。
これはちょうど、同じ嗅覚能力を持つ他のシェパードが、警察犬が認識できる濃度の臭気を認知できないのに似ています。臭いに対するこだわりや、集中力が違いすぎるからです。
警察犬が精神的におかしい犬では無いのです。ある特定の臭気に対して、特別にこだわりを持続できる犬なのです。

こうして自臭症の人は、自分が不安な臭気に対して、強いこだわりと臭いを嗅ぐことに集中力が高い結果、低いガス濃度でも感じるし、臭いを追跡することもできるのです。



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