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舌の白さ
名前:さき 11/11(火)00:41

やはり、気にするなといわれても気になってしまうのが舌苔です。正常な人の舌の奥のほうは、どれくらい白いのでしょうか?奥の方の写真が対策室にはのっていないのでわかりません。自分が正常なのか異常なのかわからないんです。


RE: 名前:HONDA 11/11(火)01:03
>正常な人の舌の奥のほうは、どれくらい白いのでしょうか?

その人の状態によって個人差があります。ただ、口臭ガスの発生源になることは事実です。

通常舌の奥にはリンパ細胞が多くあるので、その人の体調、環境の状態、喫煙習慣の有無などに応じて程度は異なります。

次のような場合はひどくなります。

白さは A>B

A.病的な場合(病的口臭に結びつくことが多い)白く分厚い、おおむね舌表面粘膜はまったく見えなくなる。表面は粘稠性を帯びていることが多い。

1.慢性的な耳鼻科的問題を抱えている人
2.ひどい口腔内疾患や消化器疾患のある人
3.病的舌苔のある人

B.病的ではないが、慢性的素因や習慣要因によるもの

白さの程度の差はあるがAほどひどくはない。

1.粘膜が過敏な人(アレルギー素因)を持つ人。
2.ヘビースモーカーなど、喫煙常習者
3.口呼吸習慣のある人
4.口腔内乾燥のある人
5.口腔衛生状態の悪い人

Aに該当する場合は、本人はそれほど感じないですが他人は常に不快な口臭を感じることが多くなります。

Bに該当する場合は、ちょっとした精神不安を抱えて口腔内の安静時唾液流が不足したり口腔内に緊張状態が起こるたびに口臭を自覚したり口中の不快を感じると同時に、自分ではーとすると強く感じることが多く、状況によってしばしば他人が不快感を持つ生理的口臭が起こりやすくなるでしょう。
さらに誰にでも起こる、他人を不快にする生理的口臭の発現頻度は高くなる。

Aについては、疾患が原因なので歯科・耳鼻科・内科などを受診して疾患を解決すれば完治します。

Bの場合は、口臭患者の多いパターンで、各科的には器質的病変を認めないので「問題ない」「生理的範囲」という診断を受け治療対象にはなりません。

Bを解決することは複雑で、精神的安定、口腔内緊張緩和、口腔内乾燥を引き起こす要因のすべてを除去する、関与する生活習慣的要因の除去など遠因となっている要因や近因となっている要因などを段階的に除去することが必要になりますが精神的要因が深く関与するためにしばしば、心療内科医などの協力も必要なことがあります。

そのような状況になるのは、舌の奥の機能が麻痺していたり不自然だから起こるのです(通常動物や子供では起こらない問題)ですが、これは舌自体の働きが、自律神経に支配されていて、その人の精神状態やストレスに強く影響を受けるからです。自分自身では、よほど学習し意識的に訓練しない限りはコントロールが難しいのです

普段から大きな声でしゃべるとか、しっかり咀嚼するとか、舌の奥の筋肉も機能させていくことです。

赤ちゃんのように大きな声で笑ったり、泣いたり、ひたすら舌を動かし続ければ、自動的に解決することなのですが・・精神活動が繊細な人はどうしてもストレスに弱く、このような本来の動物的機能が低下する結果、そのような問題を抱えると思います。

口臭で悩むと、このような本来の動物的機能を自ら抑制していく(しゃべらない、口を使わない、噛まない、笑わない、歌わない、声を出さない・・・など)ので、結局能力や機能はどんどん不安定になっていったり低下していくので、どんどん口中は不快になるばかりでなく口臭お起こりやすくなっていくのです。

したがって、自然状態で生活している、ストレスの少ない社会では、口臭の問題も起こりにくいのです。原始社会生活を営む民族では、大きな声を出すことや、歌うことなどが日常的な生活上の情報伝達手段にになっていることが多いからです。

ほんだ歯科では、喉の奥の非病的舌苔を除去するために、大きな声を出して発声練習を治療メニューに加えることがあります。通常、色々な機能訓練を組み合わせると短期間で健康な状態になります。

このような悩みを持たない、きれいな健康的な舌を持つ動物や小さな子供たちが、どのようにして口腔機能を使っているかをよく観察して自分自身と比較して見るといいでしょう。

>自分が正常なのか異常なのかわからないんです。

正確には専門知識がない限り自分自身では診断できないので、強い不安を持つのであれば、最寄の歯科・内科・耳鼻科などで診断を受けることです。病的かどうかの鑑別は素人ではできません。

誤った知識や、自己判断で勝手に異常と決め付けて悩むことは、それだけで心理的緊張や不安を助長させ状況を悪化させることにつながります。



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